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アイリス—Siriと恋する高校生活—  作者: ぽむのすけ
高校二年生 それぞれの進む道
26/35

新入生対面式

カップル成立報告から半年近く経った。

俺らは2年生に進級した。

今日は始業式兼新入生対面式。

つまり俺にも後輩ができるのだ。

まあ部活とか入ってないし、関わりなんてないんだろうけど。


——後輩ができること、緊張していますか?——


「いや、特に関わることもないだろ。うちの学校、違う学年と関わる行事とかないし」


——確かにそうですね。ですが、神崎さんの妹さんなどとは関わることがあるのではないでしょうか——


あ、そうだった。て、ことはあの彼氏君も…。

あの2人トゲがあるからなぁ。

そうでなくてもなぜか敵対されてるし。


——琥珀君?あまり深く考えず仲良くしてくださいね——


「あぁ、そうするよ。ありがとうアイリス。」


そうして学校に着いた。

今から対面式かぁ。今年の代表挨拶はどんな子がするんだろう。

俺らの時は確か神崎さんがやったよな。

そう思っているうちに対面式が始まった。

何事もなくプログラムが進んでいき、次に新入生代表の挨拶となった。

前に出たのは見覚えのある男だった。


「神崎さん、あの子って…」


「ええ、うちの妹の彼氏ですね…」


まさか、あの子が代表挨拶かよ。心配だな。

そんな俺の予感は的中した。


「えー。代表になりました、宮崎大雅といいます。正直この学校にはあまり期待していません。全体模試の結果を楽しみにしています。以上」


マイクが反響するほどの大声でそれだけを言い放った。

当然、教師も生徒も唖然としている。

神崎さんはやってしまったという顔をしている。

俺としてもやばいやつが来たとしか言いようがない。

その日はその一言で幕を閉じた。

.

.

.

「アイリス、今日の挨拶聞こえてたか?」


——ええ、随分と威勢のいい啖呵を切っていましたね。おそらく琥珀君を意識してのことだと思いますよ——


「やっぱそうだよな。俺は別に仲良くしたいだけなんだけどな」


——いえ、あそこまで言わせて黙ってはおけませんよ。ここはきっちり先輩としての意地を見せつけて黙らせましょう——


「お、おう。そうだな」


アイリスのやつ、随分と自分の意思を表に出すようになったな。

俺と付き合った影響ってのもあるんだけどこのアイリスはこれで好きだし。

全体模試か…。

アイリスもああ言ってたし、少しは勉強するか。

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