母の記憶 4
はい、今回で母の記憶は多分終わりです!久しぶりにマイドとかが出てきます!
「ねえねえ、エリスはさ学校に行かないの?秀仁と今も遊んでるっぽいからあんまり家が遠くなさそうじゃん?てことは、学校とかうちらと同じかもだし?」
「あぁ、それ思った~」
電車の中でエリスは女の子同士で話をしていた。その時出てきたのが学校の話題。
「えぇ、まだ家の片づけとかも終わってませんし、学校の事はその後で考えようかと思っていまして」
エリーは適切に対処する。
その話を聞いた女の子達は秀仁の方へ視線を向け、エリーにこう言う。
「学校に入れば、秀仁の色んな一面が見られるかもよ?」
エリーは、少しだけ興味を惹かれる。
「では、秀仁のいる学校に入るというのを前向きに検討しておきます」
やったー!と喜ぶ女の子達。本当は、自分たちがエリーと一緒に居たかっただけでは?と思ってしまうほどの喜びよう。
「おい、もうすぐで着くぞ」
秀仁がみんなに声をかけると、電車を降りる準備を始める。
(今日は、折角誘ってもらったんですから楽しまないと)
エリーは心でそう思う。
「ジェムさん、お願いがあるのですけど」
エリーが出て行ったあと、しばらくしてマリアがそういった。
「ん?何だ?言ってみるがよい」
「マリアは、エリー様の楽しむ姿を出来る限りお邪魔をせずに見届けたいのです」
「......つまり?」
「マリアを、遊園地まで転移魔法で飛ばしてください!もちろん、服装なども目立たぬようこちらの世界の服装です」
ジェムはしばらく考える。
「うむ、実におもしろそうだな。ただし、マリア条件がある。お前の右目を借りる。といっても、お前の右目に映る視界を我の右目を通し、こちらでも見られるようにするという事。それでも良いか?」
「はい、もちろんです!」
そうして、マリアはエリーに見つからぬように、隠れて遊園地に行くことになった。
ここで、入場券を買うんですよね。えーと、こうしてこうして。よし、買えました」
(......エリー様、入場券を無事に買うことが出来ましたね)
マリアは見事に潜入完了。エリーの隣の券売機で入場券を購入している。恐らくずっとこのままだろう。
そして、楽しいときは過ぎていき集合場所であった駅前の広場に戻ってくる。
「それじゃあ、またな」
「おう!」
「秀仁は......エリスちゃんを送っていく感じだな。じゃあね、エリスちゃん」
「おい、馴れ馴れしいぞ」
「皆さんもお気をつけて」
皆、四方八方へと帰っていく。
「エリー、俺らも帰ろうか」
「そうですね」
エリーと秀仁は少しゆっくり歩き出す。いつもは、マリアなどがいると分かっているから喋れるが、今は本当の二人っきりの状態(?)となり無言を貫き通している。
「秀仁、学校は楽しいところですか?」
無言で歩いているとき、エリーが口を開く。
「学校?ああ、楽しいよ。みんなで勉強したり、友達と協力して何かをやったり。俺は、学校すきだぜ」
といい、笑う。
「私、学校に通おうと思います!」
エリーは力強くそう告げる。
そうして、俺の母は異世界の学校に通ったんだと言い、マイドは話を終える。ミルタクはその間口を挟むことなく黙って聞いていた。そして、口を開く。
「意見。やはり非現実的過ぎる。提案。一度私をその異世界とやらに連れていってほしい」
「うん、そういうと思った」
マイドは早速準備を始める。魔方陣の準備だ。中庭に水銀を使い、描いていく。
「解析。該当する魔方陣はない。つまり、新しい魔方陣?」
「母が開発したものだよ。発表されていないから、知らないのも無理はないさ」
「...理解......」
本当に理解したのかよく分からない感じでそう告げる。
魔方陣は、30分程で描き終わった。次は、詠唱。異世界の言葉で詠唱しているのか、ミルタクは解析出来ていないらしい。
「ミルタク、この魔方陣の中心に入って」
マイドがそう声かけるとミルタクは魔方陣の中心部に立つ。
「全メイドに告ぐ!今から俺は別荘(異世界)に行く!そのため、暫く帰らないと思うが心配は無用だ!以上!!」
そして、マイドとミルタクは異世界へと向かった。
描き終わってから思ったことなんですが、母の記憶は番外編としてたまに出そうかと思います!(ほとんど気まぐれの可能性あり)