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第七話馬と鑑定

「お前はどういった目的で、この都市を訪れた?」


まずい。

幼馴染が公爵の妾になるので連れ戻しに行くための情報を集めに来ました。

なんて、言えない。


俺は必死に考える。この状況を打開するための嘘を。


じんわりと、ひや汗が噴き出てきた。

その怖い目で見つめないでほしい。


「お、俺!モンスターテイマーで、珍しいモンスターをテイムしたので、従魔契約を冒険者ギルドで結ぶために来ました!」


「なるほど。たしかに、あの緑色の馬のモンスターは珍しい。その緑色の馬のモンスターは何処でテイムしたのだ?」


やばい、俺が、スキルで創ったなんて言えない。

そもそも、テイムしたことにしてるし。


「ここから、もっと北に行った先の森です」


「そうか、このあたりでは、見たことのないモンスターだったので、朝、門を通った住民が怖がって兵に知らせてくれたのだ。儂らも、一応立場上話を聞いてみなければならなかったのだ。協力、感謝いたす」


そう言って、釈放された。


この都市には牧場で育てた家畜を売るために、親父に連れられて何度か来たことあるので、街のどこに何があるかはだいたい把握している。


まずは、冒険者ギルドに行く。

そして、俺の馬と、牧羊犬だったドリーを従魔登録する。

兵士の人に尋問されて、従魔登録をすると答えてしまったからというのもあるが、何より、登録しておいた方がなにかと今後便利であろうからだ。

その前に、俺は冒険者登録してないので、登録しないといけないのだが。




冒険者ギルドの建物の横の厩舎に馬を預け、係の人にお金を払う。


冒険者ギルドの建物に入ると、数人の人間にジロリと値踏みされるように見られた。


「冒険者登録をしたいのですが」


俺は、受付の女性に話しかける。


「はい、わかりました。では、こちらの用紙に必要事項をご記入ください」


名前と性別とスキルが、必要事項なのか。

なら、そこだけ埋めて提出するか。


「はい、登録完了しました」


「冒険者ギルドについて説明はいりますか?」


「お願いします」


「わかりました。冒険者ギルドは、モンスターを討伐したり、迷宮に潜りお宝を得たり、都市の雑用を引き受けたりするギルドです。ギルドの冒険者には、等級が定められます。10~1等級まであり、等級の数字が1に近づくほど、ギルドに大きく貢献したとみなされます。要は、1等級に近づくほど、強いって話だと覚えてくだされば結構です。依頼にも等級はあり、10等級冒険者だと、10等級の依頼をうけるのが丁度良くなっています。あくまで、目安であり、10等級冒険者が6等級依頼を受けるなどは禁止されてはいませんが、おすすめはしません。以上です。何か質問はありますか?


「従魔登録をしたいのですが」


「わかりました、では、こちらに従魔の種族名をご記入ください。その後は、この首輪を従魔につけてください」


従魔の種族名?わからない。そもそも、二匹とも、俺が作ったし、どうすればいいんだ。


「あの~、種族名が分からないのですが」


「では、ギルドの職員が鑑定しますので、厩舎に向かってください」




数分後、厩舎に来た職員は、興奮していた。


「こんなモンスター見たことないよ!何処で見つけたの?何を食べて生きてるの?習性は?」


「馬とほとんど同じですね」


だって、元、馬だし。


「なるほど!では、鑑定しちゃいますね!『鑑定』」


そう、職員が言うと、すぐにわなわなと、震えだし、こう言った。


「ななな、なんじゃこりゃぁぁああああ!!?」




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