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第49話『呪いの勇者は、天使の一撃を知る』


 「こんだけ作戦を練れば大丈夫だろう。エリィはどう思う?」


 「抜け目が多過ぎるよ。カケルは、単独行動出来ないんだから囮役なんて絶対ムリだし、敵軍勢力が多かったら、一瞬で神域が落とされちゃう」


 「手厳しいなエリィ。まぁ、それぐらいないとダメだよな。もう一度、作戦を練り直そう」


 遊びも終わり、本格的に作戦の計画をみんなで考えていた。


 敵戦力や兵士の数、聖堂教会の幹部が出現した時など、対処を考えておかないと確実にこの神域は落とされ、聖堂教会に乗っ取られてしまうだろう。


 あんな奴らに、神などと名乗らせる訳にはいかんだろ。善行の為だと嘘偽り、裏でコソコソと殺しに略奪、リッチーの尊厳さえ、虫ケラ同然に扱ってくる連中だ。


 俺は、誰かを護ると決めたら必ず護り通す。これまでがそうだったように、また、ベズル程の敵が現れたって返り討ちにしてやるさ。


 気持ちを切り替えて、みんなと意見交換をしている最中、ふと、考えたくないことを思い出してしまった。最近、忙し過ぎたのも相まっていて、考えることを忘れていたんだ。


 ーー俺って戦ってばっかりじゃないか?


 嫌々だとはいえ、魔王軍幹部を二人も討伐してしまったし、ニーナの一件で多少なりとも、聖堂教会からは睨まれてるだろう。何だか、悪い方ばっかりに状況が寄って来ている気がしてならん。


 人生とは、上手くいかないものですね。スローライフしたいはずなんだけど、それでも見捨てらんないのが俺なんだよな。


 考えても仕方ないし、盾の女神アテネに知っていることは全部教えて貰わないと今後不利になるから、とりあえずは、敵戦力のことから地道に聞くことにした。


 「敵戦力ですか……。カケル様達がいない前提でしたら、数百ぐらいの軍勢があれば、この神域は崩壊させる事が出来るでしょう。幾ら、壊れかけの神域であっても、かなりの人数がいなければ、この神域は落とせません」


 「攻撃は楽になったけど、決して簡単な訳では無いってことか。それだと、この神域を落とすのに相当時間がかかるんじゃないか?」


 「完全制圧には、丸一日ぐらいあれば出来るでしょうね。もし、劣勢になっても、展開をひっくり返すだけの時間は必ずあります。攻め時にしっかりと攻めることが出来れば、どうにかなりそうですね」


 必要な情報は、割と揃ってきた。アクアが聖堂教会を上手くコントロールしてくれている筈だし、俺達が天界に居る情報なんて回っていないだろう。


 流石に数百の軍勢は厳しいかもしれないが、時間は沢山あるし幾らでも相手してやるよ。


 「クゥーン!!」


 アテネの話しを一通り聞いた俺達は、外で偵察を任せていたブレッドが異変を感じたらしく、外へ出るように誘導していた。何をブレッドは焦っているんだろうな。あんまりうるさいので、俺が先に外へ出て、羽で指示する方向に目線を写した。


 「クゥーン!」


 「ったく……。うるさいぞブレッド。って、何だあれは!?」


 目線の先に修道服を着た三人組が、巨大な砲台を構えて神殿に向けていた。修道服には、聖堂教会の紋章が付いて無い様に見えることから、アイツらは恐らく、教会が使役する『天の使い』だろう。


 ブレッドのナイスな判断に、今は感謝するしかない。とりあえずは、避難が優先だ。あの馬鹿デカい砲台を撃たれる前に、女神様を安全な所へ誘導しないといけないからな。


 「みんな逃げろ! 砲撃が来るぞ!!」


 「分かったカケル。女神様、私達と一緒に避難しましょう」


 エリクシアが女神様に安全な退路を示してくれたおかげで、何とか砲撃前に避難する事が出来た。逃げた先の小さな拝堂から、女神様が例の砲台を見ると急に青ざめて、言葉に出来ないような恐怖を抱いている。


 あの砲台について、何か知っているんだろうか。疑問に思い俺は、アテネに聞こうとしたらアテネを気遣い、アリアドネが横から口を開いた。


 「カケル様、あれは『古代神器エンジェル・ブラスト』だと思います」


 「何だそれ、撃たれるとやっぱりまずいのか?」


 「神殿に打ち込めば、一発で半壊してしまうでしょうね。それぐらい強力です」


 ーーバチュン!!


 そんなことを話している内に、古代神器エンジェル・ブラストの砲撃が神殿に直撃する。一瞬だけ激しく光った砲撃は、あんなに美しかったのに、あれが嘘であったかの様な爆音を鳴らし、神殿を破壊してしまっていた。


 「嘘……。だろ!? 半壊どころじゃねぇ、八割ぐらい持っていかれてるぞ!」


 冗談じゃねーぞ! あんなのを何発も撃たれたら、洒落にならんだろうが!


 ーー予期しない最強の砲撃に、俺は絶望するしかなかった。


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