表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

2

2


ミドリちゃんは家事は万能でした。

昼間は大学院、夜は皿洗いのバイトでくたくたの立野くんはとても助かりました。

「お昼は学食ですか?」

「うん」

「アパートに帰ってこられたら何かご用意できますが?」

「本当?」

そう言われてその日昼にアパートに帰ると、温かいポトフと手作りパンが待っていました。

「美味しいよ!」

「良かった!」

あれ?でも、これの材料は?買い物に行ったのかな?

「買い物に行ったの?」

「はい」

「でも…、一応有名人そっくりだから気をつけないと」

「いけなかったでしょうか?」

「後をつけられたりとかしなかった?」

「いいえ。でも…」

「でも?」

「パパラッチに写真撮られました」

「えらいこっちゃ!」

立野くんの脳裏に『ミドリちゃん熱愛報道!』の文字がスポーツ新聞や女性誌に踊っている想像が浮かびました。

どうしよう?博士に連絡しようか?

立野くんはスマホを取り出して博士に電話をかけました。

「やあ、立野くん」

「博士大変です。ミドリちゃんが写真撮られたそうです!」

「まあ、想定内だがね」

「大丈夫なんですか?」

「本物のミドリちゃんは全国ツアー中でそんな場所におらんし、報道管制をしいてあるから大丈夫じゃろう。そういうプロジェクトじゃ」

「もしかして、ミドリちゃんのAIロボット、他にもあったりするんですか?!」

「まあね」

なんてことだろう?

立野くんは切れた電話をいつまでも見つめて突っ立っていました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ