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プロローグ


この世界は不思議で未知な事で溢れている...。


突然、転移して現れる数々の謎の建物やダンジョンたち。

それらの近くには必ず『ナニ』かが、住み着いている。


我々と殆ど変わらぬ姿の人族。耳の長さが特徴のエルフ族。

獣が人の姿をしている獣人族。長い髭が特徴のドワーフ族。

水を自在に操る水人族。魔物の血をひく魔人族...。


様々な人種がこの世界に転移...召喚されては、

時には戦争を起こし。時には拒絶し。時には何もせず。

そして、時には良き隣人として共存する...。


しかし、それらが現れる事でこの世界が承ける恩恵もある。

伝説な威力の武器や防具。レア素材や道具。

戦闘の知恵。暮らしの知恵。


だが、一番の恩恵は恐らく『魔法』だと、

誰もが口にするだろう。

この『魔法』が現れた事で、この世界は飛躍的進化を

遂げたといっていいのだから......。


そんなイベント事とは一切、無縁の

遥か北西にある町カロン。

こんな辺境の町にも朝日は昇り、

そして···今日という名の1日は始まる。




――――――――――




小鳥達がさえずる声が聞こえ、

窓を抜けた陽射しが、部屋いっぱい広がる。

俺はその優しい日の光で目が覚める。


起きる為にゆっくり、まぶたを開けようとすると、

この部屋に近づいて来る足音が聞こえてた。

足音が部屋の前で止まると、ドアノブをガチャッと開け、

それと同時に部屋中に響くいつもの声。


「おーい、起きろ!もう朝だぞぉっ!!」


その声の主が俺の体をゆさゆさと揺らす...。

俺は聞こえないふりをし、少しだけ開けたまぶたを

再び、ゆっくり閉じる。


「こら!本当はもう起きてるんでしょう!起~き~ろ~!!」


声の主が布団をめくり、俺の頭を両手でガッシリと掴み

さっきより激しく体を揺らす。


流石にこれ以上揺らされると脳が

ダメージを食らいそうなので仕方なく

起きる事とする...。


「お、おはよう...」

「お!やっと起きたか、おはよー!」


揺らされたことで乱れた髪を直し

少し苦笑した表情で挨拶を交わす。


「...って、こんな挨拶を交わしてる暇はないよ!

ほら、早く起きなさいって!急がないと

ギルドの良いクエストが無くなっちゃうでしょう!」


「わかった、わかった!起きるから落ち着けって...」


この元気な声の主は、俺の幼馴染みのリィーナ。


髪色はライトブルーで障りのない髪の長さを

リボンで結んだポニーテール。

瞳の色は、髪色と同じライトブルー。


身長は俺より少し低く、体つきは平均より大人な感じ。

見た目も美人の類に入るだろう。


そんな異性が、世話をやいてくれるのは

とても嬉しい事なのだが、こちらの気持ちを

度外視してくるのが、少し困り者だ...。



「おはよう。お兄ちゃん」


「ふぁ~おはよう~」


部屋を出て、階段を降りるとソファーに座って

コーヒーを飲んでいた妹が俺に気付き、

こちらに向きを変え、挨拶してくる。


妹の紹介は取り敢えず、今はまだ割愛して、

コーヒーが大好きとだけ言っておこう...。


「朝食はどうする?お兄ちゃ――」


「そこ!のんびりと挨拶してる暇はないわよ!」


妹が俺に言葉を言い終わる前に、

リィーナが俺の腕をぐいっと引き寄せ、

家の外へと引っ張っていく。


「行ってらっしゃい~お兄ちゃん。

今日も怪我をしないで帰ってくるんだぞ~」


いつものやり取りを笑顔で見守り、

手をふりふりと小さく振って、二人をお見送りする。


家の玄関を開け、外で出ると左右にうろうろして

待っている少女の姿が俺の目に映る。


「あっ!」


俺に気付いた少女が、元気な表情になり、

小走りでトコトコと近寄ってきた。


「やっと、起きてきたんだね。おはよ、ライさん♪」


「やぁ、おはようアルテ!」


挨拶をしてきたこの少女は

俺のもう一人の幼馴染みで名前はアルテ。


髪色は黄色寄りの金髪で、髪の長さは肩より上、

前髪を髪止めで上げている。

瞳の色は、綺麗なダークブルー。


身長も体つきも年齢より小さめで、本人もこの事を

かなり気にしており、この『小さい』という

単語は、彼女には禁句である。


見た目は美人と言うより可愛い...かな?

ちなみに、俺やリィーナより一歳年下である。


「さぁ!今日も張り切って冒険しよしよ!」


屈託のない笑顔を俺に見せながら、

腕をブンブン振って元気アピールをする。


「ほら、二人ともお喋りはそこまで。

急がないと、今日も良いクエストが無くなるわよ!」


「そうだね、昨日はのんびりしたせいで

碌なクエストが無かったんだよね~!

じゃ~急ご、急ご!ライさん!」



そう言うと二人とも俺の手を取り、

早足でギルドに駆けて行く。




この物語りってプロローグ部分みたいな、

シリアス事は、あんまりないかも...(汗)

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