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第五話 副長は疲れますby琴葉

やっと出来た……。




―――沖縄琉球基地―――


「へぇ〜中々な、基地やな」


琉球基地に入港した戦艦初瀬と播磨は岸壁に接岸してタラップを降ろしていた。


ガチャンッとタラップが地面に固定した。


「俺一番な」


将斗がサッとタラップを降りていく。


「んもぅ、艦長は……」


副長の琴葉は溜め息をついて、将斗の後に続く。


将斗がタラップから降りると基地の守備隊員に囲まれ、銃を突き付けられた。


「……へぇ……やんのか?」


将斗が腰に据えている日本刀に手をやる。


「待つのだ」


不意に声が響いた。


将斗が声の方向に目を向けると機動戦艦尾張の椎名と参謀長の霧島がいた。


「彼等は我々を助けてくれたのだ。全員銃を下ろせ」


椎名の言葉に守備隊員達は渋々ながら銃を下ろした。


「椎名君、すまないな」


「いえ、当然の事でしょう。それより椎名は被るので将斗と呼んで下さい」


「ありがとう将斗君」


「ところで椎名艦長の上官にお会いしたいのですが……」


「それはちょっと待ってくれんか?今、北海道にソ連軍が侵攻したために救援に行っているのだよ」


「分かりました。なら、乗組員達の上陸許可を下さい。もちろん、この基地内だけです」


「うむ、それなら構わないぞ」


椎名は許可を出した。


「それで……椎名艦長…お願いがあるんですが……」


どうも将斗の端切れが悪い。


「何かね?」


「この沖縄に、零戦はいますか?」


何故零戦なのか?椎名は首を傾げながら霧島に聞いた。


「霧島。沖縄に零戦はいるか?」


「ちょっと待って下さい。……はい、名護航空基地に三個中隊二十七機が駐留しています」


途端に将斗の目が光った。


「椎名艦長ッ!!お願いです、零戦を、零戦を俺に譲って下さいッ!!」


『………はい?』


椎名と霧島の目が思わず点になった。


「……何故零戦かね?」


復活した椎名が将斗に問い掛ける。


「え?そら零戦は名機ですから」


『…………………』


何故かその場は静かになった。


「……まぁ構わないけどね。一応理由が聞きたかったからのぅ」


椎名はもういいやと判断する。


「霧島。名護基地に連絡をしといてくれ。どうせ、向こうも搭乗員はいないからな」


「分かりました」


椎名は霧島に指示をする。


「将斗君、悪いが部屋まで来てほしい。我々の博士が君達に会いたいそうだ」


椎名の言葉に将斗は頷き、琴葉達を連れて部屋まで向かった。




―――とある部屋―――


「フムフム……成る程。三式荷電粒子弾とはそのような砲弾とはな……」


「はい……くく…そうです…ププ……」


天城博士に三式荷電粒子弾の性能を将斗が半分笑いながら報告していた。


何故、笑っていたのか?


それは天城博士のデコに『馬鹿』と書いているからだ。


本来なら他の者が気づくはずだが、これを書いた犯人は機動戦艦尾張の艦魂―――明(真名)である。


明は琉球基地に帰還後、天城博士の元へ転移してまた天城博士を気絶させてからデコに『馬鹿』の文字を書いたのである。


女って恐いな〜((゜Д゜ll))


とまぁそれはさておき、将斗が笑う様子に気づいた椎名は天城博士への報告終了後、兵を下がらせて将斗達に問い詰めた。


「君達は艦魂が見えるのかね?」


「はい、その通りです。今、ここにいる久音、御原、千垣、小林、門宮、土方、斎藤姉妹、沖田達は皆艦魂が見えています」


「ほぅ。君達の世界では艦魂を見る確率が多いな」


「まぁ作者の意図ですから」


「それは……」


将斗の言葉に琴葉が苦笑する。


「後は初瀬の修理をお願いしたいのです」


「うむ、それは一向に構わない。それと五日もすれば、我が艦隊司令長官に面会してもらうがいいかな?」


「はい、是非」


「では今日の会談は此処までだな」


椎名の言葉により一応会談(まだ将斗達は日本軍に協力するとは言ってない)は終わり、将斗達は初瀬に戻った。




―――五日後―――


機動戦艦紀伊は北海道から帰還した。


司令長官の日向浩介は早速、紀伊の長官室で面会した。


「日本海軍連合艦隊所属の戦艦初瀬艦長の椎名将斗海軍少将兼空軍中将です」


「同じく戦艦播磨艦長の土方将海軍少将兼空軍中将です」


「独立機動艦隊司令長官の日向浩介大将だ。しかし、海軍と空軍の階級を兼任してるのか?」


「まぁある事情でこうなってますけどね」


将斗が苦笑する。


「率直に言いますと、我々はあまり貴方達の作戦方針には賛同出来ません」


『なッ!!!』


将斗の言葉に日向や、椎名は驚く。


「……何故ですか?」


しかし、日向は落ち着いて将斗に問う。


「一つ目、何故核を使わないんですか?」


「……核は最後の手段だ」


椎名が言う。


「誰も都市に落とせとは言っていません。米国の無人島にでも核ミサイルを落として核の威力をルーズベルトに見せて警告を発したらどうですか?」


「警告……だと?」


日向の言葉に将斗は頷く。


「そうです。『我々は貴国の主要都市を全滅させる程の核を保有している。だが、我々は貴国を破壊したくはない。和平をしたい』とかの声明を発表するんですよ。これにルーズベルトが応じなかったら核をワシントンDCに落とすんです」


「君は報復を考えないのかね?」


椎名が将斗に問う。


「報復ですか?それはありえないですね。何故ならワシントンに核を落とす事で米国は崩壊します」


「……理由は何かね?」


椎名はこめかみから流れる汗をハンカチで拭いて将斗に問う。


「米国政府の三権の最高機関大統領官邸であるホワイトハウス、連邦議会議事堂、連邦最高裁判所がワシントンにあります。また、ホワイトハウスにはルーズベルトの他にも、陸軍参謀総長、海軍作戦部長、幕僚長といった奴らがいます。これを叩いたら米国は立ち上がれません。まぁ初瀬と播磨の二隻で突撃したら地図上から米国という国家は無くなりますけど」


「どういう事だ?」


日向の問いにエリカが答えた。


「文字通りアメリカ人事態を消すのよ。一人も残らずね」


『ッ!!!!!』


エリカの言葉に、日向や椎名達は息を飲み込む。


「『愛するひとの敵討ち』のためなら俺達は例え地球が滅んだって構へん」


将斗の言葉は日向の心に重くのしかかる。


「(……この男……いやこの人達は危険過ぎる……)」


だが、それもすぐに杞憂に終わった。


「……ですが、それは我々の世界で考えられた最終作戦です。大丈夫ですよ日向長官。自分は狂って核を落としませんよ(むしろ自分でアメリカ人殺すわ)」


「……あぁ……」


「勿論、警告の事は頭に入れて下さい」


「……分かった」


多少、何かを引きずる感じだが、何とか交渉は終わった。


その時だった。


「浩介助けてッ!!」


尾張の艦魂である明が転移してきた。


「……あ…明…?」


椎名は思わず目が店になった。


明はさっきまで頭と右腕に包帯を巻いて士官服を着ていたが、今はなんとメイド服を着ていた。


そこへまた誰かが転移してきた。


「ちょっと尾張〜。逃げたらあかんて」


「……そら逃げるって」


一人は初瀬である。


ではもう一人は?


「ん?播磨何しとんのや?」


何故か、明と同じくメイド服を着ている女性に将斗が尋ねた。


「いや〜尾張ちゃん可愛いからコスプレの服を着せてたんやけど途中で逃げ出したから追い掛けてたの」


「そら逃げるわ……」


将斗がため息をつく。


「将斗君。この人は?」


「日向長官、こいつは戦艦播磨の艦魂の播磨ですよ」


「そゆことやからよろしく〜(^-^)/」


播磨が日向達にウィンクをする。


「あ、あぁ……」


全くの出来事に日向はあまりついていけない。


「そういう事で、尾張〜、次は旧スク着てな?無論、色は白な」


播磨が何処からともなく白の旧スクを出す。


「「旧スクッ!!しかも白キターーーッ!!」」


何故か興奮している将斗と将。


そこへ、琴葉と玲於奈が、一体何処から出したのと思うハリセンを構えて、両者の顔に目掛けてジャストミート。(笑)


バシィィーーンッ!!


「「%?$¥(^∀^)●▼∋∩∨∀Åッ!!!」」


将斗と将が顔を手で覆って転がる。


「「ぬおぉぉ………」」


「艦長?何を転がってるのですか?」


「将、さっさと起きろ」


「「……イ、イエッサ〜……」」


将斗と将がヨロヨロと起き上がる。


「……………」


日向は相変わらず、将斗達の漫才についていけない。


「見苦しいところを見せて真に申し訳ありません」


「いやいや構わないよ」


そして、将斗達が立ち上がる。


「それでは日向長官。戦艦初瀬、播磨及び乗組員共々お世話になります」


日向達に深々と頭を下げた。


「こちらこそよろしくお願いします」


そして、将斗と日向が握手をした。


後に歴史研究家達は『未来同盟』と名付けた。(普通)





そして、時は流れる………。





「米艦隊接近ッ!!」


「初瀬と播磨は連合艦隊と行動を共にします」


「敵攻撃隊接近ッ!!」


「三式荷電粒子弾撃てェェェーーーッ!!!」


「原子力空母赤城と加賀にミサイル接近ッ!!」


「ファランクス撃てェェェッ!!」


「全機突撃ッ!!狙うは戦艦やッ!!」


「米艦隊との距離四万八千ッ!!」


「荷電粒子弾装填準備完了ッ!!」


「目標、敵アンドロメダ型戦艦ッ!!全砲門撃ち方始めッ!!撃てェェェーーーッ!!!」


そして……波間に消えていく獰猛達……。


「軽巡阿賀野爆沈ッ!!」


「魚雷五本接近ッ!!」


「取り舵二十ッ!!」


「ああッ!!駆逐艦神風がッ!!」


「……後は頼むよ…」


「戦艦播磨被弾ッ!!」


「チィッ!!油断したわね。早く終わって長門をコスプレさせたいのにッ!!そして、ハァハァをッ!!」


……これは関係ないか。


そして、色んな意味でのラスボス。


「大和ォォォーーーッ!!スク水を着てェェェーーーッ!!」


「総員退避ィィィーーーッ!!」


「変態播磨が来たぞォォォーーーッ!!」


シリアスからコメディーに変わってるッ!!Σ(゜Д゜)


とまぁ置いといて。


果たして、将斗や初瀬達は生き残れる事が出来るのか?


続きは………多分ない。


『ないんかいッ!!( ̄▽ ̄;)』



なんか最後はアレでしたけど話し的なのはここまでです。次回は人物紹介をします。

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