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ユキノシタからの作品。

『異世界から来た彼女』

作者: ユキノシタ


異世界から来たという彼女は言った。




「ミンナを好きになったんだ。……だから、守らせてよ。私にも、ミンナを守る力はあるんだ」




私よりも華奢な体をした彼女は、笑顔で言った。


彼女の背後には、数年前から現れはじめた怪物の姿があった。怪物は私達エサを見つけた。大きな体を左右に揺らしながらゆっくりと近づいてくる。




「アレは元々、私達の世界で作られたんだ。他の世界からエネルギーを奪ってくるために。……私もそう。アレと変わらない」




困った顔をさせながら、武器を構えた彼女は笑う。




「でも…しょうがないじゃん。好きに、なったんだから。……しょうがないじゃん。好きになった人達を、黙って連れて行かせられるわけないもん!」




風が、彼女を中心に渦を巻き始める。ミンナと同じ種族だった彼女の容姿はみるみる変わっていく。


銀の髪に金の瞳、獣の耳と尾を生やした彼女は笑う。




「騙しててごめんね。……でも、必ず守るから。…絶対」




笑う彼女の頬に、一筋の涙が光った。


私は仲間の背中に手を伸ばすだけで、何も言うことが出来なかった。

















「待って」の、その一言も。




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― 新着の感想 ―
最後から2行目の「私は仲間」のところ、「私は彼女」の方が良かったと思います。 あ、あくまでも私の感想ですから怒らないでくださいね。 ただ、仲間だとミンナの方も彼女にヨソヨソしく感じてたのかな?…
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