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貞操逆転パラレル日本の比較文化記  作者: バンビロコン
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忍者と信頼

 大学に来た目的はいくつかあるが、概ね果たしたいってもいいだろう。女性だらけであること以外、たいして変わらないということがわかった。

 また、先ほどから、周りの女性たちも遠巻きに見ているだけなので、男性をみると即犯罪的になるわけではなく、当然理性的に判断をして動けるわけだ。防犯上、1人か2人男性警護官をつけておけばよほど大丈夫という紅音さんの証言とも一致する。危険人物がいたとしても、男性警護官をみてブレーキがかかるだろうし、それをすり抜けてくるものは、限りなく減ることだろう。


 安全性がわかり余裕が出てきたので、キョロキョロとあたりを見ていたが二凧や紅音さんのような背の低い女性はいない。普通に、珍しいのだろう。身長が私が172cmだが、ほぼ同じぐらいの女性が多いので、日本男性平均と同じぐらいあるのではないだろうか。


「ん……危険接近……」


 突然、紅音さんがそう言うと、猛ダッシュしている女性の一団がこちらに近づいている。たしかに危険だな。

「二凧、ここを離れようか」

「は、はい!」


 二凧と手を繋ぎながら離れていくと、後ろから大きな叫び声が聞こえる。

「まってぇぇぇぇぇ!男性研究会なんですぅぅぅ一言だけ一言だけお話しお願いしますぅぅぅぅ」


 なるほど変人だったか。アポがあれば対応するが突然ダッシュしてインタビューはないと思う。報道関係者が嫌われるのも、相手の気持ちを考えずにマスメディアの使命だけを押し付け、インタビューを無理にするからである。


 誠意と敬意をもって、相手のもつ経験を聞かせてもらいたいと思うのであれば、当然このようなインタビューはしないのである。非常に残念だ。


「紅音、後ろの変なの止められる?」

「問題なし……行動する……」


 後ろで乱闘騒ぎになったのか、おバカたちがしばかれていく。勉強ができても賢いとは限らないというのが如実にあらわれているな。

「愚かすぎるね」

「警察を呼んでおきますか?」


 二凧が随分と心配そうに聞いてくる。こういうことの積み重ねで男性が外に出なくなっていくのだろう。

「大学側の措置に任せようかな。インタビューはアポを取るのは基本だからね。突撃インタビューは決して褒められたものではないよ」

「わかりました。学生課の方に通報しておきます」


 先ほどのおバカたち、よく考えたら学内サークルではない可能性もあるね。日本でも宗教系が大学に潜り込んでて問題になっていたことを思い出した。だとすると警察を呼んだ方がいいか。

「ん……暴徒は鎮圧した……」

「流石だね。怪我はない?」

「ん……暴徒は気絶させて縛ってある……」


 何か話が食い違っているような気がするね。

「あぁ紅音は怪我してない?大丈夫?暴徒とかいうカスはどうでもいいよ」

「ん…大丈夫……素人数人は余裕……」


 頼りになるな。さすが忍者、忍者というだけで無限の期待をしてしまうのはなぜだろうか。これはよくない傾向だろう。過度な期待は誠実とはいえない。ただの甘えである。

「二凧あのような、変な輩はよく湧いてくるものなの?」

「そうですね。歩いている男性を見かけるということは統計的に少ないので、なんとも……実際大抵の女性は共学の学校に通うか、パーティーのような場所でしか男性と会うことはありませんから」


 結果、男性をみたことない女性が多発して、珍しいものをみた衝動から追っかけてしまったりするわけだ。火事があると火事が好きなわけでもないのに見に行ってしまうのと同じである。

「安全の為といえばわからなくはないけど、男性は不自由度が上がり、女性は過度に男性を珍しがってしまうという意味では男女双方に不都合な気もするね。まあそれは私が考えることではないか」


 あまりに見たことがないと男性に対する憧ればかりが増えてしまうのではないだろうか。現実の男性をよく見かけるようになればおそらく落ち着いてくるのだろうが、残念ながら人数が少ないのでそうはならないのだろう。

 ままならない世界だな。


 二凧が周りにいた人に大学職員を呼ぶように頼んだらしい。しばらくここで待ってておくか。

「やっぱり、本日の講義であったような銀帝国型の男性政策を目指していくのが良いのでしょうか」


 二凧がまたもや心配そうに話しかけてくる。考えながら眉でもしかめていただろうか。

「一概に言えないけど、日本という国が現れたのが厄介なところだよね。日本の男性はもし外の女性と婚姻するなら、自分で選びたいはずだから、条件がいい国で探そうとするはずだしね」

「そうなると、選ぶということを重視している銀帝国と感覚的には合うということですね」


 私は英語は読めるけど、全く話せないからね。論文を読むためだけの英語だったよ。言語さえ障害がなければ銀帝国も行ってみたいものだ。

「そうだね。言語面で大和国は間違いなく人気にはなるだろうけど、他国が突然日本語の勉強をしてきたら、もはやわからないところだね。日本人男性はこっちの世界の男性と違って好みを強く出していくと考えられるから、女性に好かれるのであれば、より良い女性をと考えるのは目に見えている」


 ハーレムなどという言葉があるが、日本で生きてきた常識的に考えてまずは1人を大切にしようとするはずだろう。複数の女性を愛するというのは、よほどの器がなければ難しいだろう。もっとも男性主導の話で男性が受動的であれば、この世界ならばハーレムは余裕である。それに、肉体的にも絶倫でもなければ複数の相手は難しいからね。あれはフィクションの世界だから成り立つのである。


「あのその……日本人男性は好みがあるんですよね!学さんの好みの女性はどんなのでしょうか!ボ、ボクそれに近づくように頑張りますので!」


 自分の好みか……まずは小さいことだ。胸も手足も小さくないとそもそも性的な意味での好みにならない。なぜか、女性らしいというか、第二次性徴を迎え、女性的特徴が強くなった人に抵抗感、苦手意識がある。


 もっとも、1人格としての好みは賢い人というより、知識に対して敬意を払っている人間だろうか。それでいて新しいことに対しての受け止め方が私のように斜に構えておらず純粋さがあると良い。

 

 合わせると……このような人物はまずいないだろう。いや、そう思って目の前の二凧をみる。子供のように小さい体に、知識に対して無邪気にそして敬意を払っている。私の好みは、ほとんど二凧のことじゃないか。もちろん好ましいが...

 なぜ気がつかなかったのだろうか。まあ私自身が感情が揺れすぎないように無意識に抑えているのだろう。

「好みは内緒だね。そのうちわかるよ」


 照れ隠しをしてしまった。26にもなってこんな中学生みたいなことをするなんて恥ずかしい。

「ん……紅音わかる……小さくてかっこいい女……」


 たしかに忍者はかっこいい。でもこれは男の子の部分がそういっているのだ。なんというか昔の憧れ的な意味合いだ。

「たしかに忍者の連続バク宙は間違いなくカッコいい。日本だと忍者が好きな人は多いはずだよ。あれは日本男性で嫌いな男はほとんどいないと思う」


 ぜひアンケートを取ってみたいものだ。おそらく、9割以上で好ましい回答が出るだろう。

「ん……日本人忍者好き……紅音のことも好き……勝ち……」


 子どもサイズの忍者が連続バク宙決めてたらかっこいいに決まってるだろうよ。

「申し訳ございません。見学に来られた日本人男性の方ですね」


 声をかけられたので振り返ると、中年の女性がいた。大学職員だろう。急いできたのか、髪も服も乱れている。

「そうです。男性研究会を名乗る変人たちがダッシュをして追いかけてきまして、警護官に鎮圧してもらったのですが、学内のことなのでまずは大学職員に連絡してもらいました」


 この後大学側が警察に通報しても良いし、そうでなくても良い。別に被害届を出すつもりでもないし、そのレベルでもないとは思うので、大学に任せれば良いだろう。

「こ、これは大変ご迷惑をおかけしました。本学の方で厳重に聞き取り、2度とこのようなことがないよう指導いたします!」


 いきなり土下座を披露し始める。謝罪は土下座からという文化でもあるのだろうか。土下座自体は元々武士社会でこのまま切られても文句ありませんという謝罪ポーズであったが、現在は大袈裟な謝罪表現であり、公衆の面前ですることで羞恥心と罪悪感から相手に許しを得る方法と成り下がっている。後で二凧に大和の土下座について、聞いてみよう。


「そうですね、お願いします。二凧、学食食べてみよう」

「あ、あの、学さん怖くなったりとかしてませんか?」

「あの程度で怖がることはないよ。愚か者に怒りは湧いてくるけどね」


 ああいう短絡的なバカは嫌いだ。自分の感情をコントロールできてないからああなるのだ。


「(学食に男性と行くなんて漫画の中でしか見たことがないよ)」

「ん?二凧どうした?」

「あわ、えっと、学食はまだ混んでないかなって」

「どうだろう。2限が終わると一気に混み始めるタイプじゃないかな」

「そ、そうですね。早くいきましょう」


 学食での食事は日本とほぼ全く変わらなかった。女性が良く食べるのか。量も多めである。周りで他の女性たちがこちらを真剣にみていること以外は特に変わり映えはしない。君らみたいなのに声をかけるのはハーレム希望の日本人男性に任せることにしよう。


 土下座について聞いてみたところ、日本の現代的な意味合いとほとんど変わっていなかったが、男性関係で問題を起こすと文字通り首が飛ぶので、ある意味間違ってないとのこと。あのまま、私が責任の所在を追及したらあの人は確定で首だったらしい。次にきたら国家公務員の方の男性警護官をガチガチにつけられていそうだな。最悪である。こうして防犯と称して男性の行動範囲を狭めていくのである。


 午後からは二凧が別の講義があるらしく、帰ることになった。まあ見るべきところはみただろう。それにいつでも来られるからな。家に帰ってからはやるべきことがある。


「紅音、ちょっと部屋に来てくれる?」


 屋敷に帰ると、もう一つの急務をするため、紅音を部屋に呼んでみる。

「ん……男性警護官でも部屋に呼ぶのは推奨されない……」


 まあそういうだろうね。しかし、それでは困るのだ。

「何かするつもりがあるの?」

「し、しない……」

「なら問題ないね。きて」


 強引に部屋に紅音を呼び込む。敵地とまでは言わないが、知らない土地で知らない文化、なるべく口が固くて信頼できる相手はほしい。

「紅音、単刀直入に聞きたいんだけど、長宗我部家からどういう依頼を受けてる?具体的には私のことで教えて欲しいのか情報収集を依頼されている?」


 男性警護官の信頼できないところはここだ。話した内容が筒抜けになる可能性。というのも華族には男性警護官を贈る風習があるといっていた。ということは雇い主は華族であり、華族からなんらかの指令を受けていると考えられる。


「ん……それは男性警護官を誤解……男性警護官は警護者の情報に守秘義務がある……例外は体調不良など健康に関わることは報告義務あり……」


 誤解か、それでは何のために華族は男性警護官を雇うのだろうか。メリットがないのものをする必要はない。別に国家公務員の男性警護官を外に出るたびにつければいい。


 あまりにこちらに都合が良い話だ。警護官は男性に最も近くなる存在、1番男性の情報を握ることになる。守秘義務があるのは本当だとしても、金をつかませて情報を売るなんてこともあり得なくはない。

「なるほど、それを信用するとして、なら真面目な話をしよう。お金を積まれて話してしまう可能性は?」

「ん…………そうした事件も実際にある……でも紅音はしない……」


 やはりそういう事件もあるか。しかし、事件もあると素直に答えるだけまだ信頼は持てる。

「人間というのは権力や報酬に弱い生き物だ。別にそれは否定されるべきことではないよ。当たり前のことだからね。だから、紅音を私自身が信頼するためには何かしら報酬を渡す必要があると思う。紅音に騙されたら立ち直れないからね」


 正直、好みでない女に騙されるのは別にどうでもいい。人間とは利己的な生き物だ。しかし、小さい子に騙されるのはおそらく無理だろう。前提が崩壊してしまう。

「ん……報酬要らない……信頼得られるよう努力するのも忍者の勤め……」


 紅音は眠そうな目から真剣な目に変わっている。その目が真実であることを語っているが、報酬のない行動ほど信用できないものもない。

「報酬と言っても私には今個人財産がないからね。お金では渡せないんだよ。お金以外で欲しい報酬はない?報酬をもらってもらえないと信頼ができないんだよ」


 この世界は男性の行動には価値がある。しかも男性の行動に金銭を払うのは、買春になるので、金銭で男性の行動を買えないわけであるからそれなりの報酬といえるだろう。お金で買えない行動を報酬とするのは、理にかなっている。


「ん……考える…………紅音小さい……日本男性は女性触れる……テスト?……難しい……」

「忍者で男性から報酬をもらうというエピソードとかないの?」

「ん……ある……男性に報酬として毎日頭を撫でてもらってた……」


 頭を撫でるのだけで報酬になるのか。大丈夫かね忍者、安売りしてないか。

「じゃあ同じでいこうか。毎日頭を撫でるのを報酬にしよう。それで大丈夫?」

「これマンガの話……ん……御意……忠誠誓う……」


 報酬は安くついたのを喜ぶべきか。このようなことをしないと人が信用できない私の性格を嘆くべきか。とりあえず本日分の頭を撫で撫でが必要だろう。得をした気分だ。

 紅音は、身長135cmで撫でやすい位置に頭がある。忍者の待機ポーズをしている紅音に近づいて頭を撫でてあげる。


 非常にご満悦のようだ。本当にこれでいいのかという気持ちと、見た感覚から間違いなく大丈夫だろうという気持ちがぶつがるが、理性的な判断で大丈夫だということにしておこう。

 

「さて、これで信頼できる気がする。ということで聞きたいのだけれど、今のところ長宗我部侯爵や二凧は信用できる人柄なように思える。しかし、家族という権力者である以上信用させてから男性をうまいこと使うという可能性は否めないわけだが、紅音はどう思う?」

「ん……なるほど……たしかにそれはこの家のものには聞けない……長宗我部侯爵はやり手で有名……男性の嫌にならない範囲でパーティに誘ったりはありうる……」


 まあその程度なら予想の範囲内か。勝手に婚姻をさせたり、人を出汁に金をとり始めるとかがなければいい。

「ある程度こっちの気持ちは汲んでくれるだろうということか。たしかにめちゃくちゃはしないだろうとは思うのだけれど、やはりこちらがこの国の文化に疎いため、騙すつもりはなく常識的な行動でも嵌められたとなると可能性がある。個人的には警戒は必要だと思うが」

「ん……歴史的にその悩みは簡単……解決策は同じぐらい強い家柄でなくても、子飼いではない家の娘と婚姻しておくこと……」


 やはりそうなるか。この世界の男性にとって、権力者のパワーバランスをとっておくことが、最大の自衛である。もっとも長宗我部家に悪意がなくとも、親族の力やより強い家からの圧力で、魔がさすということもありうるだろう。



 もう一つ婚姻した家が弱くても男性側の意向で強い家を切れるようになるという切り札をもつわけだから、おかしかったらこちらが逃げられるようになるわけだ。


「となると侯爵家の下っ端ではない子を探すことになると」

 小さい子がいいけどいませんかね。


「ん……それがいい……」

「聞いておきたいのだけれど、男性が自分で婚姻相手を選ぶというのはどれぐらい尊重される?」

「ん……基本的に男性が拒否すれば婚姻は成り立たない……その辺りは慎重……」


 二凧は出会って3日で告白してきたけどね。本来は拒否できないところまで上手く持っていくのだろう。

「となると、男性側から未婚の相手に告白すれば高確率でうまく行く可能性が高いと」

「ん……男性側からの告白自体がフィクション的シチュエーション……よっぽど大丈夫……」


 男性の告白自体が、夢のあるシチュエーションというわけか。どこかの漫画にありそうだ。受け身では何が起こるかわからないからね。日本男性で集まってみるのもありだね。男性主体のイベントなら他も文句は言えまい。

「これからやるべきイメージが固まってきたね。ありがとう紅音。これからもよろしくね」

「ん……最高の警護相手……」


 もう一度頭を撫でておく。情報代だな。

「あと、聞いておきたいのだけれど、これも二凧には聞きづらい内容なんだが……良い?」

「ん……もちろん……ご褒美くれなくても話す……」


 情報代だとバレていたらしい。

「日本では男女共にバランスよくいるわけだけど、双方に性欲があるから、性欲をコントロールするためにいわゆるエロ本のようなものを使うわけだ。大和国ではどう呼んでいるのかもわからないし、媒体もわからないわけなんだけど、どうなっているのか知りたいのだけれどわかる?」

「ん……確かにそれも普通は聞けない……というより聞いたら危ない……紅音でよかった……んっ……女性向けの性欲解消グッズや漫画、アニメはたくさんある……大和は特に漫画アニメが有名……輸出もしている……」


 クールジャパンは大和でも同じなのか。エロ本といえば日本みたいなところはある。2次元に傾倒するのはこの男女比だと大いにありだと思われる。むしろあるべき姿であろう。

「紅音は持ってるの?」

「ん………………もってる……」


 小さな声でそう答えると少し顔を赤くしている。男性が聞く質問ではなかったのか。女性が男性にエロ本もってるの?と聞くようなものか。

「後学のために漫画媒体のを読んでみたいんだ。たぶんハードなものからソフトなものまであると思うんだけど、いくつか見せてくれない?もしくは買ってくれないだろうか?」

「…………」

 

 男性警護官にエロ本を買わせるのはダメか?というより16歳で背も小さいから年齢制限でダメか。

「あぁそういえばそうした本の年齢制限はあるの?」

「ん……年齢制限はない……でも男性の目の届かないところに置かないといけない……」


 あぁ、年齢制限よりも男性制限か、ゾーニング的な考えだろう。

「そういえば、お使い頼んだら領収書切らないといけないよね。どうしようか。エロ本は経費で落ちるのか?」

「ん……男性が欲しいと言いましたは流石に通らない……紅音のお金で買うしかない……」


 流石にポケットマネーはだめだろう。仕事としてもよろしくはない。

「ポケットマネーは流石に悪いな。たぶん一月もしたら、日本にある私のお金を大和のお金に変えられるはずだから、それでなんとかなると思うんだけど」

「ん……お金いい……買っておく……」


 お金がない私の問題である。ここは譲って、後払いをすることにしよう……日本だと16才の女の子にエロ本を買わせるという問題しかない発言だが、この国の文化的には大丈夫なはずだ。よし自信持っていこう。

「よし、じゃあまた聞きたいことあったら聞くから、明日は小学校の見学だったかな。またよろしく」

「ん……御意……」


 紅音はそういうといつもの眠そう目からうって変わって生き生きとした目で部屋を出ていく。なんとなくだが、私に不利益なことはしないような気がする。しかし、合理性は薄い。まったく、人間関係とは難しいものだな。

男性警護官の守秘義務は男性警護官を辞めた後にも続く強力なものです。

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