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【詩集】紡ぐ 一夜  作者: 日浦海里
6/17

ニオイ

どうしてこんなことしてんだろ

バカだ…


なのに…

家に帰ってカバンを下ろし

壁にもたれて

崩れるように床に足を伸ばす


窓の外から差し込む光が

夕焼け色に染まって

白い壁もこの時ばかりは燃えるように赤くなる


ヒグラシの鳴く声と

スズムシの鳴く声


一日の終わり


ゆっくりと身体を横に倒して

片腕を枕に寝転がる


不意にタバコのニオイが鼻についた


ニオイは服にではなく身体に染み付いているみたいだ


今朝落としたはずのそれが

昨日の記憶を蘇らせる


心に凍ったように冷たくなり

胸を締め付けられるような痛みが走る


立ち上がって上着を脱いで

廊下の洗濯籠に服を投げ捨てた


シャワーを浴びたいと思った


また独りの夜が来る

最後までお読みいただきありがとうございます



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