3話 改造手術 全貌
近藤ハルトは改造人間である。
彼を改造したのは世界制覇を企む悪の秘密結社
である。近藤ハルトは人間の自由のために
悪の秘密結社と戦うのだ!
「ふははははではお前の改造手術を始めさせてもらう……!!」
「グ…ッ!俺を一体どうするつもりなんだ⁉︎」
「ふははははまずはその忌々しい口…
の中にある虫歯を排除する!
次に貴様の大事な…
肛門にできたいぼ痔も排除する!
最後に貴様の腹を開き…!
健康診断で見つかったポリープを切除する…!」
「グ…ッ!至れり尽くせり…ッ!!
だが甘いな!!」
「なに……⁉︎」
「それは改造手術じゃない…
どちらかというと改良手術だ!!
つまり普通の手術だ!!」
「グッ⁉︎近藤ハルト……ッ!!
この短期間で手術という単語を噛まずに言えるようになるとは……!たいした成長力だ…!」
「ふっ…どうやら朝礼の社訓復唱が効いたみたいだな!みたか!!俺の滑舌の力を!!」
「だが…残念だったな…!!」
「なにッ⁉︎」
「ふははははお前はちゃんと改造されるのだ………
残業できず定時退社するようになる体になぁ!!!」
「なにぃ⁉︎やめろ!!貴様…ッ!!
みんながノルマが終わってなくて四苦八苦してる中1人で定時退社をしろというのか…ッ!!」
「ふはははは!そうだ!誰か1人堂々と定時退社しないと終わるまで帰っちゃいけないみたいな雰囲気は壊れないからなぁ!
貴様にはそのファーストペンギンになってもらう!!」
「よせ…ッ!!マンションから持ち家に変わって子供も生まれるのだ…こんなところで定時退社するわけには……!」
「ふはははは!次の給料から住宅手当と家族手当を用意しておこう!!
さらに我が社には託児所も用意されている…!
プロの保育士たちによる手厚いサポート…
貴様ら家族に逃げ場などない……!!」
「クッ…!これからも末長くよろしくお願いします!!」