母「部屋から出ろ」 息子「嫌だ」
10作目です
母「部屋から出ろ」
息子「嫌だ」
母「あんたもう半年も出ていないだろ。いい加減にしろ」
息子「俺はもう一生この部屋から出ない」
母「私はあんたの世話しなくてもいいんだよ」
息子「この部屋で死ねるなら本望だ」
母「たく、絶対部屋から外に出してやる」
次の日
母「息子。沖縄旅行が当たったんだけどどうする」
息子「何」
母「来ないって言うんなら私とお父さんの二人で行くけど」
息子「く…」
母「沖縄はいいわよ。青い海、あんたが大好きな水着美女がうじゃうじゃ」
息子「確かに水着美女がたくさんいるビーチは魅力的だ。しかし、ビーチよりもこの部屋の方がずっと素晴らしく魅力的だ」
母「く、この方法はダメだったわね。しかし、勝負は始まったばかりよ」
また次の日
母「息子。A〇Bのチケットが当たったわ」
息子「え、なんだって」
母「嘘じゃないわよ。部屋から出るって言うんならこのチケットあんたに挙げてもいいわよ」
息子「く、欲しい」
母(ふふ、三度の飯よりアイドルが好きなあんたにはこれが一番)
息子「が、アイドルは妄想で十分だからいらない」
母「は、あんた何言ってんの」
息子「俺はこの引きこもり生活で妄想の力を上げた。だから妄想だけで満足できるようになった」
母「そんなわけない」
息子「嘘だと思うならやって見せよう」
~妄想世界~
アイドル「息子さん。今日は来てくれてありがとうございました」
息子「君の為ならどこへでも行くさ」
アイドル「もう、息子さんのそういうところが好きです」
息子「俺は君の全てが好きだよ」
~現実世界~
息子「もう息子さんたら。本当のことを言ってだけさ。もう好き好き。俺も大好き」
母「やばい。一刻も早く部屋から出さないと取り返しのつかないことになる」
またまた次の日
息子「なんだやけに外が騒がしいな」
息子「なんだ、クラスメイトや先生が外にうじゃうじゃいる」
クラスメイト「息子君学校来なよ。みんな待ってるよ」
先生「息子君。君が引きこもるまで悩んでたのに気づかなくてすまない。一回話し合おう」
息子「なんでみんな俺のこと心配してんだよ」
母「どう息子みんな心配しているよ、外に出たらどうだい」
息子「母さん、あんたの仕業だな。卑怯な手を」
母「外に出すためならなんだってするさ」
息子「しかし、甘いな。俺がこの程度のことで外に出ると思っているんだから」
母「なんですって」
息子「外の音なんてヘットホンかけながらYouTube見ればすべてなくなるんだよ」
息子ヘットホンかけてYouTubeへ
息子「ははは、こいつ面白れぇ」
母「く、耳を塞がれてはこの作戦は無意味ね」
またまたまた次の日
バン
息子のドアが開きそこには屈強な男が3人
息子「なんだお前たちは」
母「ふふ、私の知り合いの知り合いからのツテで紹介してもらった現役のプロレスラーよ」
母「さ、お前たちこのバカ息子を外に出しな」
3人のプロレスラー「ヘイ」
息子「く、遂に強硬手段を取ったか。だがこんな3人じゃ俺は止まらねー」
~死闘結果~
息子「俺の勝ちだ」
母「あんた…どうしてそんなに強く」
息子「部屋から出たくない気持ちは肉体をも変える」
母「そんな」
母(もうこの息子を外に出す方法は1つしかない。できることならこの手は使いたくなかったけど)
またまたまたまた次の日
息子「今日は何もしてこないなー。もうあきらめたか」
ピピピ
息子「俺の携帯が鳴っている。誰からだ、ん、母さん」
ピッ
母「息子聞こえる」
息子「ああ、聞こえるが」
母「よく聞いて、その家は後3分で爆破する」
息子「は、何言ってんだろ、冗談はやめよ」
警告します爆破まで残り3分
息子「本当だ。母さん何考えてんだ」
母「もうこの方法しかなかったのよ。いい死にたくなかったら早く外に出な」
息子「…ふ、参ったな。まさかこんなことまでするなんて。恐れ入ったよ」
母「出てくるかい」
息子「断る」
母「は、何言っているんだい。このままじゃお前死ぬんだよ」
息子「最初に言っただろ、この部屋で死ねるなら本望だって」
母「そんなこと言ってないで早く出るんだ。そうしないとあんた」
息子「母さん、今まで育ててくれてありがとう。俺母さんの息子で良かった」
母「そんなこと言わないで。息子生きて」
息子「さようなら母さん」
母「息子ー」
ドカーン(家爆発)
母「うう…息子あんたは私の自慢だよ」
この後母は警察に息子殺害の罪で逮捕されましたが、それはまた別の話
(終わり)