Jug-Zee
立ち上るむらむらとした陽炎
涼しさを求めて逃げ込んだ森の陰は
それこそ愛の語らいでいっぱいで
でも僕には
爽やかな水分を含んだ風とは違う
今日もべっとりと絡みつく
ぬるい風しか感じない
ただの喧噪
ただのノイズ
言葉がわからなければ
浮いて上って消えていく
痕跡しか残さない
ドライな泡沫の数々と
違いがよくわからない
広げた口から泡がこぼれる
緑と茶色のコントラスト
姿形が一緒でも
交わす言葉が違う者達
噂話程度なら
曖昧に通じてしまえるのに
燃やし尽くした命の数だけ
今日も殻が増えていく
まるでコップ一杯の水が干上がるように
ジージーと鳴き続ける愛は
一週間しか持たないから
昨日の分。
ありがとうございました。