お城で第一王子様に会いました。
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やっとお城には辿り着きましたがすっかり気分が悪くなった私は暫く別室で休む事になりました。お茶会が始まるのはもう少し先なので、それまで休んで良いと許可を頂いたからです。部屋に案内してくれたのは、何故かアロン様です。アロン様は確か宰相様の次男でクロード様の従者でしたよね?どうしてかしら?
私の疑問にアロン様はニヤリと笑って、ついでだから、と仰いました。でも、ついでにしては悪い顔してますよ。
別室に案内されて、ちょっと落ち着くと、お母様は先に王妃様にご挨拶に行く事になりました。その間はアロン様が私を見てくださるそうで……。そばにメイドも控えているし、問題は無いと判断してお母様は部屋を出ました。暫くアロン様とお話をしていると、ノックの音がして、なんとクロード様が入って来たのです。私は慌てて椅子から立ち上がるとご挨拶をしました。
「体……大丈夫?」
クロード様が気遣ってくださいますので私ははい、と返事をしました。クロード様は優しく色々私の事をお尋ねになり、私はそれに答えます。
「プリシラ嬢は、ベルナールとは婚約しないのかい?」
突然のクロード様の質問に、私はたじろぎます。どう誤魔化そうか考えたのですが、 良い言い訳が思い付かず、素直に婚約したくないと答えてしまいました。クロード様の表情はそれでも穏やかで、私はこの方には嘘はつかない方が良いと判断しました。それでも、全てを話す事は出来ません。
「私、まだ10歳ですし、もっとお父様やお母様と一緒に居たいんです。」
「あぁ、そうだね。君はまだ小さいから、そうだよね。」
クロード様は優しく微笑みました。クロード様はホントに素敵なお兄様です。
「でも、君は10歳の子供っぽく無いよね?最近の女の子は早熟なのかな?」
クロード様の言葉に私はギクッとなりました。クロード様はそんな私を何か言いたげに見つめています。
「……時戻り……。」
「えっ?」
「君は時戻りって知ってるかな?」
クロード様が尋ねました。どうしてクロード様はそんな事を仰るのでしょう?まさか、クロード様は……。
「あ……あの……、何故そんな事を?」
ドキドキしながら私が尋ねると、クロード様は真面目な顔になりました。
「普通なら婚約する所を渋ってるのが気になってね……。と、言うか今頃婚約している筈だよね?」
私はドキリとしました。もしかして、クロード様は知っているのでしょうか……?
「あの……、もしかしてクロード様は……、」
私と同じ……?
私が尋ねるようにクロード様を見つめると、クロード様は静かに頷きました。
あぁ、私と同じ時間を戻った方が居るのですね……。しかも前の時は私を信じようとして下さった方です。
「クロード様。」
アロン様が声をかけました。クロード様は、そちらを見ると、時間か……。と呟きました。
「迎えが来たようだ。プリシラ嬢、今度改めて話がしたい。」
クロード様の言葉に私はコクコクと頷きました。もしかしたら同士かもしれない方です。私も気になります。
「ではまた……。お茶会、楽しんでおいで。」
クロード様はそう言うと、アロン様を残して部屋を出ていきました。入れ替わりにお母様が入ってきます。
「プリシラ、大丈夫?そろそろ時間なのだけど……。」
心配そうに尋ねたお母様に私は微笑んで頷きました。少しホッとはしていますが、まだ心配そうです。
「具合悪くなったら、直ぐに退出しましょう。我慢せずに言うのよ。王妃様にも了解頂いてるから。」
「ありがとうございます。」
私とお母様は手を繋いでお茶会の場所に向かいました。手を繋いで貰うと少し勇気が出ます。アロン様は部屋の前でニコニコしながら私達を見送っていました。
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