プロローグ
初投稿ですぅーー!( ・∇・)
読んでくれるだけでありがたいので、ブクマとかレビューとかしてくれたら僕のモチベがヒャッハーしますヒャッハー。
『シャカシャカシャカ、シャッ、シャカシャッシャ』
部屋の中に、ルービックキューブをかき回す音だけが響いていた。俺は自分のベットに仰向けになり、4×4×4のルービックキューブを揃えようとしていた。
最近普通のやつを2分以内に揃えられるようになったので、「少し難易度を上げてみよう」
という軽い気持ちでやっているのだが、
「……ダメだ。全然揃わん」
普通のルービックキューブよりも何倍も難しい(そりゃそうだ)。
なので、俺はそばに置いてあったやりかけの普通のやつをすることにした。
『シャカシャカ、シャッ、カシャッシャカシャ』
さっきとは違い、実にスムーズに進めることができる。
「ここはこうで……あ、Tパームか」
こないだ覚えたばかりの単語をここぞとばかりに使っていく。
そういうの、みんなもあるよな?
まあともかくとして、平日の真っ昼間になぜこんなことをやっているのかというと、暇だからである。
別にニートじゃないからな?俺学生だし。
学生がなんで平日の真っ昼間に家にいるのかだって?
停学処分くらったの。停学処分。
色々あったんだよ。反省も後悔もしてないけど。
ヤンキー?まあそう言われることもあるな。
そんなこんなで、全面揃え終えた俺はベッドの上に大の字になって寝転んだ。
「……もうすぐ正午か」
時計を見れば、あと数十秒で正午になるところだった。
「昼飯……ラーメンでいっか」
確かカップラーメンがいくつかあったはず。昼はそれを食べることにしよう。そうして俺は立ち上がり、部屋から出ようとした。
………………
その時だった
「……ん?」
違和感がした。
揺れている。
部屋の棚や天井から吊るしてある照明が、揺れているのだ。
まるで、地震が起きているかのように揺れている。
だけど、地震の揺れとは何かが違う。
何か……空気というか、空間そのものが揺れているような……
そんなことを考えている間にも、その妙な揺れは大きくなっていく。
「……っ!こりゃ、結構でかいな。なんも倒れなきゃいいんだが」
俺は念の為、壁に手を置きながら揺れが収まるまで待った。
そうして、揺れ始めてからおよそ1分が経過し、ようやく揺れが収まった。
「……長かったな。特に倒れる音もしなかったし、大丈夫だと思うんだが……」
ひとまず、倒れたものがないか家中を見て回った。
幸い、倒れたものも壊れたものも見つからなかった。
「停電も起きてないし、とりあえずは大丈夫か……?」
だが、その時何か胸騒ぎがした。
何か……まだ、何かがあるような。そんな胸騒ぎがした。
「……外、見てみるか」
特に理由があった訳じゃない。
だけど、俺の直感が言っているのだ。『外に何かある』と。
そうして俺は外に出て、辺りを見回した。
「……電柱、は倒れてない。石垣も、崩れてない。……俺の気のせいか?」
そう呟いて、俺は何の気なしに上を見上げて……
「…………は?」
と、思わずそう呟いてしまった。
今までにも、意味のわからないことは多々あった。
ムカつく野郎のふざけた屁理屈だったり、知り合いに対する根も葉もない噂だったり、英語のテストの内容だったり。
だけど、今のこれは、明らかに常軌を逸していた。
まるで理解ができない。理解することを、脳が拒んでいた。
そんなこと、初めての経験だった。
今、俺の視界に映っているものが夢か現実なのかわからない。
できれば、夢であって欲しいが……
もし、俺の見間違いとかじゃないのなら今、俺の視界には……
真っ黒の球体が浮かんでいた。
「なんだ……アレ」
パンピーの俺でも、その異質性、異常性がわかるものがそこに浮かんでいた。
何かに垂らされているわけでも、何かに支えられているわけでもなく、アレ単体で空に浮かんでいた。
そしてアレには、あるはずのものがなかったのだ。『それ』がないからこそ、俺はアレの存在に気づかなかったし、アレの異常性がさらに増している。それは……
影だ。
アレには影が無い。今の天気は快晴。影ができないわけがないのだ。だと言うのに、アレの下には影らしきものが一切見当たらなかった。
一瞬、角度のせいでこの場所からは見えないだけで、他の場所に影があるんじゃないか?とも思ったが、今は正午。太陽はあの黒い球体の真上にある。影ができないなんてことはありえない。
「……じゃあ、アレはなんなんだよ……」
いくら考えようとしても、答えが出てくるはずがなく、俺はアレについて考えることをやめた。
そうして、家に戻ってニュースでも見ながらラーメンを食べようとしたところ、スマホに電話の着信がかかってきた。
「清水?なんで電話なんか……まだ学校の時間だよな?」
電話の相手は、歳が一つ下の妹の清水だった。
清水は自分のクラスの会長をしていて、俺なんかよりもずっと真面目だ。ポンコツになる時があるのが玉に瑕。
そんな可愛らしい妹だが、学校にいる時に電話をしてくるほどポンコツじゃないし、そんな特権もない。
となると、何かしらの緊急事態が起きたっぽいな。
その原因であろうソレを見上げながら、俺はその電話に出た。
「もしもし?学校でなんかあったのか?」
『あ、出た。いや、学校で何かあったわけじゃないんだけど……お兄ちゃん、外のアレ見た?』
「おう、ちょうど今見上げてる。やっぱりアレが原因か?」
『うん。今の所被害らしい被害は出てないっぽいんだけど、万が一に備えて非常事態宣言が出て、全国の学校も臨時休校命令が出たの。それで、生徒は一人で帰らず、必ず誰かと一緒に帰るように言われたの。保護者でも友達でもいいんだって、ということでお兄ちゃん。迎えにきて』
「へぇ、結構対応早いんだな……わかった。でも俺一応停学中だから、学校の中までは入れないからな」
『うん、わかってる。それじゃあ、待ってるねー』
「おう、待ってろよー」
そうして通話を終えたスマホをポケットに入れ、俺はそのまま上を見上げた。
「……何があっても、清水だけは絶対に守ってやらねぇとな。もう、俺は……」
その後の言葉は心の中で言い、俺は自転車に乗って清水が待つ高校へと走っていったのだった
◇◇◇◇◇
とある場所、"???"にて、謎の黒い球体が現れた時のこと。
『第一段階終了。100%ノ完遂ヲ確認。コレヨリ、第二段階ニ移行スルタメノ準備ヲ開始スル。第二段階ハ、【繝悶Λ繝ウ繝√ヰ繝シ繧ケ】基準デ十二時間後ニ始マリマス』
そこに居る、【???】の脳内にそのような音声が流れてきた。それを聞き、【???】はゆっくりと瞼を開ける。
「こちラの世界の言語ニも慣れテキた。貴様はドうする?"勇者"よ……」
読んでいただきありがとうございます。m(_ _)m
のんびりとしたスピードで更新していきます。
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