31 出会った二人
週末。レナとフランと一緒にダンジョン、竜の巣窟に来ていた。
「貴方がフランチェシカさん? 噂は聞いてる。高LVの海外留学生。わずか14歳で探索者ランクAAの天才」
「フランで良いよ。後LVやランクだけで判断しない方が良い。実戦でこそ、その人の真の実力が分かる」
「流石だね……心構えが違う」
「これくらい普通よ」
二人は軽く微笑み、お互いに見つめ合う。
(ん? 少し空気が重いような。初対面だからかな)
「あのさっ。立ち話もあれだし!! ダンジョンに行かない?」
「そうね」
ダンジョンに入ると二人は顔つきが変わる。絶対に守り切るという意思を強く感じる。フランが魔物を引き付ける。それを狩る王道スタンス。
楽々と進み。五階層まで来た。魔物の数、奇襲や強襲が増える。フランが後衛を守ろうと魔法を使おうとした。しかし、レナはそれに簡単に対応してみせた。
(へぇ。そこら辺の魔法使いとは違う……LVこそ足りないけど技術はランクBの探索者に勝るとも劣らない。やっぱりギルドはランク制度の見直しをするべきね)
「レナの最高到達階は?」
「竜の巣窟では40階層」
「40っ?」
「師匠とのパーティーではね。ソロの時は16階層が限界」
「……十分よ。この分だと25階層に行けるかもね。このダンジョン専門の探索者に良い所を教えてもらったの」
「あそこに行くの?」
「知ってるみたいね」
「当然。行こっかキョウ」
「が、頑張るぞー」
(どうしよう……偽装LVを上げるべきか上げないべきか、そこが問題だ)
25階層に着くと魔物を狩りまくった。そして、数時間狩りをして無事に生還した。どうやらこの二人は意気投合したらしく、また一緒にパーティーを組もうと約束していた。
誤字報告下さった方、ありがとうございます!! 修正しております。




