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第109話『呪いの勇者と絆のコキュートス』


 「血が止まらないようじゃの呪いの勇者。まさか、そんなものだったのか?」


 「何の変哲もねぇ、ただの代償だ。気にしてる暇なんかあるのかよ偽村長よぉ」


 ーーガリッ!!


 一つ目のポーションを噛み砕いた。


 残るは、後二つ。


 二度、諸刃の剣を振ってしまえば、エルフの宝剣を破壊する手段が無くなってしまう。まぁ、二発もありゃ充分さ。未だ自分が優位に立っていると錯覚しているんだろうな。


 甘いんだよ。俺達の前じゃ、そんな宝剣なんか恐るに足りない。面倒だし、さっさとケリつけてやるとするかな。


 魔獣トロールを復活させたいらしいが、そこまでしてエルフが憎いかね。テメェらゴブリンが、勝手にエルフを襲い殺しまくるから封印なんてされるんだよ。


 テメェらゴブリン共の野望は、俺達が撃ち砕いてやるよ。


 「さぁ、仕切り直しだ。その宝剣、破壊させて貰うぜ」


 「ふんっ! 来るがいい呪いの勇者。その全てを防ぎ切ってやろうぞ」


 「マリエル、詠唱開始ー!」


 「今回は、手数を増やします。やるだけやって下さい!」


 【リバイバル・スロー・ギアクル】


 一瞬に偽村長の間合いに入り、複数のスライムを俺は展開する。数で攻めれば、ビビぐらいは入ってくれるだろう。防戦一方で、攻め手にかけるだろうからな。徹底的にやってやる。


 「くっ! 呪いの勇者ぁー!」


 ーーバキッ!!


 複数の斬撃でとうとうエルフの宝剣へ、ビビを入れることに成功した。狙い通りだったな。これが成功した瞬間、俺達の目的は完了したも当然だぜ。


 さぁ、最後の仕上げと行くか。既に偽村長は満身創痍だ。


 このチャンスを活かして、早くエリクシアの捜索に行かなきゃいけねぇーんだよ。悪いがもう遊びには付き合っちゃいられない。


 二本目のポーションを噛み砕き、諸刃の剣の切っ先を偽村長に突きつけて、高らかに俺は宣言した。


 「後、一発だ。これから使う技は、俺らパーティ内の最高火力だぜ。それが防げればお前の勝ちさ。一騎打ちと行こうぜコノヤロー!」


 「なるほど、呪いの勇者も決定打が無くて息詰まっていたのか。その一騎打ち、受けて立つ! このエルフの宝剣で返り討ちにしてやるわ!」


 互いに睨み合う中、俺は先制して偽村長の前に出た。 


 俺が攻撃するとでも思ってるんだろ?


 それが、違うんだよな。テメェが招いた詰めの甘さなんだよ。気づいた時にはもう遅い。その銃口は、狙いを定めていつでも撃ち抜くタイミングを図っているのだから。


 「アリアぁー! 砲撃を始めろぉー!」


 「ーー、聖母マリアに捧げる。死者を天に還す力を今、解放します。あの宝剣を狙って下さい、コキュートス!」


 【セイクリッド・プレアデス】


 ーープチュンッ!!


 普段の三割り増しで強烈な光の輝きが、宝剣に目がけて最高火力の砲撃をかます。偽村長の驚く顔ったら、見るに耐えない様子だったぜ。


 迫り来る俺なんか無視して、アリアドネのコキュートスを受け止める態勢に入っていた。さぁ、どう出る偽村長。受け切れるか、それとも……。


 「なんて力だ、流石は勇者のパーティだな。だが、この宝剣には無力なのだよ!」


 偽村長の必死の抵抗により、エルフの宝剣はコキュートスの砲撃を見事に相殺したんだ。あの砲撃を受けれるなんて大した武器だよな。


 押し負けたのは初めてだ。アリアドネは、しまったと思っているかもしれないけど心配は要らないさ。俺達はみんなで一つ、アリアドネの攻撃だって、俺が綺麗に繋げて見せてやるよ。


 「ゼェ……ゼェ……。これで私達の勝利だ。決定打を失った貴様らなど……!?」


 「よそ見してんなよ、俺の諸刃の剣はもう届いているぜ! マリエル、ラストだ。詠唱開始!」


 「新技行きますよ。ありったけの力をぶつけて下さい!」


 【ダウン・ギアクル】


 今回は、至近距離だからな。


 まず避けられないだろう。


 機動力を犠牲にして繰り出されるデバフは、攻撃力を大幅に下げる効果がある。


 それがもし、俺にかけられるとするならば、その効果は強烈な攻撃力アップのバフとなる。


 コキュートスにお熱だったからな。反応も遅れているだろう。気づいた時にはもう遅い。俺の諸刃の剣は、偽村長とエルフの宝剣を完全に捕捉している。


 圧倒的な力で捻じ伏せろよ、諸刃の剣!


 ーーブンッ!!


 ーーガッシャーン!!


 「そんな……馬鹿……な……」


 エルフの宝剣を完全破壊し、宝剣諸共、偽村長を一閃した。


 これで、ポーションの残量は無し。ギリギリだったけどどうにかエルフの宝剣は破壊出来たようだ。失敗だけが、怖かったからな。


 無事にアクアの依頼も済ませたことだし、さっさとエリクシアを救出しよう。あんまり待たせてると、拗ねてしまいそうだ。


 「カケルさん、やり切ったのでしょうか?」


 「あぁ、やれることはやっただろう。エリクシアが心配だ。ブレッド、エリクシアの場所は分かるか?」


 「甘い匂いがするからのエリクシアはな。すぐ分かるじゃろ、敵兵も今は居らんし捜索は楽じゃろうな」


 待っていてくれよエリクシア。直ぐに見つけ出して、抱きしめてやりたいんだからな。


 まだ残党がいる可能性もあるし、ブレッドが牽制役と捜索役を兼任する形で俺達は歩を進めることにしよう。


 ーー惚れている女の子を救うぐらい訳ねぇさ。もう誰一人失いたくないんだから。初めて交わした、エリクシアとの約束を俺は死んでも護り抜く。


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