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Contractor with blood(血との契約者)  作者: 小西敬
ノブレス・オブリュージュの章
81/161

【第80.5話】登場人物(第80話時点)

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

今回はリクエストにお答えした登場人物のまとめです。

旅の仲間については前出もありますので、女性限定です。

それぞれに短い話がついてます。

 ソウタ=ヤマノベ(山野辺颯太)26歳(登場時22歳)5月20日生まれ

 身長178cm、体重75kg

 黒髪、黒目の日本人

 東京に暮らす食品卸の商社勤め1年目の青年。

 ミシュランガイドブックに載るようなレストランなどからの依頼によって、食材を調達する仕事を請け負うようなベンチャー企業に勤めていた。

 富山県まで食材を探し求めて出張に来ていたが、農家との契約後に異世界へと迷い込む。

 現在は貴族では最高位の公爵の位にあり、87名のメイドなどを雇い入れている。つい先だっては新興宗教の団体を壊滅させ、両親から贄として供出された少女を助けて雇い入れることにしたため、現在は88名を雇用している。

 日本に暮らしていたせいか、この国の貴族とは毛色が違いメイドたちを「家族」と言い、常識破りながらも仲良く暮らしている。

 サキュバスの少女を拾い、契約を交わしたことから以前に死亡したと思っていた父親(山野辺隆之)の持ち込んだ石川島播磨重工業製の次期主力戦闘車輌レネゲイドを駆り、数々の武勲を立てる。

 貴族となってからは屋敷に仕えていたシロップとアニエスを気に入り、妻として迎え入れる。アニエスの実家で譲り受けた魔剣如月を振るうもエンシェントドラゴンを討伐したことで如月も人の姿をするようになり、それぞれに一子を設けている。

 全ての産ませた子が娘であったことから、本人は否定するがハーレム体質があるのかもしれない。

 冒険者レベルS ランク10 ステータスはカンスト状態でなおも魔力量については増大の一途を辿っているらしい。特筆すべきは魔力回復量で毎秒1000MPは回復するらしく、ほとんどの魔法行使を行っても魔力が尽きるという事はまずない。



 フィア=ヤマノベ 19歳(登場時15歳)11月2日生まれ

 身長151cm、体重43kg(登場時148cm、体重38kg)

 B74、W55、H76(登場時B65、W55、H66)

 銀髪、朱金色の虹彩(登場時はこげ茶の髪に朱色の虹彩)

 サキュバス種

 サキュバスとして14歳までは人族の父親とサキュバスの母親に育てられていたが、契約者である父親が病死したために連れられるように母親も同じ日に亡くなった。

 15歳を迎えて食事で生きることができなくなり、餓えた状態でソウタと出会う。

 自分の初めてをソウタに捧げるとそれ以降はソウタがフィアを気に入り、サキュバスとしても安定した生活を手に入れる。

 クノエでフィアが破滅の巨人の攻撃を受け瀕死の状態になったことから、望んでいた契約を成すことができ、使えなかった魔法もソウタの持っていた魔法の全てを最大出力で使用できるようになり、ソウタの頼もしい相棒となった。

 自分の身長と同じ150cmの風のエレメントが籠められた大剣を相棒に剣技にも優れている。

 ソウタの作る唐揚げに無類の執着を示し、箸に刺して数を確保する癖がある。

 食べても全く栄養にもならないのだが、家族の誰よりも食いしん坊キャラである。

 一人娘はユイ=ヤマノベ1.5歳、サキュバスはサキュバスしか生まないために15歳までに嫁入り先を探さなければならない。現在はこの国の陛下とお妃の間に設けられた皇太子殿下との婚約があるが、姉さん女房で良ければ一つ下の皇太子のお嫁さんとなる予定。

 11月2日生まれ(フィアと一緒の日)

 冒険者レベルS ランク10 ステータスがカンスト状態はソウタと同じ。魔力量にはソウタには及ばずに不安があるが、戦闘経験を積んでいく中で少しずつ増大している。魔力回復量は人並みで毎秒50MP程度しかない。反則なのは一晩ソウタに可愛がってもらうことで全回復してしまうことだろうか。これも一種のチートではある。



 シロップ=ヤマノベ 18歳(登場時16歳)8月8日生まれ

 身長150cm、体重54kg(登場時149cm、体重48kg)

 B75、W59、H79(登場時B66、W58、H76)

 鳶色の明るい茶色髪に鳶色の虹彩

 人種

 トチノキの農家に生まれた六人兄弟の末っ子。

 兄が4人と姉が一人いるが、誰もが未婚。(姉の登場は確認されていないが家族と同居している模様)

 15歳の時にメイドを育成する学舎に入り、一年かけて奉公に上がる貴族家での所作を学んだ。アニエスと一緒にヤマノベ家に勤めることになったが、ソウタを気に入ってしまい猛烈なアタックを掛ける。

 本人も気にしている幼児体形で初めてソウタに抱かれたころはツルペタストーンな状態だった。それでも持ち前の明るい性格と柔らかい笑顔で周囲を魅了するシロップは、ソウタの隣に居場所を求めあの手この手でソウタを魅了しようとアピールを続けた。

 フィアの後押しもあり、ソウタに振り向いてもらうことができた。

 初体験からしばらくは慣れない肉体関係に戸惑いがあり、素直にソウタの愛を受け入れられなかったが、今ではフィアに次ぐ肉食系の夜の伏兵となっている。

 今では子を一人設け、しっかりとした立場を築いている。

 一人娘はカーリオ=ヤマノベ0歳。(将来はとびきりの可愛い子になる予定。)

 10月28日生まれ



 アニエス=ヤマノベ 19歳(登場時17歳)4月8日生まれ

 身長161cm、体重57kg(登場時158cm、体重53kg)

 B83、W61、H87(登場時B80、W59、H87)

 渋めの銀髪ロングと黒灰色の虹彩

 人種

 ギーフのセキで刀鍛冶を営む大店の長女として生まれた。5つ下に妹がいるが登場する予定はない。

 16歳の時にメイド育成の学舎にシロップと同級生として入学している。

 サキュバスは15歳で成人となり、体質なども変わるが人種は明確な成人年齢はなく、独立を促された時が成人という事になる。

 アニエスはヤマノベ家に勤めることになるまでは家事手伝いしかしておらず、何に強みがあるという訳ではなかったが、躾は厳しくされておりメイドとしては基礎ができていた。

 自分たちの暴走によってソウタに迷惑をかけたと混乱したアニエスとシロップは、ソウタに夜伽を申し出て許しを請おうとしたが逆に励まされ、自分の恋心を確かなものにした。

 シロップと一緒に猛アタックを掛けて妻の座を射止めた事になる。

 細身ですらっとした印象に癖のないストレート髪で、華奢な雰囲気が保護意識を掻き立てるような美人さんであり、お姫様が出てくる物語のようなベットシーンなどにあこがれを持つ。

 脱いだらすごい系の着やせ美人で、寝ていても起きていてもソウタの右腕を抱きしめる癖があるが、押し付けられるそのオムネの感触にソウタがそれを止めることは無い。

 本人は無意識でそうしているらしいが、深層心理では所有欲と言うより少しだけ依存しているらしく、分娩の直前でもソウタの手を離さなかったうえに素直に「どこにも行かないで」と不安を述べている。

 一子設けており、娘の名前はクレイオ=ヤマノベ0歳。(将来は絶世の美少女確定。)

 11月6日生まれ



 如月=ヤマノベ 1000歳ぐらい?(登場時1000歳ぐらい)2月1日生まれらしい。

 身長139cm、体重39kg(登場時72cm、体重4kg魔剣として)

 B78、W48、H80(登場時B??、W??、H??)

 ゆるいウェーブの掛かった明るい紫の髪と群青の虹彩

 聖霊種(神に近く、人の思いによって自然発生した人格)

 アニエスの実家の数世代前(正確な記録が残っていない)に居た刀匠が晩年に最後の作品として打ち上げた日本刀として生まれた。

 古典的な日本刀の特徴を持ち、製法自身は一般的な造りで鍛えられたはずだが、オリハルコンと和鋼(玉鋼)の合金が複雑な刃紋を浮かび上がらせ、本文中にもあるように濡れたような艶を纏っている。

 かたなとしての性能は破格のモノがあり、硬さと靭性ねばりの絶妙さが当代一と謳われた銘工の仕事として認められていた。焼きから水で急冷し、硬さを引き出す際にほとんどの刃金で発生してしまう刃切れ(冷却による収縮の際に棟金と刃金の性質の違いによる反りが発生し、日本刀のシルエットを決定するが刃金の鍛えが悪いとヒビのように刃の部分に細かなクラックが入ってしまう状態。研ぎだす際にほとんどは削られて判らなくなるが厳密にはその部分の強度は足りていない。)が一切見られなかったため、鉄さえも切ってしまうほどの刀となった。

 籠められた想いがあまりにも強かったためか刀自体に人格が宿り、命名された如月と言う魔剣になったらしい。

 オリハルコンの含有量が多かったために、人種ひとしゅがその身に宿している魔法力を吸い上げ、充填することで刃金の側には紫の聖光を纏い本来の切れ味を遥かに上回る切断能力を発揮する。しかし、一般の人がもつ魔力を10とすれば名のある魔法使いがもつ魔力が200ほど。稀代の大魔法使いが1000ほどに換算されるが、如月が脅威の切断力を発揮するためには安定して5000ほどの魔力の供給を要求する。

 5000を超えて初めて紫の聖光を纏い始め、強くなればなるほどにきらめきが増す。

 それほどの魔力量を持つものが一定数存在するわけもなく、切れ味のいい日本刀としてその造りと見栄えだけが評価の対象となってしまい、余人が手に取れば意識を失ってしまい使うことさえできない観賞用として長く辱めを受けた。

 如月自身はそれで鞘から出なくなった訳だが、アニエスを嫁に貰いに来たソウタに手に取ってもらう機会を得た。

 溢れるばかりに注ぎ込まれた魔力は手に取っただけで10000を優に超え、如月が鞘を弾き飛ばしてしまうほどに心を掴まれることになる。

 戦いの度にソウタの意思によって籠められる魔力に心酔し、エンシェントドラゴンを切り伏せた時にはその身に充填された魔力は40000を超えていた。戦闘経験を積み、過剰なほどに充填される魔力によって成長を続けた如月は、日本刀に宿った聖霊が実体化してしまうまでになる。

 普段から妖艶さを想像させるような物言いで、他の嫁たちからもソウタからも年上の「お姉さま」と思われていたが、実体化した如月はシロップよりも幼い風貌で小さな背丈にグラマーな体格の小悪魔だった。

 ソウタから魔力供給を受け、戦う如月は都度に心を痛め、傷ついているソウタの心を誰よりも身近に感じ取っており、ソウタと共に有ろうと心を砕いている。フィアが交感によってそれを知っており、如月が流れ込む魔力からそれを知ることでシロップやアニエスもそのことを理解している。

 だからこそのコンビネーションでソウタを癒し、鼓舞できる四人となれているのだろう。

 実体化してすぐにソウタから子種を授かり、一子設けている。

 睦月=ヤマノベ1歳(将来は如月にも勝る小悪魔になるらしい。)

 9月2日生まれ。



 テオバルト・フォン・ベートマン=ホルヴェーク 42歳

 身長183cm、体重95kg

 金髪、碧眼の細マッチョで実は筋肉量が結構ある。

 アマーリエ・フォン・ベートマン=ホルヴェーク 30歳

 身長166cm、体重54kg

 B89、W57、H88

 金髪、青眼。

 言わずと知れた異世界日本「神国」を治める親王陛下とそのお妃様である。

 テオバルトが34歳、アマーリエが22歳の時にユンカーに紹介されて出会い、翌年にはご結婚された。これを機にと大公閣下は現役を退かれ、テオバルトに治世を委ねた。

 それから二人は必死に世の中を治め、平和国家を維持するために努力を積み重ねるが解放の光や黄泉越えの翼などと言ったテロリスト、新興宗教団体などの存在を廃することができずにおり、若い代表者としての辛酸を舐めさせられていた。

 折しもヤマノベと言う若者が神国のあちこちで話題となり始めており、陛下やお妃様の耳にもその名が聞こえ始めたころから臣下にできない物だろうかと興味をひかれ始めていた。

 大陸列強の猛威に曝され、神国が危うい状態の時にもやはりヤマノベと言う若者が海軍に神風を吹かせ、アイアメリカから無条件講和が申し込まれるにあたり、強制的にも自分の片腕にしたいと思い、公爵という貴族最高の位を準備した。

 ところがの一行はいつまで待っても自分の元へとやって来もせずに、聞いた話ではあちらこちらで寄り道をし、食に興味を示しては脇に逸れ、衣類を求めて来た道を戻る始末だそうで公爵と言うモノにも興味が無いのだろうか?と思わせられた。

 ようやくにオウヒン(横浜)近くで行方を捉えたと知らせがあり、テオバルトはその人となりを自分で確かめるべく、文官と言う身分で捕まえたヤマノベ一行に随伴することができた。ソウタ=ヤマノベと名乗るその若者は自ら馬車の手綱を取り、テオバルトを御者席に乗せながら色々を語ってくれたが、自由闊達な性格と何の野心もない正直な心を持っていることがすぐにも判る好青年であった。

 サキュバスを妻として娶っており、どれほどに彼女を好いているかが彼の全ての行動原理であることが判る。野心や欲望より、立身出世より、彼女が幸せで有るように。それしか求めていないことが言葉の端ばしからも窺い知れ、どうしても側近くに置いてもっと彼らとの交流を深めたいと思わずにはいられなかった。

 今では彼らによる恩恵がこの国を良い方向へと向かわせてくれ、陛下とお妃様にもコウノトリを呼んでくれたりと、ヤマノベ公爵家はこの国に無くてはならない存在にまで価値が高まったものの、あれから3人も妻が増えてもヤマノベ公爵のすることは全く変わらずにいる。

 自分の家族が幸せで有りさえすればそれでいいと。

 そう言う彼の周りには陸・海・空それぞれの軍を束ねる公爵や心細やかに面倒を見てもらっている領地貴族たちが集い、屋敷に伺えば笑いが絶えず聞こえてくる。公爵が梯子ハシゴに登り天井にはたきを掛け、メイドにこき使われて叱られている。

 なのにローレシア軍から歓迎を受け、南華に頼りにされ、アイアメリカに恐れられているという全てが破格な彼から目が離せなくなっている。



 ユンカー=グーツヘルシャフト子爵 50歳

 身長185cmの長身痩躯な男性。ロマンスグレーの髪をキッチリと決めた清潔感溢れる行動派の子爵様であり、テオバルトの若いころより執事として側に仕えている。

 自分の縁戚に当たるロイス家の二女アマーリエを是非にも妃がねにと紹介したのだが、仲睦まじい二人にも子の出来る様子がなく、段々と風当たりが強くなり始め「欠陥商品を売りつけた」と揶揄される始末に生きた心地もしなかった。

 自身にはこの50年、妻と呼べるような女性は居なかったが長く思いを寄せる女性は遠くない距離にいる。

 その屋敷の当主は若くして公爵の位を極め、陛下からの信も厚くあり、四人もの奥様方はどのお方もその美貌を誇っておられるのだ。私もその当主様には命を救われたクチであるがアマーリエ様に懐妊の知らせが訪れた時には若き党首様と共にその喜びを分かち合うことができた。

 不覚にもその当主の屋敷で陛下がお喜びの声を上げられ、玄関先で涙した私は一番見られたくない相手にみっともない姿をお見せしてしまった。一回り以上も若いその方に女々しい姿を見られてしまい、私が好意を寄せていることは当然知る由もないはずだが、メイドの嗜みとして誰にも話されてはいないようだ。

 いつか、この気持ちを届けることができたなら、陛下の元に私が、実力に溢れる公爵様のお屋敷にはあの方が通うようになるのだろうか。



 アンニ 35歳(登場時33歳)5月7日生まれ

 身長168cm、体重51kg

 B83、W58、H88

 ストレートの黒髪を編んでまとめ上げている。瞳の色は黒に近い茶。

 人種

 ヤマノベ家でメイド長を務める才媛。

 キャリアを積み、いくつかの領地貴族の屋敷で研鑽をつんでから国貴族街に勤めることに。最初は陛下の弟が公爵として陛下に仕えており、新しく建てられたこの屋敷に勤めることになったが、10年とせずに弟君は謀殺によって他界された。

 それから約一年の間は主人不在の屋敷となり尋ねる者もユンカー子爵のみであった。

 屋敷に上がった当初からアンニは陛下の弟君に憧れを持って接し、真摯な態度からすぐにもメイド長としての地位を頂いたのだが、想いが恋心だったか判る前にその男は去って行ってしまった。

 何となく空虚な気持ちを抱えたまま、次の主人が決まるまで当主不在となった屋敷を守ってきたが、たびたび訪れられる子爵様だけは私たちに良くしてくださった。

 当主不在の国貴族家は陛下の管轄下に入り、屋敷を守る者には最低限の賃金は保証される。衣食住は保証されているので多く貰う必要はないが、贅沢を許されるほどに頂けるわけでもなく、多くの者は別の働き口を求めて去って行った。

 そんな中にあっても、約50人ほどの仕える者が残り、馬の居ない厩舎を整えたり私たちの食事を少ないお金で切り盛りして賄ってくれる調理師の方々と、30代を中心とした次の働き口が探しにくくなっているメイドたちが心細くも寄り添うように暮らしていた。

 子爵様は週に三度ほどはお訪ねになられ、足りない物がないか、病気の者はいないか、お金は足りているかなど、そんな必要もないはずなのにお世話を焼いてくださった。

 メイド長としてこれほどありがたいと思うこともなかったが、関わりのない屋敷にこれほど目を掛けてくださるという事が不思議でもあった。いつも私の元においでになられ、そうした困りごとを解決してくださるのだ。

 そろそろ50歳に届くころの子爵様だったと思うのだが、聞いた話では今までに妻を迎えたことは無いらしい。どのような理由で御縁が無かったのかは知りませんが、これほどに細やかにお気遣いもできて子爵様として陛下の信頼も厚く、しっかりした方だと思うのだが、世の中とは不思議なものである。

 私がそのお眼鏡にかなうなら一も二もなく飛びつくと思うのですが。

 あら、別に私が子爵様に特別な感情を持っているとかじゃないと思うのですが。いえ、正直を申しますと少し気にはなっています。心づかいのできる方で大人の雰囲気が漂っておられます。

 しっかりとした物言いと決して不快ではない言葉遣い。遠くは今の陛下のお妃様を輩出されたロイス家とも縁戚にあるのですから豊かな資金を背景に大きな仕事もできるのでしょう。

 しかし、子爵様にお似合いになる女性となると私なんかでは年齢的につり合いも取れないかもしれません。ともすれば親子ほども違うのですから。

 そんな私などが妻となればきっと、頼りないことでしょう。

 いよいよこの屋敷に新しいお館様がおいでになることになりました。大身の貴族様のご子息や領地貴族から格が上がった方ではないと聞きましたが、いらっしゃった新しいお館様はとても若い男性でした。私たちでさえも声を失うほどの美しい女性を伴っており、昨日までは旅をする冒険者だったというのです。

 いかような功績を持って冒険者がいきなりにも公爵に叙せられるのかと驚きもしましたが、この国のいくつもの災難を平伏させてきたのだそうです。その身に史上最高の魔法力を秘め、動かせるものの居なかった1000年前の伝説「聖銀の巨人」を思うがままに使役するその力は一国を地図から消してしまうほどの物だそうです。

 しかし、この破天荒なお館様はすべてが無茶苦茶でとても歴史ある貴族と同じとは言えませんでした。それでも陛下はそれを良しとされ、新しい貴族の姿を整えて行かれました。

 屋敷の中に暮らす者すべてがお館様に引きずられるように変わっていきます。

 それは大家族が暮らす一軒家と言った方が良かったのでしょうか。私たちも毎日が楽しく、充実していました。そしてあの驚きのお給料。毎月頂いていたお給金でさえ他所の貴族家と比べて多いと言えましたが、お館様から頂いたお給金はそれまでの3倍にもなっていました。

 何かの間違いだと慌ててお館様に報告しましたら、「間違ってません。それは皆さんのしてくださっている仕事に対する正当な対価です。」そう断言されて、ニコニコと私たちの反応を楽しんでいらっしゃいました。

 そう、私たちのやっていることは「仕事」だったのです。奉仕し、糊口をしのぐのがメイドではなく、快適を目指し努力して、達成感を感じることでお館様を始めとした皆さんに快適を提供する仕事をしていたのだと改めて認識させられました。

 シロップとアニエスがお館様に気に入っていただき、嫁入りしたり魔剣が人に姿を変えたりともう、何があっても驚きません。

 我が家のお館様はそんな驚くようなことが日常的に引き寄せられてくるようなお方ですからね。

 そして長くお苦しみになっておられた陛下とお妃様のお世継ぎの件も、お館様が手を尽くされると僅か三か月でご懐妊となったのです。これには本当に驚かされました。

 どんな魔法だったのですか?と伺ったところ「愛ですよ。」とだけ答えられた。

 恥ずかしい言葉が普通に出て来て、いたずらが成功したような満足そうな表情をされるときっと、陛下の愛情がお妃様に通じたのだと思わされてしまうのです。

 そのうちにシロップに子供が生まれ、アニエスにも。

 それを見るとやはり羨ましくもあり、幸せそうな若い家族に我が家のこれからの繁栄を約束していただいたような安堵もあります。

 陛下が我が家でお妃様のご懐妊をお知りになった時、迎えに出た私は玄関に控えて待っておいでだったユンカー子爵が涙をこぼしてお喜びを噛み締めていた姿を思い出します。

 私が気持ちを伝え、受け取って下さったらいつか子を授かるのでしょうか。

 そして、その時にも今のように喜びを現してくださるのでしょうか。



 サチ 26歳(登場時23歳)3月26日生まれ

 身長160cm、体重52kg

 B73、W54、H79

 栗色のショートカット、ほぼ黒に近い茶色の虹彩。

 人種

 クノエ領軍で強行偵察部隊の隊長を務めていた。

 現在はもっぱら花嫁修業に忙しいのだが、なぜか料理だけは壊滅的にできない。煮ても焼いても食材が破裂し、調理師に厨房への立ち入りをシノさんとともに禁止されている。シノさんの妹。

 隠密特性に優れ、徒手空拳での格闘戦が得意。クナイなどの懐刀を使用しての接近戦と投擲用の短剣を使った中距離戦闘で戦果を挙げている。



 シノ 27歳(登場時24歳)7月11日生まれ

 身長163cm、体重56kg

 B78、W55、H82

 栗色の肩ほどのストレート髪、ほぼ黒に近い茶色の虹彩。

 人種

 サチさんのお姉さん。レネゲイドが戦闘で傷を負うなどすると凹む。メカニックとしては有能ではあるが、サチさん同様に料理は爆発する。



 チズル 23歳(登場時20歳)8月13日生まれ

 身長175cm、体重63kg

 B90、W62、H92

 濃い青色の背中まであるロングヘア―、紺色の虹彩。

 人種

 グラビアモデルのような体格を持ち、器量よしで料理の腕もかなりのもの。小さい女の子が大好きで旅の間はフィアがぬいぐるみ代わりに抱っこされている。屋敷に居る間は自分付きのメイドをぶら下げて歩いている姿も良くみられる。



 チカゲ 21歳(登場時18歳)12月10日生まれ

 身長148cm、体重44kg

 B72、W46、H75

 シルバーの肩に届かないショートカット、クリムゾンレッドの虹彩。

 人種

 オタク。レネゲイドの基本ソフト(OS)のほぼすべてを理解している。最近はAIシステムについても理解が進んでおり、より最適な動作を作り込みたいそうだ。多分パソコンを持たせたら部屋から出てこなくなると思われる。



 アオイ 29歳(登場時26歳)4月30日生まれ

 身長170cm、体重56kg

 B82、W60、H84

 緑の濃いシルバーのロングをいつも三つ編みにしている。、ほぼ緑色の虹彩。

 エルフ種と人種のクオーター(お祖母ちゃんがエルフでまだ存命、母がハーフ)

 メカフェチの機能美追究が何より楽しいという困ったお人。ボルト一本、ナット一個を磨くことが精神を安定させる。シゲさんにも止められない機械オタク。

 油圧シリンダーが伸縮する様子を6時間眺めても飽きないらしい。レネゲイドの関節駆動部にあるハーモニックドライブの整備を始めたら三日三晩手が止まらないとか。涎を垂らしながら組み立てる様子にハルシゲさんもキヨシゲさんも近づきたくないという。

ちょっと前の話でアニエスの出産を迎えてアンニさんがふとこぼした一言をここで拾ってあります。

本編の中のどこかでちゃんと拾いますが、今はこの程度で。

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