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【詩集】紡ぐ 一夜  作者: 日浦海里
7/17

やすらぎ

あと少しだけ

この安らぎの時間を

夜の闇が薄れはじめて

窓の外から途切れ途切れに

バイクの排気音が聞こえて

朝の訪れを告げるかのように

雀の鳴き声が聞こえる

そんな極当たり前の夜明け前


私は不意に目が覚めて

少しだけ体を起こすと

明けゆく空を何気なく見つめる


体に触れる温もりを感じ

隣に眠るあなたに気付く

あどけない寝顔のあなたを見てると

何故か自然と頬が緩んで

なんだか負けた気になったから

眠るあなたの鼻をつまんだ


あなたが少し嫌そうにして

小さく身じろぎしたのを見たら

「許してやるか」という気になって

鼻をつまんだ指を離して

あなたの頬に手を添えた


眠るあなたの顔を見つめて

また少しだけ頬が緩んで

そんな自分に自嘲しながら

あなたに静かに口付けをする


先ほどよりも白けた空に

訪れる朝を寂しく感じ

布団に包まりあなたを抱きしめ

私は静かに目を閉じる


あなたが目覚めるその時までは

あなたがくれるその温もりを

あなたがくれるその安らぎを

あなたの傍で感じていたい

最後までお読みいただきありがとうございます

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