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守護霊とうっかり道連れ転生  作者: 相木ナナ
10/28

10.転生

能力はチート、人間力は幼児

 油は既に、菜種油、米油、ゴマ油、オリーブオイル、コーン油、アマニ油、シソ油、エゴマ油、グレープシード、ココナツ油、大豆油、ひまわり油、べにばな油、落花生油、椿油、獣油じゅうし

 トータル16種類も何故作った、オレ。


 獣油は牛系の魔物で採れる、牛脂の代打品だが”抽出”の段階で嫌な匂いもなく体温で溶ける上質なラードだった。

 途中脱線も起きているのは、オレが超能力者という念動の能力者でしかないわけで、頭がいいわけではないことを物語る。


 前世で体力が切れかけで田舎の公共施設に”瞬間移動”していた、そのオレの行動範囲に農業系の高校があったことでこんなに助かるとは。

 流れ込んでくる膨大な他人の思考をすり抜けていたが、エルのお陰で今はその知識の断片と実践が教科書である。

 

 勢いでやる作業で多々起こる中、毎度の後悔――”品種改良”と”生成”に付いてくる名付けのセンス。

 ゴマ油などの名前で統一すれば良かった!!オリーブオイルとグレープシードが激しく浮いてる。

 グレープシードはワインの生成時点で白ワインから出来たものだ。


 油ものはまとめて名前をつけようと思っていたのに、うっかり先に”名付け”してしまったがためにオリーブオイルはオリーブ油ではなくなった。

 従って、にんにく油になるところだったガーリックオイルもオイルで揃える。

 ”品種改良”と”生成”でガーリックバターも作るつもりだった、予定通りだと思おう。


 前世のオレがこよなく愛していたのが、ガーリックオイル系の味付けだ。パスタソースに入れて良し、魚介でアヒージョをしても良し。

 旨味を引き出す最高の食材だ。――ただ、前世ではその刺激によりコントロール出来ない超能力に振り回されて弱ったオレは、食べたくても食べられなかったことが多かった。


 転生したからには、美味しいものを満足するほど食べたい。

 オリーブオイルとにんにくで、加工油ものにも手を付けたオレは、瓶詰めの蓋も限りなく開けやすく閉めやすい密封性に改善しながらお酢でピクルスを作ったりと片手間で加工品を始めた。

 

 エルはこの頃はもっぱら、新しくできた調味料や、”品種改良・命名”された食材を色んな村を植えたり配ったりしていた。

 父のせいで貧乏なら何故儲けないのか、とエルにも言われたけどそういうことをすれば、目立つ。


 最終的に何かスゴイ人が出てきて、全部の加護と、説明のつかない超能力という謎の力を突き止められて吊し上げにあったら。家族と引き離されたら。

 二度と孤独にはなりたくない。だからオレは過分な利益より、普及のほうへを目指している。


 とはいえ、牧草やりの仕事には自分の”分身”を置いて、簡単な作業内容をさせて放置していたオレは未だ友達と呼べる相手がいなかった。

 姉がグループから抜けたとたんに、相変わらずの対人へのチキンメンタル。

 ガーリックオイルに、ケチャップ、ソース、唐辛子オイル、マヨネーズ、タルタルソース、マスタードとカラシ、と楽しく作業していたオレは、そんな分身した自分の方から異変を察知する。

 自分の作業に熱心にしていたから、”分身”にはたいした能力を振っていない。


 そっと”入れ替わり”をして、森林に移動した”分身”には空き瓶と蓋作りだけを命じると、オレは牧草片手に話しかけられていた。

 って、「行こうか」「うん」「帰ろうか」「うん」くらいは”分身”もしていたけど、ガチでトークを振られて困るとか、オレのコミュ能力はどんだけ底辺だ。


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