第12限目 ~美術ちゃん~
「学校の壁と言う壁に絵を描いたのは美術ちゃんだね?」
美術ちゃんと若林先生の対決が始まるよ。
「綺麗になったでしょ?」
質問を質問で返したね。
半オウム返しだね。
「綺麗と言うか……独創的な建物には、なったかな?」
「ならいいんじゃないですか?」
よかないよね。
目がチカチカするもんね。
「良くはないんだよ?」
「私のセンスが悪いとでも?」
実際ビミョーだよね。
凡人には理解不能だよ。
「センスの話じゃないんだよ?」
「なら何の話なんですか?」
何の話なんだっけ?
描いたか描いてないかの話じゃない?
「学校の壁と言う壁に……」
「綺麗になったでしょ?」
ループしてない?
気のせいでしょ?
「綺麗になった……かな?」
「ならいいんじゃないですか?」
よくないよね?
目がチカチカするよね?
する?
すると思う……。
「良くはないんだよ?」
「私の芸術が?」
これ、芸術だったの?
本人がそう言うならそうなんじゃないの?
「いやセンスはいいよ。でもそうじゃなくて……」
このやり取りが三日目に突入した時だったよね?
若林先生の心がポキッと折れたんだっけ?
やってのけたんだっけ?
やってのけたんだと思ったけど?
じゃあ、やってのけたね。
絵を描いたのは間違いないのにね。
でも、噛み合わないね。行き違うね。人間同士だね。
あれから数年後。
美術ちゃんは今N●SAで働いているよ。
だって美術ちゃんはメッチャ独創的だからね。
でも、やっぱり噛み合わないんだけどね。
【若林先生と不愉快な生徒たちを】読んでいただき、誠にありがとうございます。
恐らく次が最後になると思いますが、お付き合いのほど、【よろしく】お願いいたします。




