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アラフォー親父の恋愛事情  作者: さくら散る
1/10

出会い

ある企業に勤める45歳 大場茅郎(オオバイチロウ)

あだ名は[大馬鹿やろう]なんて名前なんだ。

八月のある朝、遅刻してきた女性 藤原規恵(フジワラノリエ)32歳は育児時短出勤してきた。

髪はショートボム、身長は160センチくらい、スリーサイズは当然知らない。

軽く走りながら会社にやってきた。少し風が吹き髪がなびく。

そんな彼女を可愛いと思ってしまった。


八月に転勤があり二人の女性がきた。

一人は23年ぶりに会う女性、下川美智留43歳だ。

髪型はショート、身長は155センチくらい、スリーサイズは知らない。

しかし、自分は転勤の挨拶を見ていなかった為、実はどちらがどちらか知らない。

そう僕は、勘違いしていたのだ。二十歳の新入社員の時の彼女をそのまま大人にした感じをイメージして、藤原さんと下川さんと間違えていたのだ。


そんなこんなで二ヶ月が過ぎた。

今でも間違えて覚えている僕だった。


ある日の朝、朝礼で挨拶があった。◯◯課の藤原ですと。

あれ、間違えていたのだ。心の中で『よかったよ話かけなくて』

こっちのおばさんかよ。そうだよね、40過ぎた人が30の見た目はどんだけ頑張っているんだよと思うよ。

でも、雰囲気は同じなんだもん。見た目は違うけど髪型とか感じが似てるからしょうがないじゃん。姉妹かと思うくらいに似てるんだもん。


ある日の夕方、下川さんが帰るために鍵を返しにきた。その時、「俺の事覚えている?」

「えぇ、大場さんですよね。覚えていないな」

「23年ぶりに会ったと言うのに、まぁ忘れていても良いけどね。そのまま永久に忘れといて」

「23年前、あれ?名前変わりましたよね?前は小庭さんでしたよね、なんで名前変わってるんですか?」

「結婚して名前変わったに決まってるじゃん、なに言ってるの?馬鹿じゃないの。」

「やっと点と点が繋がった。課であの人小庭さんだよねと言っているのに皆んな最初から大場さんだよと言っていたから別人だと思ってた。」

「それなら今までだって馴れ馴れしいだろう?」

「そう言う人なんだなと思ってました。」

「そう言う俺も藤原さんと下川さんと勘違いしてたけどね。」

「あぁそのまま勘違いして向こうにお願いします」

「はぁ?」

言っていることわからないし。

「まぁ良いや、チョットセクハラして良い?」

「えぇなんですか?」

「旅行行った時のお菓子余ったやつ食べる?子どもの分まで持っていっていいよ」

「これのどこがセクハラなんですか?」

「いや、お菓子食べたら太るじゃん」

「そっちか、そっちの意味だったんですね。ウーンやられた。」

「セクハラと言うより菓子ハラになるのか?よくわからんけど」

「菓子ハラなんてあるんですか?」

「あるらしいよ、お菓子をあげる人とあげない人やおみやげの質が違うとか」

「ヘェ〜、そうなんですね」

「じゃ気をつけて帰れよ」

「お疲れ様でした」

「おつかれ」


藤原さんとはほとんど業務でも話したことない。

ステルス製高くない?

まぁ朝遅くて夕方は早く帰るから会わないといえば会わないけどね。働くフロアが違うからそこに行く用事が無ければ会うことはない。

いや実はそこそこ用事あって行くのだけれど、僕が行く時には事務所にいない。

わざと避けられているかのように。


いない


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