表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

第三話 異世界でも将斗の取り合いはあるのか……?by初瀬




電気推進機関(プラズマエンジン)とは、太陽電池などにより発電した電力によって推力を発生させる事により宇宙空間を航行しようという推進機関である。NASAではDeepSpaCe1という探査機が電気推進機関を搭載し、日本でも小惑星イトカワの探査を行っている「はやぶさ(MUSES-C)」が主推進機関として電気推進機関の一種であるイオンスラスタを搭載している。電気推進機関の特徴は、推力は低いものの比推力と呼ばれる燃費を意味する性能が高いことである。


そのエンジンを将斗の世界では航空機用に改造したのである。


どうやって改造出来たのかは改造の設計を担当した者も判らなかった。


何せ、寝るのも惜しんで設計している最中に半分寝ぼけながら設計図を書いたら出来ていたのだ。


これは日本軍七不思議に入っている。


ちなみに宇宙でも数分間だけ使用できる。(ご都合主義でお願いしますマジでm(__)m)




話しを戻す。




「何だこいつらはッ!!」


メッサーシュミット1000の隊長が吠えた。


「こんな戦闘機があるとは聞いていないぞッ!!」


隊長は目前にいる戦闘機(将斗が乗る蒼零)に機銃弾を叩き込んだ。


ドガガガガガガッ!!


だが、蒼零はヒラリと機銃弾を避けた。


将斗はそのまま左旋回をしてメッサーシュミット1000の後方に回り、照準器を見る。


大きくはみ出したメッサーシュミット1000が見えてる。


「クズが…死ねや」


将斗が呟くと三十ミリバルカン機関砲の発射ボタンを押した。


ドドドドドドドドッ!!


両翼の付け根から二門の三十ミリバルカン機関砲が火を噴いた。


ガンガンガンガンッ!!


機関砲弾はメッサーシュミット1000の主翼をもぎ取った。


バキィッ……ズガアァァーーンッ!!


「三機目撃墜っと」


将斗は機体を水平に戻して辺りを見渡す。


最初は勇ましく飛行していたメッサーシュミット1000も将斗が乗る蒼零と零式艦上戦闘機に飛び上がった二十機全てが叩き落とされた。


「よ〜し、こんなもんやな。全機帰投や」


六機の戦闘機は初瀬に帰還した。




―――機動戦艦トロンベCIC―――


「航空機隊、全機やられました……」


部下からの報告にベルンハルトは苛立った。


「くそッ!!主砲を敵一番艦に照準ッ!!」


ウィィーーン…ガンッ!!


「照準完了ッ!!」


「撃てェェェッ!!」


ズドオォォーーンッ!!


九発の四十六センチ砲弾が初瀬に向かう。




―――戦艦初瀬CIC―――


「敵戦艦砲弾発射ッ!!」


「取り舵二十ッ!!」


「ヨーソローッ!!」


久音の指示に千垣航海長が舵を左に回す。


「そしてプラズマシールド展開ッ!!」


初瀬が青白い光りに包まれる。


ズシュウゥーーンッ!!


ズガアァァーーンッ!!


二発が逸れたが残りの七発はプラズマシールドに阻まれた。


「前部レールガン及び後部レールガン発射用意ッ!!」


ウィィーーン…ガンッ!!


「用意完了ッ!!」


「前部レールガンは敵一番艦の一番主砲と二番主砲の間を照準ッ!!後部レールガンは三番主砲を照準ッ!!御原、いけるね?」


「私を誰だと思ってるのよッ!?一撃で使用不能にさせてやるわッ!!(そして艦長から御褒美であんな事やこんな事を……ムフフ♪)」


若干妄想が激しい御原である。


「(何か企んでるわね。まぁいいわ)よしッ!!レールガン発射ッ!!」


バシュウゥゥンッ!!


レールガンから砲弾が放たれた。




―――トロンベCIC―――


「敵艦発砲ッ!!」


「衝撃に『ズガアァァーーンッ!!ズガアァァーーンッ!!』……被害報告ッ!!」


ベルンハルトは急いで指示を出す。


『一番、二番主砲の間に命中ッ!!一、二番主砲塔旋回不能ッ!!』


『三番砲塔に命中ッ!!三番砲塔使用不能ッ!!』


機動戦艦トロンベは一気に砲撃力を失った。


「ガハァッ!!……ハァ…ハァ…許さないわよッ!!」


トロンベの艦魂のラキアは両腕が折れ、腹から血が流れていた。


「…アースガルドは?」


ベルンハルトは副官に問う。


「……アースガルド、敵二番艦の砲撃を受け飛行甲板は大破。また、機関室にも我々が先程受けた砲弾が命中。現在、二十二ノットまで速力が低下しています」


「……どうやら敵の謎の砲塔はレールガンのようだな」


「はい……ですが、我々が持つバルムンクより威力は低いようです」


副官の言葉にベルンハルトは頷く。


「だが、連射は向こうが上だ。……やむを得ない、帰還しよう。作戦は失敗だ」


部下達は悔しそうに顔を歪める。


ベルンハルトはふらつく足どりで艦長席に戻り、音を立てて腰をおろした。


やがて、食いしばれた歯の間から、呻くような声が洩れてきた。


「……いいだろう。今日のところは勝ちを譲る。……だが、私は帰ってくる。必ず彼等の眼前にな……」


ベルンハルトの言葉はラキアが聞いており、ラキアは力強く頷いた。


「待ってなさい……」


ラキアは初瀬を睨み、二隻の機動戦艦はドイツに進路を変えた。




―――戦艦初瀬CIC―――


「敵艦撤退していきます」


「そうか。よくやったな琴葉」


「ありがとうございます艦長。ですが……」


琴葉が黒い何かに包まれる。


「アノ……コトハサン?」


思わず片言なる将斗。


「艦長が艦の指揮放棄して航空隊指揮するなァァァーーーッ!!」


「いや、だって向こうが航空機出したんだし、こっちも出さないとね?」


「貴方は艦長でしょうッ?!航空隊の指揮は笹井に任したらいいじゃないですかッ!!」


将斗は約一時間の間、琴葉から説教を貰われた。


「航空隊の戦果報告に来たんだが……こりゃあ無理ですね」


戦艦初瀬航空隊隊長の笹井醇一中佐がCICに訪れていた。


「出直してきますね」


笹井は説教されている将斗に苦笑してCICを出た。


「艦長〜。進路は沖縄でいいの?」


千垣が将斗に聞く。


「そうやな。そっちがええやろ。播磨に連絡。進路は沖縄や」


「了解ッ!!」


「沖縄に進路を向けます。とぉーりかぁーじッ!!」


「ヨーソローッ!!」


千垣の号令に操艦手が左に回す。


初瀬は右に傾き、沖縄に進路を取った。


これでストックが無くなったのでしばらく更新はないです。御意見や御感想等お待ちしています。m(__)m


〜次回予告〜


尾張と合流した初瀬達は沖縄の帰投。


しかし、撤退したはずのドイツ機動戦艦の艦載機が三隻を襲う……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ