EP.43 3人目の転移者
おじゃましまーす。
「らっしゃい!」
…ん?
まさかとは思うけど本当にそのまさか?
「もしかして…あなたも転移者の一人ですか?」
「えっ、あなたもってことはあなたも…?」
「はい。」
「うゎぁ!久しぶりに転移者にあったな。」
ふふふ、たまたまあった店に入れば転移者がいるなんて。
我ながら運がいい。
まず、一番怪しかったのは、暖簾だ。
まずこの世界に暖簾はない。
それは絶対に確定。
じゃあなぜこんなとこにあるかって?
それはもう一つしかないっしょ。
日本から来た転移者がいるってことよ。
まぁ、似たようなものって可能性もあったから断言できなかっただけで。
…はい。嘘つきました。
ホントは日本料理が食べたかっただけです!
ごめんなさい。
まぁ折角来たんだ。
いっぱい食べていこうじゃないか。
「なぁお客さん飯の前に俺の話、聞きやしねーか?」
えー。お腹空いてるんだけど…。
「なーに、そんな顔しなくたっていい。すぐ終わるから。
な?な?ちょっとぐれーいいだろ?」
…しょうがない。
望みとあらば聞きましょう!
「我が名は桜木美花。なんでも聞き入れてやりましょう。」
「はっは、気前がいいねー、姉ちゃん!」
この時はまだ、あんなことになるとは思ってもいなかった…。
次回からこの男の転移者の過去語りです。
つまり、視点が男になりますのでむさいです(大嘘)