表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

137/149

136 共闘

 ある時、竜の巣窟1000階層で探索していると、空間の歪みを発見した。


(さっきまではなかったのに……鬼が出るか(じゃ)が出るか)





 レナはフランたちと合流していた。種類は多いが見た事のある魔物。しかし、形が一部異形になっていたり、しっかりと武具を装備したりと奇妙である。


「強いわね……」


「ですわね」


 魔物には個体差がある。しかし、今現している魔物は、その中でも上位かそれ以上の力をもっていた。


「最低でもLV20はほしいね」


 フランが本部に報告をする。



「連絡がありますわ。LV30以上は竜の方へと」


「レナが一人になるじゃない」


「さすがに前衛がほしいな……」



「話は聞かせてもらった」


 背後から男に声をかけられた。誰もいない。少し視線をあげると高い所にソースがいた。


「同じ理由でカヅキと別行動することになってな」


 彼は見事に着地する。


「もう向かった?」


「ああ、乗り物は準備してくれているぞ」


 彼に案内されるとホバーバイクがあった。空を飛び走行するバイクだ。普段は海上で使われている。緊急時には陸でも使われることがある。早速二人乗りで三台のバイクの後部座席に乗る。



 竜を誘い込んだ荒野へと発進する。それを見送った後にレナは言う。


「サクさん、皆を助けに」


「ああ!!」




 現場が見えてきた。巨大な竜が空を飛ぶ。軍がそれを撃ち落とそうと奮闘する。戦闘機に乗った男が叫ぶ。


「あれだけ撃ち込んでもピンピンしてやがるっ。俺たちは星でも相手にしてんのかッ」


「弾薬が足りん!!」



 地上。離れた位置に隠れている者たちがいた。見覚えがある。ソウシなどフェンリル討伐にいたメンツがいた。その他にも有名人がいた。


 日本に現れた竜は一体。後は奇妙な魔物のみ。一番強大な敵を倒すために、リニア新幹線や軍の航空機でここに集まった。


 武道家のナナセが言う。


「遅かったな」


 フランが聞いた。


「今の状況は」


「ああ、軍が地上にあれを落とそうとしている。疲れて落ちた時を狙って、私たちが一斉攻撃をする」


 大魔導士のソウシが言う。


「あれはそうとうやばいね。脆そうな翼とか狙ってるけど……あの通り……」


 竜は確かに傷ついている。しかし、どれも浅く疲れている様子はない。


 ガーディアンのクロスが言う。


「今回は後退はほぼできないと考えて良い。取り逃がせば我々の責任は大きいからだ……」


 街が破壊されるだけでなく、他国に逃げる可能性だってある。皆はその事実に深刻な表情を見せた。


「空を飛べば軍が、地上に落ちれば俺たちが迎え撃つ。ここから絶対に逃がすなッ」







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ