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第二十七話 エレアのレベルアップ

灯りを消し、俺とエレアは広間のような空間へとゆっくり歩を進める。ゴブリンとは何度も戦ってきたが、洞窟内ではまだ先程の一戦しか経験がない。エレアを守りながらはたして戦えるのか。


鼻につくような悪臭が酷くなってきた。奴等に近づいている証拠だ。警戒しながら近づき開けた空間の手前で止まる。


《主様……》


「エレア。静かに」


小声でエレアに警告し、広間の先を観察する。そこには10匹ほどのゴブリンがたむろしていた。

思ったより少ない。これならいけると判断し、エレアに親指を立ててから奴等の前に姿をさらけ出す。

いきなり現れた俺等に対し、ゴブリン達は一斉に騒ぎだした。武器を振り回しながら威嚇してくる。


「エレア、下がってろ」


《はい》


エレアが後ろに下がったのを確認し、集団の中心に『火球』を放つ。放たれた火球は中心にいたゴブリンに命中し身体が弾けとぶ。

それに驚いたのかゴブリン達は散り散りに逃げ出し、洞窟の奥や隠れられそうな場所へと逃げていく。逃がすかよ。

すぐさま『水刃』を放ち、1匹のゴブリンの首を撥ねる。

血飛沫をまき散らしながら倒れるゴブリンを見て他のゴブリン達がたじろぐ。

だが、それでも逃げ出そうとする奴等を俺は見逃さず、次々と『水刃』を放ちゴブリン達を仕留めていく。

8匹を仕留めると、残った2匹が俺の方へ叫び声を上げながら向かってきた。

1匹を『水刃』で倒し、もう一匹は剣で斬り伏せる。


...弱いな。単純にレベル差の問題もあるだろうが、それを加味しても弱すぎる。『復讐』

を使うまでもなかった。


「この程度の相手なら何の問題もないな」


《お見事です。流石主様》


俺はエレアにゴブリンを指差し告げる。


「エレア、こいつにトドメをさしてくれ」


そう。俺はエレアのレベルアップの為に最後の1匹をワザと生かしておいた。このやり方ならエレアは確実にレベルアップできる。


《わかりました。主様》


エレアは恐る恐るゴブリンに近づき、短剣を振りかざした。そして振りかざした剣をゴブリンの心臓付近目掛け突き刺す。エレアはすぐさま剣を引き抜き、後ろに下がる。

刺されたゴブリンは少しの間呻き声を上げるが、やがて動かなくなっていった。


《主様、終わりました……》


「よし。エレア、身体に何か変化はないか?」


今のでレベルアップしたのならエレアに何かしらの変化があるだろうと思い、問う。


《いえ...特には》


そうか。自分ではわからないのか。俺は『鑑定』を使いエレアのステータスを確認する。

すると、エレアのレベルは2に上がっていた。


「レベルが上がっているぞ。エレア」


《本当ですか!?》


「あぁ」


《嬉しいです。これで少しは主様のお役にたてるでしょうか》


「勿論だ」


俺の返答にエレアは満面の笑みで微笑むのだった。


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