火の精霊の解放、そして・・・・
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1人でも嬉しい。
火の精霊の解放か・・・・とりあえず儀式をするってことは火の精霊の憑代ってやつは黒マントたちが持ってくるんだろうな。
敵は神父と赤マントと黒マントが4人か、戦えないわけでは無いが相手の力量がわからないしなー。ノロマと先輩は不意打ちで瞬殺出来たけど、鉄巨人の操縦者みたいなロボット持ちや魔法使える奴がいるとキツいな。
そういえば火の精霊の解放ってどうやるんだ?とりあえず矢印が出ていないかと思いインテリスターを見てみる。
「火の精霊の解放方法。火の精霊の憑代にインテリスターを接触させよ」
カタカナの片言だったのが流暢な日本語表記に切り替わっている!!しかも指示が的確になってる!
もしかしてタブレット機能とかも、使えるかと思ったけど無理らしい。やっぱり聖女を救出したからだろうな、ならば火の精霊を解放したらタブレット機能やその他の機能も使えるようになるかもしれない。
「使者様それは神器ですか?」
「えーっと、そんな感じの物かな。それから使者様って呼ばれるのも堅苦しいから、ケンと呼んでくれないかな。俺の名はケン・カガミだ」
「畏まりましたケン様、私は少しですが魔法が使えますのでお手伝いいたします」
階段を上り扉を薄く開けるとそこには誰もいなかった。儀式はここでやるんじゃ無かったのか?すると外から人の気配が近づいてきた。レイモンさん達だ。
「アーシア様、ご無事でなによりです。君が救い出してくれたのか礼を言う。」
レイモンさん達はかなり負傷している。怪人軍団は全滅させたようだが、こんな怪我で戦えるのかな?
アーシアが祈りの姿勢で呪文を唱えると、周囲が青い綺麗な光に包まれ騎士達の怪我が治って行く。魔法って凄いな。
とりあえずインテリスターを見てみると矢印は崖下の方を向いていた。本部の外にでると黒マントの1人が崖下にいる。
こちらに気付くと突然瞬間移動したように姿を消した。俺たちは男が消えた崖下に急ぐ。崖下には明らかに人工物である入り口があり奥へと続いている。壁は間接照明のように光っていて、そこそこ明るい。
偵察だったのか陽動なのかは分からないがアイツがここを通っていないのは確かだ。罠か誘導と考えて間違いないだろう。
あれっ?待てよアイツら何かの儀式をしてパワーアップするみたいに言ってたよな。そんでアーシアの話だと、その儀式には火の精霊とアーシアの命が必要、ってことは・・・
「一旦帰って出直すのはどうかな。アーシアがいなかったら儀式は出来ないんだろ。アーシアを安全なところに置いて、体制を整えて火の精霊を解放しに来るとか」
「そうすると折角削った敵の戦力を整える時間を与えるし逃げられる可能性がある」
「火の精霊の力は今も吸われ続けています一刻も早く解放しなければなりません、それに生贄は私でなくとも良いのです」
赤マントはローイワ子爵という貴族の次男ズクロヤで長男を暗殺し時期当主になろうとしたが失敗、どうせ処刑になるならと悪事の片棒を担いだサグマナ司祭と手下を使って魔神の力で逆転をしようとしているらしい。色々突っ込みどころが多いが小悪党なんてそんなもんだろう。
生贄は聖職者であれば良くて、聖女アーシアを選んだのは火の精霊に異常があれば真っ先に駆けつけることが理由らしい。
生贄には美少女の方が絵になるっていう理由も少なからずありそうだが。
「色々とおかしいがこの事件は裏がありそうだしな、とりあえず行くとしようか」
レイモンさんは立ち上がると魔法を唱える罠感知の魔法のようだ、通路を進むと所々赤く光っている。それを見つけると解除魔法を使い安全に通路を進む。すごいな。
レイモンさんに少し疲労が出ていたが、青い液体を飲むとスッキリ回復していた。やっぱりヤバイクスリではないなだろか。
通路を抜けると大広間になっていて円の中に一筆書きの星のような図形が書かれていて星の先端5箇所にズグロヤと黒マントがそれぞれ立っている。星の中心にはサグマナ司祭が椅子に縛られ、上からトロフィーの様なものがロープで吊るされ、モヤモヤした光が図形に吸い込まれている。
司祭は喚き散らしているが構わず黒マントのひとりが呪文を唱えると氷の槍が放たれ司祭の胸を貫く。
「仕方ないから生贄はお前で我慢しといてやる!俺たちの力になれてありがたく思え!」
司祭の胸から血が吹き出し図形に滴ると図形が光りトロフィーから吸い出される光が増える。
ヤバイ!!直感でそう思った俺はトロフィーに向かってダッシュする。電気ショックみたいなのが来て全身いたむが構うものか!
「バカな!結界が発動しているのに何故、魔法陣に入れる?」
ズグロヤと黒マントに図形から赤黒い光が注ぎ込まれていく。手遅れじゃないだろうな?俺はサグマナの死体を踏み台にして(ごめんなさい)トロフィーを紐から引きちぎりインテリスターを接触させるとトロフィーが割れて赤い光が飛んでいく、図形に注がれる光も止まった。
「憑代である聖杯から精霊を解放しただと?儀式は失敗か?」
なんとか間に合ったかな、後はこいつらを捉えて終わりかと思ったら死んだと思っていた司祭がイビツに立ち上がり不気味な声で話し出す。
「魔力が足りず、聖職者の質が悪いがまあいいだろう、とりあえず具現化出来たしな。貴様らもご苦労だったな」
「成功だったか!我らに力を!」
「良かろう我が眷属にしてやろう」
するとズグロヤと黒マント達は苦しみ出し変身を始める。黒い毛に覆われて山羊頭になった。こんな悪魔いたよな、人間としての理性とか無さそうだ。そして俺たちに一斉に襲いかかってくる。
強い!俺はなんとか1対1でやり合えるが結構厳しい。レイモンが1体相手、騎士達が2人掛りで1体を相手しているが押されている。アーシアが魔法で援護してくれても互角以下だ。
司祭は三つ目の山羊頭でツノも立派でマッチョでコウモリみたいな羽根がある、無茶苦茶強そうだ。
「魔神ダウナー!裏で糸を引いていたのは、あなただったのですね」
「その通りだ聖女よ!お前の生き血をすすり、其奴らの血肉を喰らい完全復活してくれるわ!」
目の前の相手から体勢を整えるため間合いを取るとインテリスターからメッセージが来た。こんな非常時になんだよ!
「火の精霊の力で機能が解放されました」
「タブレット機能が解放されました」
「マップ機能が解放されました」
今はそれどころじゃない!空気読んでくれぇぇぇぇぇ!
「ソーラーアーマーへのコネクトが可能になりました」
え!・・・・・よっしゃぁぁぁぁぁ!
次回、いよいよ変身です。




