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貞操逆転パラレル日本の比較文化記  作者: バンビロコン
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お見合いパーティー3

 

 全員を見渡してみると、茸木さんはパニック状態で紅音が面倒を見ている。白椛さんは混乱しているのかな。嬉しさと驚きとでよくわからなくなっていそうだ。最上さんは焦っているのかな。思ったよりも余裕がなさそうである。二凧は心配そうにしている。一度仕切りなおそうかな。


「バックミュージックもついたところで、私の方からお見合いパーティーについて心配そうな顔をしている人がいるので、ちょっとだけ説明をしよう。今回のお見合いパーティーは男性側が主催であり、各テーブルの男性が自分の基準で相手を選びたいというところからできたものだ。前にいる音居さんはほとんどオーディションみたいな形式で行く予定らしい。それで私はなんだけど、性格が悪くなければほぼ確定に婚姻する人1人と後は興味で選んだんだよね。ある意味、大和国の男性がお見合いするならこうかなというのに合わせてみたんだ」

「どおりで色物ばっかり……俺も色物ってことか?」


 あまりにも違うことをしているとめちゃくちゃしているように映るだろうしね。だから、なるべく大和のやり方に合わせたというか、大和の人が理解できるやり方が必要だ。お見合いパーティー自体が古いと思う人も日本だと多いだろうけど、大和だと憧れであるからそこは合わせた方がいいのだと思う。

「最上さんは私的には婚姻しようと思って呼んだんだよ。白椛さんがあまりの美しさでプロポーズをしてしまったけど、最上さんが嫌でなければ婚姻してくれないかな?」


 婚姻というのは男性側からいってほぼ断られることはないというのは事前情報通りである。例外としてあるとしたら既に婚姻している場合だろう。ちなみに女性の重婚は違法らしい。これ関しては違憲ではないかといって最高裁判まで言っているが合憲と出ている。

「お、お、おう、もちろん婚姻してえ!な、なんだ嬉しさで心臓が爆発しそうだぜ。恥ずかしいもっと上手くやるつもりだったのに」


 大和での婚姻は、日本と違い婚姻を結んでから理解していくので良いと思っている。なので最上さんは最上さん自身が嫌でなければ私と婚姻してもらい、後はおいおい考えていけばよいだろう。

「私たちの国ではお見合いをしてお付き合いをして婚姻という手順を踏むんだけど、婚姻というのが大和ではお付き合いと同じ意味らしいからね。大和風に合わせているよ」

「茸木さんのこと俺も言えねえぜ。心臓がバクバクで、呼吸がおかしくなりそうだ」


 最上さんは焦っていたんだろうね。明るい性格に見える人は苦しくなった時に演技しがちだしね。

「それで、警視庁なら二凧の家からでも通えると思うんだけど、同居婚にする通い婚にする?」

「ボクたちの家から霞ヶ関は十分に通えます。同居婚でも問題ないですよ」

「い、いきなり同居婚!?も、もちろん望むところだぜ」


 よし、今日の目的は達成だ。二凧とうまくやってくれるかどうかぐらいが問題だが、警察官であるし少なくとも性格は善良そうだ。最上さんに関しては最悪の場合に実家をあてにしたいだけなので、二凧と最上さんがギスギスしてほしいわけではない。


「これで婚姻の準備は完了だね。婚姻したら下の名前で呼ぶようにしているから最上さんじゃなくて響でいいかな?」

「お、おう学習院様も下の名前で呼んでいいか?」

「もちろん、学でいいよ」

「ま、学、ひぃ顔から火が出そうだぜ」


 最上響さんは強そうな口調ではあるものの、経験は薄いらしい。この世界の女性の大半はそうであるのでこんなものだろう。別に私も経験があるわけではないが、こんなものは人付き合いの応用である。

「素直でいいね」

「日本人男性すげえよ。ドラマよりすげぇ」

「事実は小説よりも奇なりという言葉があるからね」


 相当喜んでもらえているところ悪いけど、長宗我部家の抑えとして期待しているのが95%であって好意は0%ではない程度なんだけども、お見合いというのな本来そういうものだと思うし、婚姻を恋愛絶対主義で考えすぎなようには思う。まあもし、愛情というものがあるのだとしたらそれは二凧に向いているのだろうし、恋心というのがあるのだとしたら白椛百合さんに向いているといえるかもしれない。誠に遺憾なことだ。


 婚姻してから互いに理解していく中で関係が深まっていくこともあるだろうし、それが恋愛でなくても良いと思う。

「白椛さん、婚姻してくれるなら百合って呼びたいんだけどどうかな?」


 たぶん大丈夫だろうと思うけど緊張するもんだね。ラブコメの世界って博打みたいな告白が多いけど、実際の告白はある程度大丈夫だろうということを踏まえてするもんだと思う。

「はい、喜んでよろしくお願いいたします。あの私も学さんと呼んでも良いのでしょうか」

「もちろんだよ。百合、高校をどうするかはお母さんを交えて話した方がいいかな。二凧、こういう場合ってどうなるかわかる?」


 通い婚でも同居婚でもよいのだが、車を出してもらったりするのも大変だろう。正直、最上さんと婚姻して終わりにしようと思っていたからあまり調べていないのである。反省である。そもそも一般女性と婚姻をした前例があまりないようだから、男性省などと相談だろうね。


「そうですね。あんまり聞いたことがない事例ですが、同居婚自体が名誉なことなので、それを望むのであれば転校もありではないかと思います。高校生で同居婚しているとなると、それ自体がステータスになりえますし、婚姻している女性とお近づきになりたい女性は多いですし、華族も通う女子校なんかがいいかもしれませんね」


 一般女性と婚姻した場合に怖いのが、嫉妬や妬みによる攻撃である。特に、アルビノが差別的にとられていることを考えると、何かしらの対策が必要なように思える。

「そうだね。これは、私のところだけでなくほかの男性会のメンバーもそうなんだけど、一般女性と婚姻した場合どうなるのかについては事例がなさすぎて全くわかってないからね。私たちが前例となっていくわけなので、なるべく事前に対処はしたいと思っているけど、後手を踏んだ場合でも助け合えるように作ったのが日本男性の会の存在意義だからね」


 実際問題は起こってしまうと思うが、対応できるように構えておけば良いと思っている。

「はい!ボクもできる限りお手伝いします!」

「俺、警察だからな。脅迫やら嫌がらせなんかで違法な行為があったらすぐ教えてくれれば、警視庁の方に言えるからよ。日本人男性関係は警察の中でもピリピリしてるから、動いてくれると思うぜ」


 響は頼もしいな。やはり国家権力は大事だ。あとは有事に備えて弁護士も知り合いを作っておきたいところだ。


「あっ、あとこれも言っておかないといけなかった。ホームステイ最中は婚姻の約束はできるんだけど、政府同士の取り決めによって法的な婚姻はできないらしい。なので同居婚が始まってても、法的な婚姻はあと1週間後ほどになるので百合と響には覚えていてほしい」

「おう」「わかりました」

 いわゆる事実婚というやつだろうか。法的拘束力はまだない状態である。どうもそのあたりのルールを国家間で詰めていないというか正式な国交をまだ交わしていないかららしい。実際に約束をしてから、婚姻するまで間が空くこと自体はよくあることらしいので二凧も対して気にしていないかった。

 

 やること終わってしまったね。さてどうしようか。


「さて、やる事はやってしまったんだけど、茸木さんどうしようか。そろそろ話せそう?」

「うひっ、いいいいいけましゅ」


 うん、全然ダメそうだ。

「さっきの話の続きで言うと、奴隷になりたいみたいに言ってたけど、何かそういう漫画とかがあるの?」

「うひゅ、ひゅー、えっえええっちな漫画がありましゅ」

「おい、男性の前でそういう話は」

「響、日本では男性もそういう本は読むから問題ないよ。二凧も私が持ってるもの見たことあるよね?」

「は、はい!ちっちゃい子がいっぱいエッチなことしているやつですよね!」


 二凧が大きな声で言い始める。日本だとアウトな光景なので、大丈夫だとわかっていても焦る気持ちが抑えられない。

「ま、まぁそうだね。それで、女性が男性の奴隷になるってのはどういうこと?使用人のことを指しているの?それともエロ本であることを考えるに性的な関係をもつということ?」

「うひっ、うひゅ、そそそそそその通りでしゅ」


 どんな趣味をしているんだろうか。逆だと考えてみると、男性が女性に奴隷にしてくれって頼むということか。うーんドM的な何かだろうか。というより、大和の男性に需要があまりなさそうだ。そこまで性欲が強くなさそうだしね。性欲には暴力性が伴うことがあるから、性欲が強い人だと好きそうだけどね。


「なるほどたしかに日本だとメジャーなジャンルだね。男性が好むジャンルなんだけど、こっちでも有名なの?」

「うひっ、ええええっと、わかっわからないでしゅ」

「お、おいちょっとさっきから会話の内容が過激すぎやしねえか」


 最上さんが顔を赤くしながら止めに入ってくる。まあたしかに過激な気もするね。私個人としては気にしないけど、他の人が気にするだろうか。

「そうかな?」

「そ、そうですね。ボクも男性の前でそういうエッチ話をするのは少し恥ずかしいといいますか。学さんが純粋な興味だけで聞いているのはわかるのですけどちょっと……」

「私も少々……」


 全員顔を赤くしている。母親にエロ本がバレて中身の感想を言われるようなものか。確かに最悪だ。もしくは女子にエロ本を音読されると、なるほど終わりだね。

「たしかにこの話はやめた方がいいね。茸木さんのこの話は第2回目のお見合いパーティーがあった時にもっと話すことにしようかな。じゃあ話を響に戻そうか。趣味に手芸とかって書いてあったけどどういうのを作るの?」


 2回目の時に同じ人を呼んではいけないということはないので、たぶん2回目は今回選ばなかった人を呼んでもう少しお話するみたいな内容を想定している。

「いや、ちょっと恥ずかしいんだけどよ。ジャケモンっていうゲームがあってな。それのジャケモンっていうキャラクターがいるんだけどよ。その子たちの服を作っているんだぜ」


 ぬいぐるみの服を作っているのか。たしかに良い趣味だ。

「良い趣味だね。大和だと人形は男女共に人気な感じなの?」

「そうだな。キャラクターにもよると思うが、ジャケモンは特にどっちも好きだと思うぜ」

「あんまり、男性向けの作品がないですので、男性も見る作品というとジャケモンぐらいのイメージですね」


 1:33だと視聴率的な問題で男性向けがなかなか放送されないだろうし、そもそも男性向けを作ることができないということかもしれない。男性向けに作ったが男性に見てもらえなかったなんていうこともありそうだし、そもそも男性というステレオタイプが実際の男性に受けるとも限らない。

「日本にも似たような作品があるよ。そういえば、この前ジャケモンを買ってもらったから一緒にやってみてくれる」

「うっ、うっす。おねがいするっす」


 日本との比較本を作ったらジャケモンとポ〇モンの比較ネタを入れたいしね。全く違う世界で似たようなゲームができるってとても興味深いからね。一旦、二凧に席を任せて、他のグループを少し手伝おうと思っている。というより以前そう決めていたのだ。たぶん私のところは早めに終わるだろうからね。


「よしではそろそろ」


 そう言いかけた時、不快な音が室内に響きわたる。警報だろうか。紅音がすぐさま臨戦態勢に入り、他の人たちも何事かとあたりを見渡している。紅音が周囲の警戒を解かないままこちらに接近してなにやら耳打ちしてくる。

「ん…おそらく敵襲…戦闘音あり…脱出の準備を…」


 敵襲って、全くもっていろいろと事件が起きるね。一旦避難しようかと思っていた時、男性警護官の剣持さんか誰かが入って来て早川君と相談しているようだ。まあ緊急だろう。仕方ない行くか。

「早川君、剣持さん、大丈夫そうかい?」

「あっ学習院さん、なんか侵入者があったみたいで」


 忍者と国家男性警護官もいて入られたのか?よほどのことなのだろうか。

「剣持さん、数は?鎮圧はできた?」

「は!申し訳ございません数は不明です!とにかく数が多くて、最初は野次馬だと思ったのですが、違ったようです!取り押さえているのですが、何分数が多いのです」


 なるほど数で押してきたというか。随分と数を用意できたんだな。それに紅音のところの会社からもかなり派遣してもらっているはずだが、それでも抑えきれないのか。いつぞやの男奉教のことを思い出す。

「一旦別室に避難でいいかな。それとも剣持さんここにいた方が守りやすいとかありますか?」


 非常階段から逃げるという手もあるが、数がそれだけいるなら包囲されている可能性もあるしね。建物が破壊されているとかでなければ、一旦待機が無難だ。

「申し訳ありませんが、一旦別室に避難していただけると、中展示場の方が正面扉と裏から非常階段に抜けられるので安全ですので」

「相手は武装勢力ではないよね?時間があれば抑えられそう?」

「はい武装は確認できてはいません。申し訳ありませんが、もう少し時間があれば鎮圧できると思います!どうか念のための避難を」


 武装勢力ではないなら、妨害がメインかな。鎮圧ができそうであればよいだろう。

「了解したよ。早川君、アナウンスするから先頭で誘導を頼むよ」

「わかりました!任せてください」


 ということでマイクのところに移動しようとすると、すっと紅音が持ってきてくれていたようだ。忍者ってすごいな。

「紅音、聞こえてた?中展示場に一旦避難する」

「ん…承知……」


『お集まりの皆様、ご歓談中申し訳ありません。野次馬が多数侵入しようと、男性警護官の人たちと揉めている模様です。すぐおさめられると思いますが安全のため、一旦中展示場に移動しますのでご協力お願いいたします』


 ざわざわとし始める会場だが、そこまでの騒ぎにはなっていない。男性がいるというのもあるのかもしれないね。どちらかというと怒りの感情が見える。

『早川君のグループから移動しますので、まずは早川君の呼んだ女性は早川君のところに集まってください。グループごとに行きますのでよろしくお願いいたします』


 音居さんと荷背負さんのところは大所帯だから後回しだね。早川君の次は、山田君、檜山さんの順番でいこうか。

 荷背負さんとかは経験値高そうだし、しばらく統率してもらえるだろう。音居さんは、うんあそこのグループは話を聞いてないね。なぜか、意気投合して女性陣と話しているから大丈夫そうだ。

 

「学さんボクも手伝います」

「ありがとう。早川君がいるあたりで立って、グループ集めた時の避難誘導手伝ってあげて」

「はい!」

 紅音や二凧だけでなく、響と茸木さんが手伝いを申し出てくれた。


 響も警察官なのでこういうのは経験があるのだろう。日本もそうだが、こうした避難の時に協力的で助かる。


 そして、思ったよりもよく働いてくれたのは茸木さんだね。ともかく仕切り直してこの問題を解決しよう。全くもって、世の中次々と問題が起きるもんだね。


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