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【第32話】バスターランチャーと解放と

5000PV突破です。

皆さんに最大の感謝を!

 狂乱の一夜が明けた。

昨夜遅くに取り戻したフィアを連れて割り当てられた部屋に逃げるように飛びこんだ後、胃腸薬を飲ませて風呂に入れ、ようやく人心地が付いた。

 「フィアはどこに行ってもモテモテで大変だなぁ。」

 「はい。皆さんよくしてくださるのでなかなかソウタさんと一緒に居られません。今日の食事も良い食事でしたが、ソウタさんと一緒に食べたかったです。」

 「ほんと、フィアは可愛いなぁ!」

 満面に花のような笑顔を見せてくれるフィアを抱きしめ、いつものように愛し合ってからいつものようにフィアを抱いたまま眠りについた。


 二通の海軍への紹介状を取り付け、アマクサへと帰途についた。

 レネゲイドは快調そのもののフライトを見せ、フセイから3時間余りでアマクサへとたどり着いた。

 「ただいま戻りました~」

 「おお!おかえりフィアちゃん。」

 シゲさんが出迎えてくれた。

 「ソウタ、アルミはうまくいったのか?」

 「ええ、良いものを用意してもらえましたよ。これからシシオさんたちとコンデンサーに仕立ててみようと思います。」

 「うまくいくことを期待してるぜ。」


 それからの2週間、シシオさんとサツキさんがまた頑張ってくれたおかげもあり、当初予定より二回りほど大きなものになったが、アルミ電解コンデンサーは完成した。

 静電容量(コンデンサーの大きさ)を計測する測定器がなかったので机上の計算値でしかないのだが、1.4TFテラファラッドになっているはずだ。

 電気を充電・放電する接点部も磨き上げられたアルミで作られており、マシンガンのドラムマガジンのようなそれを兵器庫から引き出されたバスターランチャーに取り付ける作業が行われた。

 ここに至って初めてお目にかかったバスターランチャーはその長さが30mはある物干し竿のようなバレル(銃身)に5mほどの機構部。

 その機構部の中間にコンデンサーが搭載された。

 「ソウタ、こいつは普段は伸長式の物を搭載している。本体内部に格納されるので全長は5mを超えることはない。

 最初に使うのは固定式だが、これは製作当時からついていたバレルだ。

 まずはオリジナルで動作を確認し、そのあとでお前たちが持ち運ぶだろうから伸長式のバレルを試してもらう。」

 試射場なんてないのだが、あの巨人たちのお蔭で?どこもかしこも荒涼としたものである。

 「的にするのはほれ、あの先に見える丘だ。周辺に人はいないから遠慮なくやってくれ。」

 長大なバレルをどこにもぶつけないように屋外へ持ち出し、レネゲイドは右腰にある電力供給用のプラグケーブルを引き出し、バスターランチャーに接続する。

 フィアはコクピットの中でレネゲイドと会話しながら様々な操作パネルを叩いたり指示を入力したり、表示器から内容を読み取ったりと非常に忙しそうだ。

 インカムから聞こえていたシゲさんの指示に従ってレネゲイドで小高い丘に狙いを定める。

 「照準良し。コンデンサーに電力を供給します。ソウタさん、魔力の枯渇に注意してください。」

 そう、今回の試射は俺の魔力のみで行う。

 瞬時に魔力を電力に変換しバスターランチャーに供給するため、フィアには荷が重いのだ。

 「わかったよ。まぁ、今回は気を失っても敵がいるわけじゃないからフィアにも迷惑はかけないだろう。」

 「はい。ちゃんとお世話させていただきます。電力供給スタートします。チャージ完了まで20秒です。」

 視界に幕が下りるように血の気が下がるような感覚を覚える。

 「くっ!」

 グングンと体中から何かが抜け落ちるような感覚が強くなり、唐突にそれが止んだ。

 「よし、俺は大丈夫だ。発射!」

 音もなくバスターランチャーに電力が充填され、コンデンサーは正常に機能しているようだ。ここから一気に放電することでそのエネルギーを砲身から解き放つ。

 ウィイイイイイと言う唸りが起こり、戦艦の主砲の発射に匹敵するような轟音が響いた。

 直進するエネルギーの奔流。

 そう表現するのが正しいのだろうソレは、簡単に一つの丘を消し飛ばしてしまった。

 轟音が未だ耳の中を揺さぶり、視界の先には天高く舞い上がる土煙が見える。

 「ソウタ、生きてるか?」

 「ええ、問題ありません。瞬間的ではありますが魔力量の四分の一ぐらいが持っていかれますね。発射後30秒で回復してますが。」

 「バケモノか?それって連射が利くって事だろうが。」

 呆れた様子のシゲさんのお言葉を頂いたが、化け物はひどいと思う。

 バスターランチャーの砲撃も基本はレーザー光なので拡散性は低く、あくまで直進していく光の束のようだ。

 横から見たり、前から見ると何色のレーザーなのか見てみたいものだが、砲手からすると全部離れていくシーンになってしまうので赤色にしか見えない。

 しかも貫通力が半端ない。上空から確認したときに山裾は5km以上あったのだが完全に貫通し、その上の堆積物を全て吹き飛ばしてしまった。

 これならば巨人の巣を打ち抜くことができるのかもしれない。

 「ソウタ、オリジナルのバレルはもういい。レネゲイド側のコマンドでバレルを取り外してくれるか?」

 「判りました。レネゲイド、バレルイジェクト。」

 「了解。」

 淀みのない動作でランチャーを縦に構え、バレルを引き抜いてくれる。

 移送用の架台にバレルを横たえて置き、伸長式のバレルを取り付ける。

 これは射撃体勢に入ると6段ほど伸び、やはり25mほどの長大なバレルになる。

 収納すると機構部にすべて収まるので背中中央のハードポイントに取り付けることができる。折りたためないソニックソードの方がいずれ邪魔になるんじゃなかろうか。

 「ソウタ、次の目標は西側に20度ほどずれた丘だ。山裾の幅はさっきより広い。約8㎞ほどの厚みがある。それでもさっきの様子だと抜いちまうだろうがな。

 それより重要なのは照準の修正だ。こっちのバレルは伸長式のためか必ず下にずれると思う。その辺の学習をレネゲイドにさせてくれ。できれば何発か撃ちたいところだ。」

 「判りました、実戦を想定して早めの連射を試してみます。フィア、照準から頼んだ。」

 「はい、お任せください。」

 照準作業を行うと同時にバレルが伸長した。

 そしてまた訪れる貧血のような症状。

 「フィア、発射!」

 再びの轟音。

 着弾点を確認すると、シゲさんの言うように若干下にずれている。

 ただし、丘は例によってなくなってしまっており、敵へのダメージとして考えれば命中したのと同じだと思う。

 「フィア、次弾行くぞ!」

 「はい。」

 いきなり貧血が来た。

 そのあとに訪れる轟音。三発目にして貧血症状にも慣れてしまった。

 「レネゲイド、照準との誤差修正できてるか?」

 「マスター、すでに修正完了しています。」

 「シゲさん、次行けますか?」

 「バカ野郎、そんなにここらを平地にしてしまいたいのか?」

 そんなわけはない。

 ただ、それなりに試射の準備があるのだろうと思っていただけだ。

 「判りました、試射はこれまでという事で。」

 「フィア、バスターランチャーは使えそうか?」

 「私はこの武装の威力よりもソウタさんの魔力量の方に驚きを隠せません。こんな量の魔力を瞬時に放出し、連射して何ともないとか魔王でしょうか?」

 あんたが魔王とまで言うか。


 とりあえず試射で問題はなかったので良しという事になった。

 いよいよ巨人の巣の討伐ができる。


 サチさんの率いる強行偵察部隊と共に出立したのが試射の日から4日後だった。

 入念な点検と調整を繰り返し、バスターランチャーは背中に背負っている。

両肩にはバニシングライフルも担いでおり、かなり凶悪な見た目になってしまった。

 「ソウタ様、会話は拾えますでしょうか。」

 「大丈夫ですよ。風切り音がかなり入りますが、サチさんの音声はちゃんと拾えています。」

 「では早速ですが、北東に進むことになります。レネゲイド単体での飛行であれば1時間とかからないのでしょうが我々が付いてまいりますので片道2日間の工程になります。」

 「阿蘇山か?場所的にはそんなものかな。」

 「あそざんですか?」

 「サチさん、目的地の地名は何というのでしょう。」

 「アソウと言う山岳地帯になります。」

 「フィア、すまない。阿蘇山は俺の世界の地名で、その場所にあるこちらの世界の地名はアソウと言うらしい。どこか似通っているんだよな。」

 多分俺の乏しい知識でもこの世界で手に入る地図より余程正確な地図が書けそうだ。

 「そうなのですか?私たちの育ったトサンはソウタさんの世界ではなんと?」

 「富山だよ。」

 「とやま。似ているようにも思いませんが。」

 「うん。あちらの文字で書くとトサンと読み替えることもできるんだ。」

 「私、いつか機会があったらソウタさんの世界にも行ってみたいです。」


 その日の晩御飯に日本でよく食べるものを作って振る舞った。

 サチさんたちの部隊のみんなには随分気に入ってもらえたようで、全員から絶賛を受けた。

 翌日、アソウの山が間近にそびえ立つその麓まで進む。

 「私たちが発見した巨人たちの巣はこの山の南側にあります。」

 「巣の全容は分からないんですよね。」

 「はい、そこまでは。中に侵入できればよかったのですが、巨人の出てくるところは把握していますが、近づくことができませんでした。溶岩流が絶えず川のようになっているために側にも行けませんでした。」

 俺たちの魔法でも中を見知ることはできない。

 いくらなんでも都合が良すぎると言う物だよな。

 しかし、この巨人の巣をどうにかしないと解決しないという結論に変わりはない。

 「じゃぁ、まずは一度打ち抜いてみようか。」

 「はい、射撃位置はどうしますか?」

 「サチさんの指定したポイントをとりあえず水平射撃する。後は出たとこ勝負になるから、湧いて出てくることも考慮しておこうか。」

 「湧いて出るのはいただけませんね。」

 ああだ、こうだと言いつつも射撃準備を整える。

 周辺に警戒対象もないことから、サチさんたちもレネゲイドの後方に騎乗したままで集まってきている。

 バスターランチャーは火薬を用いないため後方排気もないし、マズルブレーキのような反動を軽減するような機構もない。反動が全くないわけではないが、レネゲイドが抑え込んでしまうのでサチさんたちはそうしたことを意識することもなく高見の見物を決め込んでいるようだ。

 ただし、さっき言ったように砦(もはや洞窟)の何者であろうとも侵入を許さないとでも言うような大岩に見える岩戸は撃ち抜かなければ話が進まないだろう。

 周囲にシンとした静けさが満ち、バスターランチャーに充填される電力だけが唸りとなって周辺にノイズを振り撒いている。

 ほんの一瞬、すべての音が遮断され、次の轟音ですべてがぶち壊される。

 どぉん、と言う腹に響く音の後に何もかもを灰燼に帰す爆音がアソウの山に木霊した。

 さすがの質量を誇るアソウの山の裾野に先史以来の変化が起こった。

 トンネルの開通である。

 直線でほとばしったレーザーのエネルギーはアソウの山を消し飛ばすことこそ叶わなかったが、直径で500mに届くトンネルを穿うがって見せた。

 活火山のアソウは己の腹部に穿たれた風穴を良しとせず、地底から湧き上がるエネルギーを借りて空隙くうげきを満たそうとしている。

 「フィア、見えた!次弾装填。」

 「始めます!」

 仰角をマイナス方向、つまりは下方に修正した。

 一瞬穿った大穴の底辺に更なる地下空間に通じる縦穴を見つけた。

 「発射!」

 俺の言葉に遅れることコンマ1秒以下のタイムラグで二発目が発射される。

 地面に吸い込まれるように消えたレーザーが溢れ出るマグマをもう一度吹き飛ばした。

 マグマの侵入を避けるように隣り合った空間は高温多湿になっていただろうが、突き刺さったレーザーによってすでに溢れんばかりのマグマで満たされ、断末魔のような咆哮が聞こえる。

 そして満たされたマグマから逃れるように発育の途上にあったらしい巨人たちが我先に溶けた溶岩から泳ぎ出ようとしている。

 溺れるように喘ぎ、救いを求めるように腕を差し上げているが、それも焼き尽くされて炭のようになった側から崩れ落ちていく。

 大気に触れ、表面からどんどんと黒ずんでいくマグマが穿たれた大穴を塞ぐ瘡蓋かさぶたのように膨らみ、終いには溶岩の流出も止まってしまう。

 時折瘡蓋の表面に亀裂が入り、赤い溶岩が顔をのぞかせ、また黒い表面に覆われていく。

 身じろぎもせずに眺めていたが、20分もするとその活動も収まり、造山活動の収まった新しい大地が誕生したように水蒸気だけが辺りをけぶらせている。

 「終わったのか?」

 「さぁ、どうでしょうか。探知魔法には特に反応がないようです。」

 バスターランチャーはバレルを格納し、待機状態となっている。

 「ソウタ様、巨人の巣はどうなったのでしょう。」

 「多分ですが溶岩に埋まり、全滅したのではないでしょうか。」

 息をひそめ見守っていた誰もが肺の空気を入れ替えるように大きなため息をついた。

 その刹那、垂直に噴火する火山のような爆発が起こり、後ろの騎馬を守るようにレネゲイドはシールドを地に刺し、飛んでくる溶岩弾を防いで見せた。

 溶岩の中から言いようのない憎悪が浮かび上がってくる。

 先ほど見た巨人よりも、俺たちが倒した数多あまたの巨人よりもさらに大きな巨人の頭部が湖面のようにも見える溶岩から覗き出てきた。

 「ひぁ?なんですかあれ!」

 あまりの邪悪な気配にフィアが怯える。

 バニシングライフルを即座に引き抜き、腰だめでその頭部に数十のレーザーを叩き込む。

 やはり他のソレと同じように眼窩には相手を見るための器官はなく、吸い込まれそうな闇が広がるだけだが、ハッキリとした憎悪がこちらをねめつけているようだ。

 速射で打ち出されたレーザーは弾丸のようにその頭部に打ち込まれ、額や顔面にそして眼窩にも命中し、頭部を崩壊させる。

 聞こえるのは怨嗟の雄叫び。

 俺はそのおぞましいハウルを無視し、誰の心も傷つかないうちにともう一丁のバニシングライフルも構え、二丁を同時に斉射し続ける。

 溶岩も弾け、水面が乱される。

 頭蓋の上半分を砕いたころには雄叫びも聞こえなくなり、正体の分からない大型の巨人はまたマグマに飲まれるように沈んでいった。

 今度こそ静寂が支配する世界が訪れ、音もなく立ち込める水蒸気がすべてのノイズを吸収してしまったようだ。

 「・・・もう出てこないよな。」

 「何とも・・・」

 「サチさん、聞こえてますか?」

 「・・・」

 「サチさん?」

 「あ?はい、聞こえています。」

 「皆さんに被害はありませんか?」

 しばらく全員を確かめるような物言いが聞こえ、それから返答が帰る。

 「ソウタ様、こちらには被害はありません。それで巨人の巣は討伐できたのでしょうか。」

 「俺たちにも詳しいことは分かりませんが、最後のがボス的な奴だったのではないでしょうか。特に巨大な奴でしたし。」

 インカムの向こうから安堵の吐息が聞こえた。

 「念のため、今日はここで野営しましょう。明日を待ってからここを離れませんか?」

 相手が相手だけに油断はできないと思うのだ。

 戦闘態勢を解除し、武装のすべてをハードポイントに戻した。

 シールドだけはレネゲイドに持たせ、様子を判断できる距離まで後退した。

 誰しもが安堵と不信を半々に黙して夕飯を済ませた。


 翌日になっても変化がないことから、討伐に成功したと判断し、帰路へと着いた。

 道すがら互いに感想などを述べ合う余裕が出てきて、恐怖の歴史から解放された実感が沸いてくる。

 自然、俺やフィアに対する感謝の言葉が多くなり、これからどうしたいとか将来への展望も各自が抱けるようになってきた。

 心が軽くなったからか、彼らは国歌や軍歌などを合唱しながら凱旋を果たした。

 最外周の砦をくぐるころには砦を守っていた兵たちもその様子から察せられたようで、歓喜の雄叫びを響かせていた。

 第2砦、第3砦とくぐるたびに歓喜に酔う兵士の数が爆発的に増え、要塞に戻るころにはフェスティバルのような人出となり、埋め尽くすような兵とスタッフ。

 レネゲイドの胸殻を開け放ち、身を乗り出して喜びに満ちた大歓声を自分の耳で聞くことで満面の笑みになっているフィアに、斥候や偵察部隊の身軽な連中がレネゲイドの上までやってきては生花で作った首飾りや花冠はなかんむりを掛けてくる。


 バカ騒ぎになってしまったこの祭りは丸二日間続いた。

 その間に走った伝令によって、センダイに逃れていたというたくさんの領民たちも間もなく帰ってくるという知らせを受け、またそこから二日も祭りが続いた。

 途切れることなく供される食事と樽ごと投げ込まれる酒にソフトドリンク。

 どこにこれだけの備蓄があったのかと驚いてしまうほどだ。


 レネゲイドの整備を終え、英気を養ったすべての兵たち、スタッフたちが落ち着きを見せたころに領民たちの一団がアマクサの地にもクノエの北半分にも戻り、よりにぎやかな日常が流れた。

 領民が帰り、一週間もしたころに領主のゴーランドから布告された一つの知らせは、俺たちに感謝し、巨人の巣を討伐した日を解放記念日(リリース バイ フィア)とするとしたものであった。

The release by Fearつまりは“フィアによる解放”が正解だ。

布告の後にその意味を知ったフィアがぶっ倒れ、俺も含めてみんなで爆笑したものだった。


 毎年この日を何があろうとも祝う事になり、例え領軍同士が争っていたとしてもこの日は休戦。領主が倒れ、葬儀があったとしてもこの日は解放を祝うのだという事がクノエのすべての領主によって採択され、またフィアがぶっ倒れた。

 元々人族の中でも差別意識が低い民族が多いこの地では、フィアは正にサキュバスがもたらした人類への恩恵と認められ、フィアはどこに行っても盛大に出迎えられた。

 俺もついでに厚遇してもらえたので大満足だ。

 フィアが表に立つことを嬉しそうに喜ぶ俺を見て、本意ではないのだろうがフィアもこのような立場となったことを受け入れたようだ。

 「私がひとりでやったみたいなことになっているのですが、ソウタさんは思うところがないのですか?私は二人で勝ち取った勝利だったのだと皆さんにちゃんと知ってほしいのですが。」

 「なんで?みんなちゃんとわかってるよ。フィアと俺と、砦のみんなががんばった結果だってことはどんな田舎に暮らす領民にもちゃんと伝わってる。

 それを知ってさえいればどうとも思わないだろう。領軍の兵やスタッフにやっかむ人なんて一人もいない。それは俺と同じでみんなが判っているから後はどうしたら記念日になるかって考えたんだろうさ。フィアは可愛いからな。

 フィアの功績って事にして布告すれば、可愛いフィアを覚えるだけで済むもんな。」

 「な、なな、もう!いつもそんなことばかり!!」

 ベットでくつろいでいた俺たちだったが、真っ赤になったフィアが俺の胸に飛び込んできた。

 「おうふ!」

 ばっちりと抱き留めた俺はそのままキスで攻める。

 「んん?ん、うぁん」

 ジタバタしていたフィアが大人しくなり、俺の首に両腕を回してしがみついてくる。

 「はぁ、はぁ、そ、それでも私はソウタさんと一緒に名前を残したかったです。」

 「ありがとう、でもそれじゃサキュバスの地位向上運動にはならないんじゃないの?」

 「ほんとうにソウタさんという人は。」

 今度はフィアが俺の唇を奪う。

 フィアの髪を撫で、着ているものを脱がしていく。

 甘い吐息が漏れ、積極的に甘えてくるフィアが愛おしくてならない。

 俺も着ているものをすべて脱ぎ、しっかりと抱きしめるところから始めた。

調子よく更新できています。これも読んでくださる皆さんがいてくださるからこそ。

今回もお読みいただき、ありがとうございます。


いつもこんな調子ではありませんが、続きもまた読んでいただければと思います。

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