第17話 学園寮
「ほえ〜〜。これが学園寮?!」
マナとリイは王立魔法学校の学園寮の前まで来ていた。
「本当にこれ学園寮なの?!どう見ても金持ちが住んでるような豪邸なんだけど・・・・」
「王立魔法学園は王国が直々に管理してお金も出してる学校だからね。学園寮もこのくらいは大きく出来るんでしょ。」
「・・・・ってことはこの学園寮って税金から出されてるのか。すげぇ贅沢だな。」
「まあこの学校から王国魔術師や王国騎士が出てる訳だから国もこのくらいはするんでしょ。さあ、無駄話してないで入るわよ。・・・・マナ?!」
リイは学園寮の入り口から入ろうとするが、マナは何故か硬直して入ろうとしない。
「・・・・マナ?何してるの?」
「いや、なんかこんな豪邸みたいにキレイな建物だったらなんか入りづらくて・・・・」
「・・・・ハア。じゃあ先に入ってるわよ。部屋に来たら荷物ちゃんと纏めてよね。」
リイはそう言い残すと先に入り口へと入ってしまう。
「・・・・あ!ま、待って!頼むから一人にしないで〜!!」
マナはそれを追うように入り口へと入っていった。
「ひえ〜。寮の部屋もめちゃくちゃ広いな。まるでホテルみたいだ。」
「一部屋四人みたいね。一応室内にも個室がついてるから一人でいたいときはそこを使って。荷物も私物はそこに置くといいわ。」
「了解で〜す。・・・・ん?一部屋四人?!ってことはあと二人誰か入ってくるってこと?」
「・・・・みたいね。」
「へえ。誰が入ってくるんだろう?」
「とりあえず今は飲み物買いに行かない?試験からずっと何も飲んでないから喉乾いちゃった。」
「そうだね。俺も何か飲みたいと思ってたところだ。」
マナとリイは下のフロアへ飲み物を買うために扉を開ける。
「お姉ちゃん待って!そんな走ったら危ないよ!」
「シール早く!!部屋がどこか迷っちゃって時間がかかっちゃったから早く荷物置きに行かないと・・・・ってうわっ!」
「え?・・・・うわっ!」
マナは部屋の扉から出てきたときに走ってきた女の子とぶつかってしまう。
「あ〜、いたたた。な、なんだ?!」
「う〜、ごめんなさい。急いでたからぶつかっちゃった。・・・・て、あっ!!」
マナとぶつかった赤い髪の女の子はマナを見るなり大声を上げる。
「君最初にみんなの前で試験受けてた子だよね。・・・・この扉から出てきたってことは私たちと同じ部屋ってこと?よろしくね!」
「ええ?!君たちが俺たちと同じ部屋の人ってこと?!・・・・そして俺のことはもうみんなに知れ渡ってるのか。」
「私はレイン。そしてこっちが妹のシール。」
「シールです。よろしくお願いします。」
マナとぶつかった赤髪の女の子はレインと言うらしく、レインの後ろにいた女の子はシールと言うシアン色の髪をした女の子らしい。
「えっと、俺はマナ。そしてこっちが・・・・」
「マナが言わなくても自己紹介くらいできるわよ。始めまして。私は王国魔術師を志してこの王立魔法学校に入学したリイと言います。これから同室みたいだけどよろしくね。」
「うん!よろしく〜」
「おお・・・・。きちんとした挨拶だ。」
「マナも魔法剣士を目指す身としてこのくらいは言えるようになっておきなさい。」
「はい。・・・・肝に命じておきます・・・・。」
「ひえ〜。リイちゃんって厳しいんだね〜。」