コント「虫」
ゲラゲラコンテスト用に執筆した短編小説です。
二人「どうもー!!」
ツッコミ「突然ですが、僕ねダイエットしてたんですよ」
ボケ「へぇー……えっ?」
ツッコミ「ちょっと、お腹をまじまじと見ない。」
ツッコミ「それはそれとして、そのダイエット中に不思議な事があったんですよ」
ボケ「ほうほう……」
ツッコミ「ジョギングに、筋トレ、食事制限……」
ツッコミ「そうすると、お腹が空くじゃないですか」
ボケ「ジョギング始めて三分で、腹の虫がグゥーっと鳴くと」
ツッコミ「ちょっと、そんなに早く鳴かないし!」
ツッコミ「まあ、それで虫というのは驚いた事に、当たっているですけどね」
ボケ「うっわ!やった、当たったぁ~」
ツッコミ「そんなに、嬉しい事か~?」
ボケ「なんと、クーポン券が貰えます」
ツッコミ「いや、出さないよ?」
ツッコミ「続けますけど、なんと虫の音が言葉に聞こえてきたんですよ」
ボケ「おおっと、ここはコントをするところで、怪談をするところでは無いですよ?」
ツッコミ「急に冷めないで……いやいや、いいから続きを聞いてって」
ボケ「はいはい」
ツッコミ「その声に、耳を澄まして聞いてみると……」
ツッコミ「僕のダイエット方法はおかしいと、やれ何を食べろ、どう運動しろって感じでね」
ボケ「えぇ、だいぶお疲れの様子ですねぇ」
ツッコミ「そんなに、哀れむような目で見んの!」
ツッコミ「まぁ、そんな感じで見事、五キロのダイエットに成功しました!」
ボケ「おぉー凄い、雀の涙!五十歩百歩!」
ツッコミ「あれ?スッゴい貶されてる感?」
ボケ「いやいや、そんなことはないですよ~?」
ボケ「それにしても、虫の知らせって奴なんですかねぇ?」
ツッコミ「そうだったんでしょうね、でも、もう聴こえてこないんですよ」
ボケ「あー、それは残念ですね。是非、一度だけでも聴いてみたかった」
ツッコミ「ちょっと待って、僕のお腹をドアノックみたいに小突かないで」
ボケ「こりゃ、失敬」
ボケ「それにしても、急に現れて去るときも音沙汰なし…」
ボケ「全く、虫の良い話ですねぇ」
ツッコミ「巧いこと、言ったつもりか!」
ボケ「へへへ……ところで、その後もダイエットは続けているのですか?」
ツッコミ「……勿論その後、リバウンドしましたよ!!もう!」
ボケ「おおっと、逆鱗に触れてしまったようで……」
ボケ「これは、虫の居所が悪いようですね」
二人「どうも、ありがとうございましたー!」
「はい」
『はい』
「えーと、実はこの話は元々、怪談用に考えていたんだ」
『ですが、コンテストが始まったのでコント風に変更したんですね?』
「だから、ボケ役を増やしたんだよ」
『こういった変更も、けっこう楽しいものですね』
以上になります。
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