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守護霊とうっかり道連れ転生  作者: 相木ナナ
19/28

09.前進

「エルは餅を切っといて!」


「あたしお皿ー!」


「お母さんはお箸をとりに~」


「だめ、そういって家の外にいくから。母さんの”収納”にお箸は10人前は入れといたはずだよ」


 母さんにスキを与えてはいけない。

 出来るならば、何もかもオレがやるので一歩も動かすに居てほしい。

 あれ……そういえば父さんは何処に?

  

『リバルなら薪をとりに行って、途中他の人にとってきた薪を渡して、またとりにいったところで雪に埋まっていた』


『だから、父さんを雑に扱うな!回収!!そして薪ならオレも母さんも”収納”してある!!』


 母さんが座っていることに安心しているとコレだ。

 外がふぶきだしたら、両親とも椅子にくくりつけてクッションと背もたれとひざ掛けをセットにして、暖炉の前に水筒とご飯完備する計画を実行せねばならないのか。


 エルは省略してるけど、絶対外套と手袋ないぞ、父さん。

 早急に温かい汁物を作らねば。

 


 かつお出汁をとったものに、”岩石鶏”を一口サイズにカットしたものを取り出す。

 炭火で、鶏皮から強めに炙って、鍋の中に。長ネギもホイルで焼いたやつをカットして、茎から順番にほうれん草を入れる。

 最後にしいたけを投入してから、鍋を火元から下げて、白いんげん豆の白味噌と、麦味噌の合わせ味噌をお玉に乗せて箸で溶く。


 醤油味の方は……どうしよう。昆布出汁としいたけの出汁でさっぱり目にしようかな。

 お餅をメインにするからあんまり具は……とは思うけど、比較の為に同じ魔物肉を使うか。

 昆布醤油に、濃口醤油と少し牡蠣醤油を混ぜる。


 人参やゴボウの根菜は火の通りが遅い……から用意してないといけなかったのに。”時間加速”を使って最速に煮込む、なんて邪道。

 鶏魔物肉の脂に、根菜と、こっちは香りの高い舞茸にしよう。醤油には味がはっきり出る。

 舞茸とほっくりした長ネギに、最後の柚子を載せると、我ながらいい感じだと思う。

 

「父さん、凍えるからまずこれ飲んでて」


「ごめんよ、アスラン……父さん今日は服はきてるからな」


「スゴイよ、父さん、成長してるよ!」


 正しい親子の会話を知らないけど、うちでは子供が親を褒めるのが正式なルールだな。

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