第二皇子からのお見舞い……?お断り致します
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その後の家族との話し合いで、私は暫く病気として閉じこもる事にしました。その為、婚約は延期とそういう体で話を進める事になったのです。
私は夜着に着替えるとベッドに横になりました。仮病なので寝てるだけというのはつまらない為、お父様の書斎から本を数冊借りて暇潰しに読む事にしました。
本を読んでいると、マーニャが手紙が届いたと持ってきました。宛名を見ると、第二王子ベルナールからのようです。封を切り、中身を確認すると、病気だと聞いたが、大丈夫だろうか?お見舞いに来ても良いだろうか?との内容でした。ベルナールと会うなんて、とんでもない。仮病が本物の病になってしまいます。あんな男の顔なんて、本当は二度と見たくありません。お断りです。
私の表情を読んだマーニャが、お断りの返事を書きますか?と尋ねます。
「そうね。仮病がバレるのもマズイから、お断りしましょう。」
私はそう答えて、王子からの手紙をマーニャに渡しました。
「お父様に渡しておいて。」
父にも内容を見てもらう為に、一旦預ける事にしたのです。本当は、すぐにでも捨ててしまいたいのですけれど……ね。彼に関わるものを身近に置くなんてゾッとします。恐くて、気持ち悪……ゲフンゲフン。
私は机に座って急いでお断りの手紙を書きました。
病気が感染るといけないので、お断り致します。お気持ち嬉しいです。ありがとうございます。
と簡単に書いて封筒に入れました。こちらもお父様に確認して貰ってから、ベルナールに届けて貰うことにしました。
手紙を書き終わってホッとしたのか、力が抜ける感覚がして、椅子から立ち上がりベッドに戻ろうとした私はそのままカクンと崩れるように座り込んでしまいました。マーニャが慌てて駆け付けると、抱き起こしてベッドに戻してくれました。
どうやら、たったこれだけの事も、私にとっては相当のストレスだった様です。あの出来事はそれだけ私にとってはショックだったのでしょう。
私はそのまま熱を出し、3日程寝込んでしまいました。お父様もお母様も心配して何度も様子を見に来てくれたようなのですが、私はうなされていたようで、気が付きませんでした。お父様も、この婚約に関してすっかり乗り気が失せたようで、お断りする方向で話をしたいと呟いていたようです。
どうか早くこのお話が無かった事になりますように……。
やっぱりあの誓約書にサインする事は絶対にありえません。
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