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幸せになる勇気 感想 まとめ

作者: 大和田大和

幸せになる勇気 感想 まとめ


アドラー心理学とは? 過去は未来に影響を与えない。『人間はいつでも事故を決定できる存在である』


今の自分が認められていないので過去に原因探しをしてしまう。

例、教育が悪い、親が悪い。


人は変化を嫌う生き物。今の悪い状態を維持したがる。なので過去をやたら思い出し自ら不幸へ。


わかりやすく言えば、クーデターが成功すればその人はヒーロー。

失敗すればその人は反逆者。

『成功した場合は、クーデターを行った人が政治の主導権を握るためクーデターは当然正当化される!』


このように我々は今の自分の状態を正当化しようとする。その時過去の出来事が原因になる。

例、今の俺がダメなのは、あの時のあいつがいたからだ!


『記憶』 人は、過去に起こった出来事の中から今の目的に合致するものだけ拾って、意味づけし、記憶としている。

逆に今の目的に反する出来事は消去する。


→不幸に彩られた過去に酔い、今の辛さを濁している。


アドラーはテーブルの上に三角柱を用意して患者を待つ。

その三角柱には、

①悪いあの人

②可哀想な自分

と書いてある。

アドラーのもとに来る心を病んだ人は、大体このどちらかの相談に来るのだ。

しかし、アドラーが三角柱の裏側の部分を見せると、そこには、

③ これからどうするか?

と書いてある。それを見せた瞬間に、患者は①も②も意識から外し、③について考え始める。

→本当はみんな過去の話をしても生産性がないことには気付いている。


あなたが今もずっと苦しんでいるのは、①②のことばかり考えているから。(それを考えていても現状は何も変わらない。だからずっと苦しいまま)


以上がアドラー心理学の教え。要は、過去に囚われないで未来のことを考えなさいよということ。

他にも賞罰教育をやめるなどもある。


しかし


嫌われる勇気の青年がアドラー心理学(褒めない、しからない)を実践した結果、教室が荒れた。


青年が再びアドラーを訪れ、どうやったら幸せになれるか尋ねる。


アドラーが掲げた目標。

①自立

②社会との調和


対人関係の間で重要なことは尊敬(尊敬はまずこちらからやるべし!)

共感 相手がなぜそうしているのか相手の身になって考えてみる。


アドラーは青年に対し、再び賞罰教育をやめろと言った。


なぜか?


賞罰教育でしっかり褒められなかった場合、以下のようなことが起こる。

❶称賛の要求 みんなが大人に褒められるためにいい子を演じる。

❷注目喚起 悪いことをしてでも目立ちたい

❸権力争い 反抗、シカトで自分の力を証明

❹復讐 認めてくれなかった人たちに攻撃。憎しみを求め始める。例、ストーカー、引きこもり、自傷。

なんでこんなことをするか? 「僕がこんなふうになったのは、お前のせいだ」と主張している。

❺無能の証明 人生に絶望。自分は何もできないと思い込む。そして、「僕にはできません」「僕は馬鹿だから」と言い始める。

なんで? やって傷つくことを避けている。やらずに逃げることで怖いことから身を守っている。


これが賞罰教育をうまくできなかった場合の子供の変化。


さらに、賞罰教育をしっかりした場合は以下のようになる。

❶みんなが褒められることを望む

❷競争が生じる

❸「他者は全て敵」「油断したら蹴落とされるぞ」というライフスタイルが少しずつ形成される。

❹不正、嫉妬、敗北、妨害


要は、競争が苛烈になり、不幸しか生まれないよということ。


じゃあどうすればいいか? 競争ではなく強力しろ。


これに対し青年はアドラーに「できるわけがない!」と反論。

アドラーはできると言い張る。

なぜか?


人類は本来協力が得意な生き物だから。


例、狩猟時代に我々は、集団を作り強力して生き延びてきた。

本来は強力して生き延びるようにプログラムされている。


(冷静に考えればわかるけど、日本の社会も

①いがみ合い蹴落としあい続ける

②みんな競争をやめて互いを助け合う

なら②のほうがいい。)

アドラーの目標である自立とは、自分で自分を認めること。経済的に自立することではない。心理的に、自分を信じること。


そして、特別な存在になろうとしないこと。要は、自分が大多数の普通な存在であることを認め、受け入れること。


普通でいいんだよ。こんなんでいい。特別な誰かになろうとしなくていい。

大多数の人は、平凡な人。そして、そこに所属することを恐れないで。



あなたの価値は相対ではなく、絶対。

①相対(誰かと比べること)

②絶対(誰とも比べられないこと)


アドラー「大切なのは、何が与えられているかではなく与えられたものをどう使うかである」



結論 課題の分離をし、自分が今できることに集中する。運命は待つのでなく作り上げるもの。



コラム ニーバーの祈り

『神よ願わくば私に変える事のできない物事を受け入れる落ち着きと、

変えることのできる物事を変える勇気と、

その違いを見分ける知恵を授けたまえ』




まとめと要約


要は、賞罰教育によって、たくさんの不幸な比べたがり屋さんが生まれてしまった。

あなたが誰かと自分を比べたがるのは、あなたのせいじゃないんだよ。

そして、今のあなたが不幸なことを賞罰教育のせいにしないでください。

だってしても何の解決にもならないから。


今のあなたがしないといけないことは、自立です。

自分のことを信じ、愛し、「僕なら何があっても絶対に大丈夫」だと胸を張って言ってください。



感想 日本の賞罰教育に刺さるものがあると感じました。

日本の教育は間違っていた。間違っていたから今の病みきった自殺者まみれの社会がある。

そして、私たちはそれを振り返るべきではない。


私たちが真に考えるべきは、「じゃあこれからどうするか?」



今の大半の日本人が必要な情報や教えがたくさん入っていて有用な本だと感じました。





ビフォー気づき 私は過去に囚われている

Todo これからはアドラー心理学のことを思い出し、悪いあの人のことでも可哀想な自分のことでもなく、未来について考えようと思った。


ビフォー気づき 賞罰教育の仕組みがわからなかった

Todo 賞罰はよくないことがわかったので、これを執筆に活かしたい


ビフォー気づき 私は自ら、自分の人生を不幸に仕立て上げていた。

Todo 思考の癖とバイアスを削除し、新たな自分になれるかも


プラスアルファ 作家として、

青年と学者の対比がわかりやすく、面白い。

我々は青年に感情移入するため構成としても学ぶべきものがあった。

次の自己啓発本は、このタイプのものにしてみたい。



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