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第63話『呪いの勇者と魔王降臨』


 「な、何だこの状況は!? 棺が三つも並んでんじゃねーか!」


 「それ、智治くん達が入ってるの。さっきの攻撃を受けちゃったら、皆んな死んじゃった……」


 「そんなことあんのかよ……。連れて帰りようが無いじゃねぇか!」


 綾香が言うには、急に姿を棺に変えたらしいが、典型的過ぎるだろ。どうすんのこれ? 全滅してないだけマシ何だけど、こんなんでも、あの魔導列車には乗せていけるんだろうか。


 安心と同時に不安でもあるが、取り敢えず今、考えないといけないことは、俺の目の前にいる黒いマントを着た、仮面の男の事である。


 あの狂気から放たれる聖魔法は、アリアドネの神器コキュートス程の威力では無かったが、俺が臨界をしていなかったらまず防ぎ切れない力だった。


 盾の女神アテネの一件以来、意図的に臨界ってやつを試みたんだけど、この純白の聖衣を召喚することしか出来なくて肝心な諸刃の剣には、全くもって変化がみられない。


 条件でもあんのかってぐらい、幾ら臨界を試みても失敗に終わっていた。まぁ、それでも悪いことばかりじゃ無かったんだけどな。


 聖魔法や神聖な物に触れるだけで、俺は呪いの影響により死にかける訳なんだけど、この聖衣だけは着ていても呪いの影響を全く受けることが無かったんだ。


 アリアドネに確かめて見たんだけど、この聖衣は、聖魔法が一切織り込まれていないって言うんだから、俺もびっくりしたんだよ。それなのに、強力な聖魔法を受けれるこの聖衣に俺は唖然とするしか無かった。


 聖魔法には聖魔法、この世界の常識を覆すあり得ない力を俺は、知らず知らずの内に授かってしまった。


 「あぁ? 誰だお前。俺のお楽しみの邪魔しやがって! そのマント……。俺と色が違うんだな。まさかお前、臨界者か!?」


 「だったら何だ。テメェの戯言なんざ興味ないんだよ。薄汚ねぇマントなんか靡かせやがって、お前こそ誰なんだ?」


 「俺がそんなに気になるか。俺はこの世界の魔王だよ」


 「ま、魔王!? 嘘だぁ、そんな訳無いじゃん。まさか、冥界に魔王なんて来る訳ないだろ。あんまりホラ吹くと魔王様に殺されちゃうぞぉー!」


 「いや俺、魔王だし、冥界王を殺しに来たんだ。さっき殺してきたんだけどね? 冥界はこの俺、魔王の領土になった」


 |(最悪の事態になったんですけどー!!)


 一番最悪なシナリオを引いちまったじゃねぇか。どうせなら、幹部とかモンスターとかの方がまだマシだった。よりにもよって何で魔王なんだ!


 関わり会いたくなかったんだけど、出会ってしまった以上、もう俺達は引き下がれない。こっから先は、綾香やレミアを庇いながらの戦闘になるだろう。


 状況も悪いし、どうにか一時撤退からの奇襲を魔王に仕掛けていきたい。だけど、魔王の攻撃を受けた時、さほど強い攻撃でも無かったんだよな。


 もしかして、この世界の魔王は、俺より弱いのかと思ってしまったけど、現実的に考えて今は逃げる事に集中した方が良さそうだ。


 「みんな、全力で逃げろ!」


 エリクシア達や綾香とレミアに指示を出して逃げようとしたんだが、レミアだけが一切その場を動かさず、ただ魔王を睨みつけて小さな体を震わせていた。


 「ーー、馬鹿! 何してる!? 今すぐ逃げろ!」


 「馬鹿はアンタでしょ!? アイツが! 魔王が姉さんを殺したんだ! 逃げるなら勝手にすれば? 私は絶対に逃げないから!」


 「……ったく。この分からず屋が……」


 正常で賢い判断が出来る奴は、皆が皆、一時撤退をするのが最善だと言うだろう。そう、『普通の人』ならな。


 そうだよな、俺が間違ってたんだ。レミアの姉さんを殺した張本人が目の前にいるってのに、逃げる選択をするなんてどうかしてんだろ。


 ーー決めただろ、俺は、俺達は、護りたい者は絶対に護り通すってよ!!


 逃げるのではなく、立ち向かう事。それをレミアが望むってんなら俺達は……。


 「どうした、逃げるんじゃなかったのか? まぁ、逃げてもすぐに殺すから無駄だがな」


 「気が変わった。逃げねぇよ、俺達は」


 『『お前は、ここで確実に仕留める!!』』


 ーー諸刃の剣の切っ先を魔王に突きつけて、エリクシア達、レミア、そして俺は、魔王に宣戦布告した。


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