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新あんみつ

 ジミーのマンションで作戦会議が開かれた。

ニューヨーカーに行列に並ぶ時間はない。

となれば、やはり道端で売ってすぐ食べれる形式のものがいい、と三ツ矢は考えた。


「コップの中に仕切りが付いていて、お茶とあんみつが分けて入ってるなんてのはどうだ?」


 ジミーがいいね! と言おうとした矢先、マリアがツッコミを入れた。


「仕切り付きのコップなんて売ってないんじゃない?」


 確かにそんな特注品はスーパーなどには置いて無さそうだ。


「……仕切りはやめるか」


「お茶の中にあんみつを入れたらどうかな?」


「パフェ形式にするのはウケがいいかもな。 お手頃だし。 そうなると、お茶よりお汁粉にして、白玉やフルーツを入れるのが良いかもしれない」


 この後買い出しに行き、お汁粉に白玉とフルーツを入れたものを試作して2人に出した。


「グビリ…… うん! おいしい!」


 マリアには好評だった。


「うーん…… これはこれでおいしいんだけど、僕的にはオチャの要素がやっぱり欲しいかなぁ」


「お茶か……」


 もしこの飲み物に、お茶の風味を加えることが出来たら……


「分かったぜっ!」


 三ツ矢は突然、フライパンの熱し、その上に茶葉を置いて燻り始めた。

辺りにお茶の香りが立ち込める。


「金箔のアイデアだ。 お茶を燻ったやつをこいつに乗せたらいい」

 

 お茶とあんみつが一体となった、新しいドリンクが完成した。


「名づけて、クイックあんみつだ!」






 グリーンティショップの前にやって来た。

三ツ矢は、透明なコップに入ったクイックあんみつをクーラーボックスから取り出し、テーブルに並べ始めた。


「さぁ、一個6ドルだよ!」


 昼前、グリーンティショップにはたちまち行列が出来たが、客のはけは悪い。

昼の休憩は1時間しかないため、痺れを切らして列から離れるものも出てきた。


「あれ? ここにもあんみつ売ってるじゃない」


 三ツ矢の出店に気づいた客が1つ購入する。

客が容器の蓋を開けると、お茶の匂いが立ちこめた。


「いい香りね! このドリンクもイケるし、これなら流行るんじゃない?」


「マジっすか! っしゃああっ!!」


 始めて、客から好評を得ることが出来た。

用意してあった200個は完売し、ここから三ツ矢の快進撃が始まった。


 そしてある日、店にクリスティーヌ役の女優が訪れた。



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