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【詩集】紡ぐ 一夜  作者: 日浦海里
17/17

チルハナ

触れられる事を思う度

自分の中を突き抜けるように

熱くなっていくのを感じるけれど

吐息が荒くなる度に

脳の中は突き刺さるように

凍りついていくのを感じる


どれだけあなたを感じていても

あなたは私の元には帰らない


ただ一時の温もりを得るだけで

残るのは熱さに溺れて

乱れた自分と

誰もいない静寂の部屋と

あなたが残した微かな残り香


熱くなればなるほどに

心は凍りついていく

溺れていいのは身体だけ

心までも寄り添ったなら……



あなたの身体に触れる度

私を感じるあなたを見付けて

このまま真っ白にしてしまえたら

私だけを見てくれるかな


どれだけあなた自身を愛しても

私の中には想いをくれない


ただ一時の快楽に堕ちても

私の中には堕ちてはくれずに

私だけがあなたに溺れて

刻み込むのは微かな傷痕


熱くなればなるほどに

心は凍りついていくのに

溺れていいのは身体だけなのに

心までも離したくなくて


たった一夜の記憶でいいから

あなたを全部受け止めさせて……

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― 新着の感想 ―
[良い点]  心って難しいなぁと思います。  「私」が「あなた」を求めるのは、「私」に心がないと知っているから。もし、「あなた」が「私」に「私」と同じ気持ちを抱き始めたら、求めることで膨らむ気持ちはな…
[一言]  望みとは相反し。凍りつかせないと、心も、関係も、壊れてしまいそうで。  なのでもしかすると、望む一夜の記憶を得られたならば、それは同時に最後の一夜になってしまうのかもしれないな、と。  …
[一言] 徒花の儚く散ると知れば こそ  一夜の夢にこの花咲く夜  あだばなのはかなくちるとしればこそ  ひとよのゆめにこのはなやさくや m(_ _)m
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