EP.1 砂漠は熱い
目を開ける。
その強い光にもう一度目を閉じる。
もう一度目を開けると衝撃の景色が広がっていた。
砂漠。
そう何もない、ただ砂ばかりが広がる砂漠。
砂漠=熱いとこ。
そんな場所に何も持たずにいること
ありったけの声で叫びたい。
「どこ何ですかココォォ!!!!」
はぁ、はぁ、取り乱しちまった。
でもね?これで叫ばない方がおかしい。
なんでかって?
目を開けたらいきなり砂漠にいるんだよ?
不思議。
私今まで生きてきてこんな話聞いたことないんですが。
…こんなことがあってたまるかって思うけど。
起こっていることなんだから仕方がない!
今の状況を正確に理解することが先決だ。
真実はいつも一つ!
とまぁ茶番はここらで終わって、こうなった原因を考えてみよう。
私は東京の普通の女子高生(普通か知らんけどたぶん普通)。
10月4日、5校時国語の時間の事。
眠気と戦いながらの授業。もう寝かけてたね、半分。
するといきなり、大地。いや、空間が揺れた。
すごく説明しずらいけど、ドーンって衝撃が全身を駆け巡った。
突然の出来事に目が覚める。
瞬間、空間に大きな穴が開く。
とそこから、巨大な狼が出てきた。
皆が固まる。そりゃあんなの急に出てきたら固るわな。
どれくらいそうしてたんだろう。しかしその時間も終わった。
狼の攻撃によって。
それと同時に大きな悲鳴。鳴き声。
皆がパニックになり教室から出ようとする。
しかし、人間のその動きはあまりにも遅かった。
それはあり得ない速さだった。
常識を超えるスピードで狼が動く。
そこからは思い出したくもない。
そしてついに私の番。
身体が動かない。声も出ない。目を閉じる。
そして目を開けるとここにいたわけだ。
うん。わからん。
そして周りには誰もいない。つまりボッチ。
ま、砂漠にたくさんの人がいたら怖いけど。
自殺志願者だよね。その人達。
そんなことを考えてる私に暑い日差しが照り付ける。
か弱き乙女の天敵紫外線が容赦なく照りつける!
日焼け止め欲しいんだけど!
だけど私は何も持っていない。
周り一面砂だらけ。
あれ、詰んでね?これ。