悲しい?日常
「やめろっ!!やめるんだ!!!」
なんでこんなことになったんだ。俺は信じていたのに。
「いいじゃないか、兄貴。たまにはいいだろ。やらせてくれたって。」
そう言って、当てられていたナイフが確実に動く。ビリッと大きな音がする。
「なんで、なんでなんだ。今までそんなこと一度も……」
俺は少し泣きそうになりながらも、訴える。
「言える訳ないだろ。こんなの。言えないよ。」
その声には、悲痛なものが混じっていた。それを聞いて俺はただ悲しかった。だが、彼女は譲れない。ここで引き下がるわけにはいかない。
「うぉおぉぉぉぉぉぉお!!!!」
俺は渾身のタックルを繰り出す。突然のことに対応できなかったのか。あっさり、当たった。
ビリビリビリ!!!
あっ。
時間が確実に止まった。2人で顔を見合わせて、音のした方を見る。そして、時間が流れだす。
くっそーーー!!
俺の、俺の、俺の大好きなグラビアの袋とじがぁぁあぁあぁああああぁぁぁッ!!!