第29話~一途尾 ぬこ、面談~「The Goonies 'R' Good Enough」
「やー♪ 先生ちゃん、面談お願いします♪」
「おー一途尾、相変わらず順応性たけーなw 照れるだろ?」
「面談って何すんだ? ラプラスの魔の性能からして、
DNA見りゃ大体わかんじゃねーの?」
「まー肉体面は問題ないが、精神面までは万能じゃねーんだよ」
「じゃー、なんでも質問してくれていーよ? さらっとね」
「じゃ早速、てめーちゃん、
門番になる事、森の中に入る事、何か考えてるか?」
「ド直球だな♪ とびっきり♪
門番はやる気だけど、後出しじゃんけんにしない為に、
森の中は何故それ程危険で、かつ大勢の人たちが入るのか教えてけれ?」
それが、わがはい一途尾 ぬこの、真の面談の開始だった。
………………
…………
……
「なるほど、そういうからくりにできてんだ」
「まー実際行ってみないと分からんし、行っても多分分からんだろうが、
皇が言うには、オイラちゃんも何度かは死んでいるらしい。
記憶がキレイさっぱりないもんで、実害はまず見当たらないがな」
「待った! 先生ちゃんでも死んじゃうレベルなの?
わがはいなんて要らなくね?」
「森の中に食べ物がいくら増えても、森の中の存在には悪い話じゃないさ」
「確実に被食者の体感を覚えられそうなお言葉だな。
そんでメリットは自身の願いが叶えられるって訳か」
「オイラはもう叶ったも同然だからな。
これも神仏の思し召しってヤツだ。
つまり願いのねぇヤツにはデメリットしかない。
それが森の中だ」
「んじゃー悪ぃがわがはいは入んねーかな」
「誠悟の為か?」
「“情けは人の為ならず”わがはいの為だよ」
「一途尾はいーヤツだな」
「この学園で出会ったヤツらは概ね人が良いよ。
野暮ったいヤツらばっかで、とびっきりだ♪
てんちゃんかんちゃんの力にはなれそうにないのは辛いけどな」
「心配すんな。天休に関してはオイラも無力さ。
どうしたってアイツと神咲の能力は現状必要とされちまう」
「皇は大丈夫なんか?」
「アイツ、というか、門に選ばれた人間が居なけりゃ瞬く間に全滅だ。
救いたいが、それはオイラの役目ではなさそうだな」
「きついな……」
「嗚呼、想像を絶する程な」
「アイツらさえよけりゃ、わがはいもそれで充分なんだけどな」
「一途尾よ? 同情では入るんじゃねぇぞ?
願いってのは徹頭徹尾自分の為に叶えるもんだ」
「解ってんよ。だけどやるせねぇ……」
「他人の犠牲の上に生かされてる事だけ解ってれば上等だよ。
おまえもオイラもいずれはその礎になるんだ」
「そうだな、とびっきり」
「じゃ、一途尾は門番までだな。頼んだぞ」
どんな星も国も人も、それぞれが問題を抱えてる。
わがはいの力で手を伸ばせるのは諭までだ。
“二兎を追う者は一兎をも得ず”にしねぇ為にも。
そりゃ助けられるなら全員助けてぇ。
だが、そりゃ所詮おとぎ話や漫画の中だけの話だ。
割り切らなけりゃ、答えすら出せねぇんだ。
嗚呼、面談きっついわ……。
諭には隠し通せないし…………、うん!
パンッ!!!!
両頬に気つけの一発!!
らしくねーぞぬこ♪
本当に辛いのはわがはいではないし、選択権もちゃんとある。
わがはいはわがはいらしく、とびっきり♪
アイツらがそれでよきゃ、わがはいにもそれで充分さ♪
しっているだけではふじゅうぶん
よろこびだけでもふじゅうぶん
われわれはこうどうをおこさねばなりません
歌 Cyndi Lauper 作詞・作曲 Cyndi Lauper / Steve Broughton / Arthur Willmore Stead




