過去セリフ
キミのそのひたむきなところが
ただ好きだったんだ
恥ずかしがり屋さんで
言葉が出てこなくても
わたしは、そんな真面目なキミが
ずっと好きだった
結局は最後の手紙になってしまったけど
その手紙の中では
ずいぶんと愛情を振る舞ったつもり
キミは気づかなかったね
わたしがキミを諦める前に
キミがわたしをあきらめる
その答えしかなかったね
無理に進めたりはしないけど
案外、キミとわたしは
お似合いだったんだと思う
あの頃から、
けっこう経ってしまったけど
後悔というより、切ないのかな
切ない気持ちよりも
しょうがないことなのかな
手紙の最後のところに
「好きでした」の過去セリフを残しても
キミは気づかないフリをしたんだろう
『好きです』も試しておけば
良かったかな
キミのやさしさの全部
わたしは受け止める自信だけは
不思議とあったけれど
やさしさ全部を知らないうちに
過去のキミばかりを
好きでいる