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第十部 ファンクラブ 第五章

「ことは一般人の人権の問題ですから」


 間宮さんが言い切る。


 だが、それだと俺が妖の王になった時には全部クリアされてしまう。


 どうしょうかと思ったが、ここで言い張るのもまずいかと黙る。


 大体、それよりも、どうしてこんな騒ぎになったか。


 まあ、爺さんなんだけど、ちょっと昨日の夜の話がここまで拡大されるとかおかしいだろ。


 俺的には、またしても一条覚くさいのだが……。


 はっ、そうかっ! 

 

 それで間宮さんが乗り込んできたのか。


「でも、T市の復活には神楽耶さんの存在が不可欠なんです。これだけ隠れていた、神楽耶さんを推している人たちがいるんですよ? 」


 松宮先生が引かない。


 どうやら、ずーっとそういうのを思っていたのかと思うと嬉しさより恐怖しか感じない。


「いや、まあ、推すのは構わないんですが、それを広げるのがですねぇ」


「間宮さん神楽耶を推しているもんね」


 などと彩が余計なことをまたしても言う。


 いや、それは違うし。


「推しているんですか? 貴方も神楽耶さんをっ! 」


 松宮先生の一言で皆がざわめく。


「えええと……」


「駄目じゃないですか、部長。すいません、神楽耶さんに大事な話があって来たんです」


 公安の天狗さんの部下の方が冷静だったり。


「なんでしょう。こないだの事故の話ですか? 」


「ええ、ガス爆破についてちょっとお聞きしたいことがあって」


 などと続けて間宮さんの部下の公安さんが話す。


 実は、何か俺に用事があれば、ガス爆発の件でと言う事で俺に会いに来ると言う話が決まっていたのである。


 まあ、昨日の宴会で決まったのだが。


「わかりました。どこに行けばいいですか? 」


「一緒について来てくだされば……」


 そう言われて俺が立つ。


 なんだか、間宮さんの部下の方がしっかりしているので困る。


 でも、多分、うちの爺さんのせいらしいので仕方がない。


 いろいろと表に裏に爺さんが間宮さんにやってたらしい。


 昨日の宴会でグダル陽菜さんをおいて、俺に部下の方が教えてくれた。


 俺を政府に推しにしたのが原因で随分いろいろとやられたらしくて、推しって言葉に恐怖感に近いものを持っているとか。


 それで間宮さんがグダグダなんだと思われた。


 そしたら、彩が一緒に行こうと立ち上がる。

 

 それを誰も止めない。

 

 俺の呼び出しで、彩が一緒に行って何も言わないんだから。


 後で聞いたら、俺と彩が尊いと皆が思っているとかで……。


 つまり、女装した俺を守り続けるボーイッシュな幼馴染の女の子とか言う倒錯感が良いらしい。


 訳が分かんねぇよ。


 それで、部下の人が分かるように柴垣誠を見た。


「あと、市長の息子さんもお願いします」


 やはり出来る男の間宮さんの部下は即座に対応してくれた。


 今度、部下さんの名前を教えてもらおう。


 頼りになりそう。


 それに香織が続いて来ようとした。


「ちょっと! 香織は呼ばれてないよね! 」


 などと有希が話す。


 まだ、彼女が自衛隊情報保全隊の妖特科である事は知られていないからだ。


「あ、あああ。そうか」


「香織が行っていいなら、私も行きます」


「なんで? 」


「お爺さんが県警本部長なんで」


 などと松宮先生と意味不明な話を有希がしている。

 

「いや、それは駄目でしょ」


 などと松宮先生に言われて、仕方なく香織とともに席に着いた。

 

 まだ、俺が妖の王の候補なのは知らないはずなので、話し合いに参加させるわけにはいかない。


 多分、間宮さんが来たのは、俺がNPOかぐや姫のモデルになった事と一条覚の問題があるのかもしれない。


 あまりにネットの広がりが異常すぎるからだ。


 それで、俺達は間宮さんの公安の車に移動した。


 それで俺と彩と誠が後部座席に座る。


 パトカーでは無くて、別の車で来ていた。


 まあ、公安って普通は表に出てこないし。


「この話は律蔵さんがしたらしいですね」


 単刀直入に間宮さんから言われた。

 

 凄く忌々しそうだ。


「なんでも、山を埋める為の工事のお金がいるとかで……」


「あの爺さん、そんなことしないでも多分、凄い金持ちですよ? 」


「は? 」


「当り前じゃないですか。御前とか言われるフィクサーに巨額の金を貰って側近をやってたのに。今現在もいくつかの大企業のオーナーの相談役をしてますし……」


「えええええ? 全然知らなかったっ! 」

 

 俺が衝撃のあまり驚いた。


「身を隠す別荘もいくつか持っているはずですよ」


 などと出来る間宮さんの部下が話す。


 悔しい。


「そんな話を聞いたことが無い」


「私もだ……」


 俺と彩が絶句した。


 性格は知っていたが、ここまで得体が知れない人だと思わなかった。

 

「真面目に化け物ですから」


 などと妖の中で最上位クラスの天狗である間宮さんに言われる。


 泣けてくる。




時間設定間違えました。

すいません。

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