4 架音
「大丈夫なのか?」
パーティーから退散して、部屋を借りたら伊織も付いて来た。
同じ前世の記憶のあり攻略キャラだ。
「まぁ・・・身体弱いのは伊織も知ってるでしょ。」
ゲームのことを知っている伊織は有理亜が虚弱体質であることも知っているはずだ。
それでも珍しく心配しているのは途中で倒れてしまったせいだろう。
うん、実際人が倒れる瞬間なんてめったに見ないからね。
そう思いながら伊織の方に向いた。
「さてと‥‥‥‥有理亜をだしにするようで悪いけど、
対策だけど、どうすればいいと思う?」
余り2人になれないからヒロインの対策のことを話し合うことにした。
「そうだな‥‥‥‥まだ幼稚部にも通ってないのだろう?
それならまだ、関わっていない分どうにかなる‥‥‥‥」
「そうだね、まだ行けてないし‥‥‥‥」
「問題は中等部から‥‥‥‥いや高等部からか?」
物語の始まりは高等部からだが、
ヒロインが転入してくるのは中等部からなんだよね‥‥‥‥。
実際あの悪女から有理亜をどう守るかだろうけど‥‥‥‥。
「んー‥‥‥‥ぎりぎり中等部からってところかな。」
この時僕は気づいていなかった妹が聞いてしまったことに‥‥‥‥。
伊織が反応をして気づいた所だった。
「・・・問題はあのあさひ・・・どうしたの?」
「起きたのか?」
気付かなかったとは言え・・・ちょっとまだわからないで欲しかったな。
いくら有理亜でも転生なんて話をしたら変な目で見られるのはわかりきっている。
それに、精神的にきて体調をくずすといけなかったし‥‥‥‥。