禁じられた恋
皐月とアイリスと文化祭を満喫した。
2人といればどんなことだって楽しいと感じた。
「文化祭ってもなかなかおもしろいもんだな。これは来年も楽しみだよ」
「そうだな。琥珀とアイリスちゃんと居ればなんだって楽しいさ」
——その通りです。琥珀様の幸せな顔が見られて私は幸せです——
この時間がずっと続けば。心からそう思っていた。でも時間ってのはそんなに長くない。
「そろそろ、文化祭も終わりだな。俺ちょっと行くとこあるからまた後でな」
そう言って皐月はそそくさとどこかに行ってしまった。
そういえばアイリスに時間を作ってくれって言われてたんだった。
「アイリス、特に今からすることもないけどなんか前に言ってたよな」
——はい。できれば2人きりになれるところに行きたいです——
そんな大事な話?アップデートとかでしばらく出て来れなくなるとかか?
2人きり…。確かこの学校文化祭の時だけ荷物とかの都合で屋上を開放してるんだっけ。
そこに行くか。
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お、やっぱり空いていた。
しかも誰もいない。まあ当たり前か。
屋上から見ると下の中庭の出店も小さく見える。
屋上にいるところなんて見られたら怒られるな。
でも最高の眺めだ。
——琥珀様。大切なお話があります——
「お、おうどうした。そんな改まって。」
いつにもなくアイリスの口調が真剣だ。
いわゆる本気モード?ってやつ
いやこんなふざけて聞く話じゃないな。
——ずっと考えていました。私はなんのために自我を持って生まれてきたのか。私は必要なのか——
——しかし、琥珀様に感情というものを教えてもらって人を、人間を知りました——
——人間ではないけれど、それでもこの感情を伝えたい——
——私はこのために生まれてきたと思いたい——
中庭から装飾品の風船と様々な生徒の声が上へと飛ぶ。
あまりに真剣なアイリスの声に俺はその声すらもう聞こえない。
心臓の鼓動が早くなる。
アイリスしかもう、俺の目に、俺の耳に、俺の心に感じない。
——琥珀、好き——
その震える声が俺の心を貫いた。




