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あふすと。  作者: 京都ノ舞鶴
3/9

吉野夏美は触る。

「もうすぐ入学式だ。多分担任の教師が迎えにくる」


吉野は桜咲と福永に言った。


男子生徒にも負けない身長と長い黒髪は遠くからでも吉野と主張する。


桜咲が「そう言えば」と吉野に言う。


「さっき森谷さんと長原さんと一緒に行かなかった?2人は?」

「2人ならまだトイレにいるよ」


吉野は桜咲に視線を合わせず言った。


元々吉野は桜咲と同じ小学校中学校で、冒険まで友人とまでは言えなかったが顔見知りではあった。そのため他の3人よりは距離感が近い。

「っていうか」と吉野夏美は言う。


「女子がトイレ言ってるのにまだ?とか聞いてくるな!」


ガンっと桜咲の頭部に殴られた様な衝撃がくる。


「いってぇ!あの2人にそんなデリカシー必要?!」


だが吉野は殴ってなどいない。指1本動かしてはいない。もちろん福永もである。

これが吉野夏美の能力。



〈神の左手〉

いわゆるサイコキネシス。見えない力で全てを破壊する。


その2人を見て福永が微笑んだ。

「凄い言われようだねぇ、森谷さんと長原さん」


「だってだって、あの2人だぜ?あの旅の中でも敵だろうがなんだろうが綺麗な女の子ならぐいぐいセクハラするような長原さんと、言いたい事全部もれなく口から漏らす森谷さん」

「あの2人はねぇ」とまた福永は微笑んだ。


「俺がなんだって?」

桜咲の背後で声が聞こえた。

猫っ毛を無造作なままにし、太い眉毛をたずさえた女子生徒。長原美雪。


「うわぁ!びっくりした」

驚いた勢いで桜咲は机に腹部をぶつけそのまま机に突っ伏していた。

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