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第十部 ファンクラブ 第二章

「で、なんなの? 」


 俺じゃない、彩が俺の代わりに誠に聞いた。


「いや、多分、こう言う事を嫌うと思ってたから、違うと思うんだけど……まさか? 聞いてない? 」


「何が? 」


「これ……うちのNPOの新しいマークになったんだけど……」


「は? 」


 恐る恐る誠がA4くらいの紙を広げた。


 そこの真ん中に十二単を着て座っているかぐや姫のマークがある。


 絵の下にはかぐや姫と書いてあるものの……顔が俺だ。


「何、これ? 」


「ああああ、やっぱり知らないかっ……」


 誠があちゃーって顔をした。


「何これ? 顔が神楽耶じゃない? 」


 彩が笑いながら話す。


「どういう事なの? 」


「いや、うちの父さんが律蔵さんに持ち掛けられたって事で……うちのNPOのマスコット的な存在に……と……」


「いや、聞いてない。爺さん、聞いてないぞ? 」


 そう叫びながら、そのままスマホで爺さんに電話を掛ける。


「ただいま電話に出る事が出来ません。しばらく経ってからおかけください」

 

 コール無しのアナウンスであった。


「着信拒否だぁぁぁあああ? 」


 声が怒りで震える。


「ごめん。もう止まらないんだ。すでにバッチが出来ているし」


 などと3センチ前後の俺の顔のかぐや姫みたいな姿のバッチまである。


「ほおぉおぉおぉおおおお! どういう事だぁぁぁぁぁ? あの爺っ! 」


「ああっ、でも可愛い! 私も欲しい! 」


「本当だ。神楽耶の顔だ。可愛らしいな。私も欲しいっ! 」


 などと味方のはずの彩や香織まで、それを見て喜んでいた。


「大量に作っているから、出来たらあげるよ」


「いやいや、違うだろう? あの爺っ! 俺が派閥とくっついたって事で、こんな手まで使うとはぁぁぁ! 」


 俺の憤りが止まらない。


「これ、1個300円くらいで売るんだ」


「えええええ? キャラクターグッズか何かにするの? 」


「みたい……。他にもいろいろと製品案が……」


「ふざけんなよっ! かぐや姫様っ! かぐや姫様っ! これで良いのですか? 貴方様の肖像権にもかかわるじゃないですかっ! 」


 そうしたら、俺がぼうっと光る。


 かぐや姫様が御出になられた時の感じだ。


「……多分、お前には伝えておらんと思うのだが……。律蔵爺さんからな、やはり校舎の修理費は足りたのだが、他人の山をえぐってしまったからな。そちらのお金が出なんだ。それで、その資金稼ぎの為に……」


「あひゃひゃひゃ」


 俺が発狂しそう。


 俺が覚醒して無茶苦茶やった後始末の為と言われたら、とてもやるなにと言えないし。


「あああ、しょうがないよね」


「ごめんね。今頃、確認する形になって……と言っても昨日の夜の話なんだけど……」


「昨日の夜で、もうバッチが出来るの? 」


「神楽耶様の為に徹夜で作ったんだって」


「妖が作っているの? 」


 などと聞くと誠はコクリと頷いた。


 これは怒りようがない……。


「ちくしょぉぉおおぉぉぉおお! 」


「やっぱりなぁ。父さんも多分、神楽耶様には許可をもらっていないだろうなって話してんだよ」


「いや、それが分かるなら……」


「すでに、NPOからお金を出しちゃったんだって、キャラクター使用料って……ほら……それで今から山の風穴の修復が始まっているだろう? 」


 などと誠にこないだ俺が開けたらしい山の中腹あたりに工事の業者の車が集まるのが見えた。


「ほほほほほほほぃぃぃ! 」


 俺が泣きそう。


「市の方にも直す予算が無くてさ。NPOは妖の方からの寄付があるから、苦肉の策だってさ。まあ、律蔵爺さんに脅されたみたいだけど」


「何をどう脅すのよ」


「いや、うちの孫の応援と援助をしてくださらないかなと……」


「強請やん」


「父さんが傘下の派閥になったのだから仕方あるまいと……」


「いや、迷惑かけ通し……」


「まあ、昨晩はそうだったんだけど、今朝、この試作のバッチが出てきたら、評判が良くて」


「あ、分かる。すごく可愛い」


「私もそう思う。神楽耶の綺麗さがコミカルに出てて良いわ」


 などと誠の言葉に彩と香織が盛り上がる。


「それで、そこに来ていた妖さん達も予約を一杯する始末で? 」


「予約ぅぅ? 」


「神楽耶って凄く綺麗だからね。多分、かぐや姫様が依り代にしている事もあるんだろあうけど、本当に神がかった美しさだし」


「ふふん」


 などとかぐや姫様まで喜ぶ始末。


「朝にそれで父さんとか、これはいけるって言いだして、止めてんだけど暴走しそうで……」


「暴走させないでよ……」


 俺が泣きそうな声で頼んだ。


 なんで、そんな話になるんだよ。


「でも、売れれば売れるほど何割かは神楽耶様のところに割増しで行くし」


「全然うれしくない」


「お、隠れるぞ」


 そうかぐや姫様が囁いて隠れると溝口有希が走ってきた。


「そろそろ、授業が始まる……あああああ、何それっ!  可愛いっ! 」


 などと有希までバッチを見つけて大騒ぎになった。


 泣きそう。


いままで書いた作品の中で一番読後の反応がやばいです。

普通の人と面白い部分のセンスが思いっきりずれているとは思っていたけど、ここまでずれて来たか

どうしょうかな?

まだまだ先が長いのに……。

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