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四十五話・ダーロット王


「ちょっと、リオ様っ!?

その初めてっていうのやめて下さいって、俺...さっき言いましたよね!!」


「あら?そうでしたかしら?」


「そこは結構重要なので、訂正をお願いしますっ!!」


イヤ...本当に頼みますよリオ様~!貴女には見えていないでしょうが、

ダーロット王の全身から禍々しい黒いオーラが噴き出してるんですよっ!


「では、コホン...お父様!この御方は私の下着を思いっきりとガン見してきた

ライ様です!まだ異性の誰にも見せた事がありませんでしたのに!」


「ちょっ!リオ様ぁぁぁ―――っ!?

それこそ、絶対に言っちゃ駄目なやつぅぅぅぅぅ―――――っ!!!」


よりによってダーロット王...父親の前で、リオ様のパンツを凝視した事を

あっさりと暴露された俺は、喫驚の叫声が口からだだ洩れる。


「ほほう...ワシも見た事のない娘の下着姿を凝視したじゃと...!」


「下着姿!?ち、違います!下着姿を見たんじゃなく、リオ様が転んだ拍子に

見えたパンツをチラッと見ただけなんです!」


「パンツを見たという事はその部分だけに視線が集中しておった...つまり、

お主の瞳に映る映像は下着姿じゃったという事じゃぁあぁっ!!」


「何ですか、その極論な考えはっ!?」


ダーロット王に、目を見開いた視線で意味のわからない屁理屈をこねられ、

流石の俺も困惑の表情でその言葉を否定する。


「まあまあ、落ち着いて下さいダーロット王。ここはまず、冷静になられて...」


「しかしモカ殿、どこの馬の骨とも知れない奴...しかも男性にワシの可愛い娘の

パンツを見られたのじゃぞ...ここはその首を持って――」


「ダーロット王...そんな事をしてもいいんですか?」


ライに斬首宣言をしようとするダーロット王の言葉を割いてモカが動き、

こう述べる。


「それはどういう意味じゃ、モカ殿?」


意味深な表情でそう述べてくるモカに、ダーロット王が質問を投げかける。


「お父様、この御方...ライ様は、ミルナ様の思い人らしいですよ?」


モカの代わりにリオが、ダーロット王へその答えを教える。


するとダーロット王の表情が、憤怒からみるみる真っ青へと変わっていく...。


「な、何じゃと...!こ、こやつがあの冷徹非道の鬼と言われた、あのミルナ殿の

思い人じゃというのか...っ!?」


「はい、そうですよダーロット王!」


確認をする様に聞いてくるダーロット王に、今度はモカがその答えを述べる。


「し、しかし、あのミルナ殿が異性を好きになるものなのか?」


「それついては私も信じられないのですが、デレデレの様ですよ!」


「デレデレ...じゃと、そんな馬鹿な!?」


ダーロット王は、モカ達の述べた言葉を信じられないといった表情で

喫驚してしまう。


「なのでダーロット王...ライお兄さんに何かあったら...この国は...!」


「そそそ、そうじゃな...っ!」


モカのこの国は...発言に何を想像をしたのかはわからないが、ダーロット王の

顔が真っ青から真っ白へと染まっていく。


「あ、それとですね...もし、ライお兄さんにこの国が何かしようものなら

私とロザリーお姉さん、それにメイド長も黙っていませんので...悪しからずっ!」


「な、何じゃと!モカ殿やロザリー殿、それにあのメイリ殿もなのかっ!?」


「ハイ!そうも思ってくれて結構ですよ...」


さっきの斬首発言にかなりご立腹なモカは、ダーロット王に能面の表情で

もしもを宣告する。


「ライ殿と言った...か?」


「え...あ~は、ハイ...そうですけど!?」


「す、スマンかったぁぁぁ――――っ!!

どうか、この土下座に免じて許してもらえんかぁあぁぁっ―――っ!!」


ダーロット王が声を荒らげる様に謝罪をすると、ガバッっと大きな音を立て

ジャンピング土下座をしてくる。


キャ―――――――ッ!!やめてぇぇぇ――――――ッ!!!


「ちち、ちょっと、やめて下さいぃぃっ!頭を上げて下さいぃぃ―――っ!!」


ダーロット王の土下座に俺の顔の色がサーッと抜けていき、その土下座を

やめてくれるよう、完璧な姿勢で土下座をし返す。


「ギャアアア―――――ッ!

その土下座をどうか、やめてくれぇぇぇ――――っ!!」


「キャアアア――――ッ!

その土下座をどうかやめて下さいぃぃぃ――――つ!!」


「土下座をするのを土下座でやめる様に土下座で頼む...

なに、この意味のわからない状況っ!?」


モカは自分が発した言葉に自分が理解できず、頭の中がパニック

状況になってしまう。


「取り敢えず、とめましょう...キリがありませんし...!」


「...だね!」


モカとリオは、慌てふためいているライとダーロット王を懸命に

説得すると、次第に高まった二人の気持ちを冷静にする事ができた。


「落ち着きましたか、お二人さん......!」


「「はい...ご迷惑をおかけしました!」」


俺とダーロット王はさっきまでの土下座祭りを真面目な表情で素直に謝る。


「しかし...ライ殿は本当に凄いのう!あのミルナ殿にまさか、デレ期がくるとは

とても思わんかったわい!」


「それにモカ様もすっかり、ライ様になついていらっしゃるし...!」


親子共々、その事が信じられないという表情で驚いている。


「あ、勿論!私もライ様にベタぼれですよ!」


「わ!ちょっとリオ様!ダーロット王の前でそんなはしたない真似は

どうかと...!」


抱きついてゴロゴロと胸に頬をほうずりをしてくるリオ様に、俺は困惑の色で

窘める様にそう述べる。


「そこまでこのリオを惚れさせるとは...ミルナ殿が惚れるのも伊達ではないと

言うワケか...!」


「はい!一目惚れというやつですわ!」


「ほうほう...やるのう、ライ殿!」


さっきの怒髪な表情とうって変わって、ライの事を感心な表情で見ている。


「そこで...お父様にお願いがありますっ!」


「わしにか?珍しいのうお前がお願い事をしてくるとは...?

それで、そのお願いとはなんじゃ?」


はっ!し、しまった!あまりの展開の流れで、忘れていたぁぁ――っ!?


「ちょっと、リオ様ぁぁ!それだけは―――」


「このライ様と婚約をしとうございます!」


ライは婚約阻止の事を思い出して頑張ってとめに入るものの、時は既に遅しで

リオ様の口からその言葉が発されるのをとめる事ができなかった......。


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