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第一話 「始まりの夜」(修正)

 突然の衝撃に軋む装甲とそれと同時に、重くそして硬い何かがねじ切れるような甲高い破砕音が周囲に響き渡った。

 広いとは言えない暗く狭い室内が瞬く間に赤く点滅する光で満たされる。

 再度複数の破砕音が周囲に響き渡るも、同じぐらい五月蠅い声を上げていた同輩の声も今は聞こえなくなった。

 しかしそれでも、正面のラジオ兼通信機からは方針というものを一切取っ払った精神論が垂れ流される、正直さっさと黙ればいいものをとは口に出しては言わなかったが。


「撤退は認められない、死守だ!死守しろ!」


 誰に向けての通信なのか、延々と同じ言葉が繰り返される…が、それを受け取るべき護衛はもう居ない。

 この壊れたラヂオの様に同じセリフを垂れ流す通信機に本気で殺意を覚えたが、それを言った所で、状況は変わる訳ではない。そんな事はわかっている。


 残った数台の作業用ワーカーが健気に対害獣用の小火器で撃ち返しているが、戦闘用のワーカーに傷一つつく様子はない。

 正直此方が一撃った所で向こうから十のお返しが来るような状態といったところか。

 傷の一つでもつくなら、嫌がらせにもでもなろうというものではあるが。


「ああ、くそったれ」


 また友軍のワーカー短い悲鳴を上げ、火達磨になり無数の破片に変わったのがレーダーで確認できた。


 最後に残った護衛もとっくにただの残骸に変わり果てている。だれだ、こんな所まで敵は来ないとか言ったやつは。


 青い友軍マーカーを示す光点が次々と消えていくのがわかる。

 そんな中、俺が未だに原型をとどめてるのはただの運だ幸運か悪運かはわからないが、まあ悪運のほうだろうと俺は思う。

 そう、最初に俺の前で作業していたワーカーが吹っ飛んだせいで、たまたま俺のワーカーの膝関節が破損し、そうして自分が掘っていた穴に転げ落ちた、ただそれだけだ。


 まあ結局、その悪運も数秒自分を生かしてくれただけのようだが、穴をのぞき込む黒い同盟のああ、あれはM-54markⅡだろうか?改造されすぎてて原型がわからない、まあ何でもいい。

 苦し紛れに軋む機体を何とか起こし直付けした豆鉄砲を苦し紛れに打ち込んでみるも、所詮12.7㎜では相手の装甲に掠り傷すらつけることはかなわない。


 前線から離れた場所だから大丈夫と武装の殆ど無いワーカーで来た事への後悔、早々に退場してしまった頼りない味方への罵倒、そして、くそったれな目の前の黒いワーカーをまるで馬鹿にしているかのようなしぐさ。


 くそったれ、コクピットに一発叩き込んでくれるだけで終わりだっていうのに、そいつはわざわざメインウエポンから予備であろう38㎜のリボルバーカノンに持ち替えて、ゆっくりと俺の機体の両腕を丁寧に破壊しやがった。


 トドメも刺さずいったい何をするつもりだろうかとか訝しんでいると奴は、俺の落ちた穴に建造物破壊用の大型多弾頭手榴弾投げ込みやがった。

 ふざけやがって動けない作業用のワーカーを破壊するのにそんなものを使うとか、頭の湧いたク○野郎に違いない。顔は見えないのに奴がニヤけてるのがわかる。

 そうだこいつは今、醜悪なテラテラのトカゲみたいな嫌らしい面をしてるに違いないきっと絶対にだ。


 建造物破壊用の手榴弾はすぐには破裂しない、奴らが充分に離れるまでゆっくりと恐怖を刻み込む。

 それでも、時間はやってくる。確実に…

 そして閃光、耳を劈く多数の轟音、そして僅かな浮遊感とともに、俺の視界はブラックアウトした。





 3XXX年 日本は3つの勢力を主軸に戦国時代に突入していた


 北海道を支配下に置く革命軍 日本人民共和国

 関東を支配する帝国軍 大日本帝国

 九州を本拠地とする同盟軍 自由日本同盟

 そして、生まれては消えていく多数の小国


 何時から始まったのか、そして何時終わるのか。

 もう誰も覚えていないのに、戦争は続く。

 鋼と炎が世界に蔓延し、それが当たり前となったこの時代、人は戦うために生まれ、そして死んでいった。














という設定




 黒鉄の城オンライン、巨大な人形兵器を使用したオープンワールドのロボットアクション陣取りゲーム、同時接続10万人を銘打ったVRゲームだ。

 特徴として、クラフトに力を入れたクラフトゲーであり、数々のクラフターを生み出し、エミエミ動画の「つくってみた」シリーズは非常に有名である。


 先程爆散した俺も、このシリーズは大好きで、エミエミ動画の有名クラフターの呼びかけで「ネズミーランド作ってみよう」の一作業員としてちょっと生放送に映らないかなというやましい心を持ちながらワーカーでエッチラホッチラ向かった途端襲撃を受けたというわけだ。


 まあ、生放送だし、こんな事もよくあることなのだろう、あっさり戦闘部隊が出張って返り討ちにしている所が生放送で流れていた。

 再度、作業員集合を呼びかけているのが見える。

 時計を確認すると深夜2時を回ったところだ、明日も早いし今日は落ちることにする旨を、動画上で打ち込むと「了承」と返ってきたので、「乙」と一言入れてログアウトした。


 寝る前に黒鉄の城オンライン攻略サイトを確認して寝ることにする。

 このゲーム、クラフトゲーだけに無駄に細部まで凝っていて初心者である俺は攻略サイトを手放せない。

 そもそも未だ自軍の特徴すらよくわかってない俺は、眠気を催すまでの短時間、再度簡単な初心者Q&Aを軽く流し読みする。





 日本人民共和国

 通称レッドチーム ワーカーの特徴 やすいでかいおもい高火力でも当たらない。NPC販売ワーカーで代表的なものは300mmの巨砲を一門積んだ重装甲の四足「カチューシャ」多数の共産主義者たちを生み出した戦犯ちなみに俺もその中のひとり。国の特徴として同じ部品でも性能に振れ幅があり値段が安め、全体的に大きく重い部品が多い。他国に比べ同じものを作っても全体的に大きくなる傾向がある。


 大日本帝国

 通称帝国 ワーカーの特徴 小さくむだに高性能、お値段はお高い。光学兵器を多用し高機動、代表的なワーカーは「カラス」二足歩行で短時間飛行可能、主人公機を作らせるならここ、国の特徴として部品は安定しなおかつ高性能で高価格、振れ幅はないが改造することで高性能に、ただし費用も跳ね上がる。全体的に小型なものが多く同じものを作ると全体的に小さくなる傾向がある。未来的なデザイン、スタイリッシュなものが多い。


 自由日本同盟

 通称同盟軍 ワーカーの特徴 値段は比較的安く性能は安定している。光学兵器も通常兵器も揃えている、また高性能な誘導兵器が多いのも特徴の一つ。代表的なワーカーは「M-44」二足歩行+ローラー、THE量産機。

 国の特徴として基本的に他国にあるものは自国にもあるを旨とする。よって大型砲も光学兵器も使用したいならここを選ぶと良い。性能は安定して改造しても破損率は高くない。大きさは中ぐらいと言ったところだろうか。





 そんなふうに流し読みをしていたら、3時を過ぎてしまった。

 もう寝ないと明日が辛いな、

 すこし、焦って電気を消し、布団に潜り込む。

 さて、明日も会社から帰ったら、すぐに建設現場に逝くとしよう。いや、行くとしよう。

誰かこんなゲーム作ってくんねーかな?

小説でもええんやでw

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