表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

じーさん

…9


ジャックの案内でゼクト達一行は、メイン通りの端に位置する角の、そんなに大きくもない建物の扉へ入った。

「いらっしゃいませ~あらジャックさんとお仲間の方もお揃いで~」

入ってすぐに出てきたのは、菫色の髪をさらりと流した優しそうな物腰の女性だった。


「スミカ、新しい客連れてきたぞ。」

「…あらぁ?そちらの方は、綺麗な髪色ですわねぇ?」

「久し振りだな、スミカ。こちらはエリー(仮)さん。ゼクトが口説いた。」

「ちょっ!!ジャック!それはいわんでいいヤツ!!!」

さらりと説明するジャックに、ゼクトは慌てて待ったをかけたが既に遅し。

くすりと笑うスミカは

「珍しいですねぇ、ゼクトさんのナンパが成功するなんて…」

「スミカまで…」

ジャックもゼクトもスミカも仲が良いらしい。


「カレンはいるか?今回は例の件で彼女に聞きたい事があるんだ。」

「あぁ…そういうこと~。ちょっと待っててね~。」

と奥へ戻ると、赤髪の若い女をつれてきた。


「こんにちは。えっと…おにーさん?私に聞きたいことがあるって事でしたけど、何ですか?」

「初めまして、人を捜しているんだが…」

いうとジャックにも言った特徴を伝えるた。

すると、カレンは

「あ…あのひとは、そんなんじゃないいですぅ!」

「…というと?」

「私、占いが大好きで、よく占って貰ってたんですぅ。いつか占いのできるお店をやりたいなって思ってたんで、いろいろ相談にのってもらってたんですよぅ。」

「え?ストーカーとかじゃなかったの?」

とゼクトの言葉にカレンは慌てて手をパタパタさせる。


「ち、違いますようぅ!あのひと、いいひとなんですよ!お店で問題ごとが起きたときにお手伝いしてくれたり、漬け物の漬け方教えてくれたり…高いヒール履いても転ばなくなるおまじないを教えてくれたり…」

「…いいひと…?」

便利な道具扱いされてるんじゃないかと、疑問に思ってしまうエリー(仮)だった。


………………………………………………………………………………………………………………

……………………………………………………………………10


「そろそろ、あの人の来る時間なので、もういいですかぁ?」

「待たせて貰っても良いだろうか?」

「…いいですけど、悪い事とかしちゃだめですよ、おにーさん?」

「ああ」


しばらくの後、店の入り口が開く音が聞こえてきた。

「カレンちゃーん!今日も占いに来たぞよー☆」

「…なんだアレ?」

地味な暗めのローブ羽織り、セシイン達から聞いていた様な特徴をしたじいさんだった。


「待ってましたー!今日もよろしくお願いしますねー。」

「まっかせなされ!…おや?」

じいさんはエリー(仮)に気づくと、スミカが席を立ち、

「こちら、エリー(仮)さん。おじさまとお話がしたいんですって。」

紹介をしてくれた。

「ふむ…」

「よかったら、このおにーさんのこと占ってみたらどうです?」

とちょっと悪戯じみた笑顔を向けて、挑発してくる。

「俺はそういうのはちょっと…」

「ナヌ!?ワシの占いが信用できないというのかね?そこまで言うのなら仕方あるまい!」

言うと早いが、そそくさとエリー(仮)の正面の空いてい椅子に座り、机に取り出したカードを並べはじめた。

「……!?」

じいさんはエリー(仮)を占おうとしたが、エリー(仮)のカオを見ると、途端顔色を変え、ダッシュで外に逃げてしまった。

「待て!」

後を追うエリー(仮)。



「…何なんだ、アレ?」

少し離れた所で、座って見ていたゼクトも、あっけに取られて思わす呟いていた。


ありがとうございます。

次話掲載は7月19日の予定です。

誤字修正しました、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ