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ノータイトル「 」  作者: にゃんこ鍋
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今を生きる君たちへ

月曜日、憂鬱という言葉が最も適しているであろう曜日のことである。

今日も高校の準備をしながらニュースを観て、

時間を確認しドアノブに手を掛ける。

「ガチャッ」っとドアが開く、

「ハァ...」

憂鬱な気分をため息に乗せて吹き飛ばす。

気分的には何も変わらないのは言うまでもないだろう。

そして自転車へ足を掛けようとしたその瞬間。

眩い光が僕の周りを包むように襲いかかる。

待て、状況が理解できない。

あまりの眩さ故に何も行動が出来ない、

目も開けることすらも出来ないほどだ。

僕はこのまま死ぬのだろうか......。

人という生き物は諦める時の判断は早いものだ。

死を覚悟したその瞬間、光は虚空へ消え去っていった。

「なんだったんだよ......。」

今日は何か嫌な予感がする...

こういう日は学校なんてサボって家でゆっくりとするに限る。

そう思い後ろを振り返ると...

綺麗な白髪の少女が扉の前で寝ている事に気付いた。

なぜ扉の前に?なんて疑問は持たない、何らや変な耐性がついてしまったようだ...。

疑問がないと言えば嘘になるのだが恐らくあの光の所為だろうと勝手に解釈したのだ。

そうでもないと説明がつかない。

人は理由や理屈がないものを恐れるからだ、

少なくとも現状ではそう思っておくのが1番都合がいい。

そんなことを考えつつ僕はそのままにしておく訳には行かない少女を抱え家へ帰っていくのであった。

「疲れた...」

家のソファーに腰を下ろし呟く。

ひとまず寝るとしよう、これはサボりでは決してないと僕はそう自分に言い聞かせながら眠りへついた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

はっと目を覚ます。目を開けるとそこには例の白髪の少女がいた。

「…お腹空いた...。」

と彼女が言う、仕方がないので僕は重い体を起こし適当にカップ麺でも作ってやろうかとポットでお湯をいれる。

で?名前は?僕は問う。

1泊置いて彼女は答える

「LR」

と。

LR?こっちは名前を聞いているんだぞ、

多少の面倒くささがあったので僕は適当に愛称で呼んでもいいかとLRに提案する。

1泊の間の後に

「...ん。」

と返答があったので適当にエルと呼ばせてもらうと告げる。

コクリとエルが頷くのを確認する。

............沈黙が続く。

始まったばかりのはずの一日が今日ほど長く感じたことはないだろう。

そんな一日のことをカップ麺のことも忘れ振り返っていた。

僕がカップ麺の存在に気付いたのは6分が経過した頃だった。


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